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"それな"の瞬間をつくる

合意形成の高低

ビジネス目標、行動指針、開発アイテム…私達は日々、大なり小なり合意形成を行っています。
異なる価値観をもつ人間が集まり同じ方向を向くための合意形成は重要で、かつ困難を伴う営みです。

日々の業務に追われているがゆえに集まれる時間は限られる。限られた時間の中で合意形成に達するためにはそれなりのファシリテーションスキルが求められ、ファシリテーターには相応の重圧がかかります。

そういった状況で陥るのが「低い合意形成」。
「誰も反対しない」無難な選択か、「一番票が集まったもの」で機械的に決めるやり方です。もちろん有効なときもありますが、長期的な方針や価値観を設定するにはいささか性急なやり方です。

場が前のめりになる瞬間

ミーティングで議論を深めているとき、ふいに温度が上がる瞬間があります。

「それそれ!」「あー、そういうこと言いたかった!」「それな!」

言語化されていなかった場に宿る気持ちが形になった瞬間、「それな」の瞬間、場は一気に温まり議論が活性化されます。

「それな」にたどり着くために

「こんなことをいったらバカだと思われないだろうか」「これをいったらあの人は傷つくかもしれない」
そんな不安や遠慮があると、「無難な正解」を当てに行くメカニズムが働くため、「それな」に到達しづらくなります。

お互いの価値観を知っていたり、自分の存在を脅かす場ではないという安心があると、心の底から意見を表明しぶつけあえるため、「それな」に到達しやすくなります。

インスタント「それな」活性装置

なので普段からチームの信頼関係を築いておくのが大切。けれど、ときにはインスタントに場をつくる必要がでてきたりします。

そのときはファシリテーターの果たす役割が重要になってきます。
率直な意見を引き出すために意見はまずふせんに書いてもらったり、ラウンドロビンで意見を引き出したり、場の意見が偏っていたらあえてカウンターの意見を出したり。

「それな」の瞬間で高い合意形成に辿り着こう

「反対している人がいない」低い合意形成と、「それな」と盛り上がっている高い合意形成。どちらが人間を行動に駆り立てるかは自明でしょう。
合意形成してるはずなのにうまくいかん、ってときは、高い合意形成になってるか点検してみてください。

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