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「いきいきしてるか」なんて聞くまでもなくみんないきいきしていた〜RSGT2022の思い出

Regional Scrum Gathering Tokyo 2022

スクラム実践者が集う、ギャザる場であるRSGT。今年もその時期がやってきた。

2020初参加、2021登壇。今年は残念ながらプロポーザルは通らなかったものの参加。

今年も最高の体験だった。
そして、今年は様々な意味で、特別な体験を得たように思う。

Day1: 生きてる。歩いてる!

1/5、御茶ノ水のソラシティへと向かう。エスカレーターを登り、検温を受け、手指の消毒をしたその先に「RSGT」はあった。
賑わうスポンサーブース、そこかしこで自然発生する対話。昨年もオフラインで参加したが、それとは明らかに質の違う「ギャザり」があったのだ。

象徴的だったのが「旅するAgile本箱」の存在。いつ通りがかっても人がいて、その場にいる人達同士でそれとなく会話が始まっていた。
「初めましての人たちをうまく巻き込めなかった」という常連組の声をいくつか聞いたが、この旅するAgile本箱はとまり木のようにFirstTimerを引き寄せ、ギャザりへといざなっていたように思う。

旅するAgile本箱。いつも誰かがそこにいるとまり木のような存在。

そこかしこで「久しぶり!」という声を聞いたDay1。そしてそれ以上に発生していたのが「リアル世界では初めまして」だ。この2年間、Discordなどオンライン上ではつながっていたコミュニティの人たちと人間態で邂逅する初めての場になっていた。

この日、特に印象的だったセッションのひとつがだいくしーさんによるScrum@Scaleの話。

大規模アジャイルについては情報を調べようとするとあまり肯定的ではない文脈で語られていることが多く、このように実践している事例が紹介されている事自体貴重だと感じた。そして、スナップショットではなく動的な組織の変化が語られていた点がとても印象的だった。

川口さんのスクラム the ORIGINもよかった。近年になってからスクラムを始めた人間としては黎明期の話を聞く機会がなかなかなく、大変ありがたい場だったのだ。

https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2022/proposal/15962/the-origin-jeff-sutherland-roots-of-scrum-2005

Day2: いきいきとは何か

まさかの積雪にざわめいた2日目。
なにかとお世話になる機会が多かったクリエーションラインの安田さんとお話させていただいたり。

未来に生きている人々を目撃したり。

あまりにも学びの多かったryuzeeさんのセッション。いまだに悩みが多いプロダクトバックログの作り方に対して、一筋の光が指したように感じられるそんなセッションだった。

そして、原田騎郎さんの「The Battle in Scrum」。
Day1のときに「明日は『いきいきしてるって言ってればいきいきするってわけじゃないんだぞ!』って話をするからね」と声をかけられ、これはいくしかない!と意を決して参加。

https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2022/proposal/16137/the-battle-in-scrum

「スクラムチームはプロダクトバックログを原料としてインクリメントを製造する工場ではない。生命の質を向上させ続けているか?」

チームがスプリントバックログやっつけマシーンになっていないか。騎郎さんの問いは、常に頭の片隅においておきたいものだった。

Day3: いきいきしてるかーーーー!!!!

いよいよ最終日。

出番だ。

OSTでは「来週からはじめること・やめること」というテーマを出した。ハイブリッド開催、オフラインの会場とオンラインの会場をいかにつないでOSTを行うか。
それぞれのテーブルで、それぞれのやり方が試みられていた。
私は腕力でつなぐ方法を選んだ。

ひたすらワーワーいっている私の様子をKANEさんがDiscordで中継してくれたおかげもあり、オフラインとオンラインの壁は強引に取り払われた。後日、参加していただいた方から「オンサイトで集まってたときを思い出しました!」というコメントをもらい、感無量。

OSTであつまった、みんなのやることとやめること

3日目には、劇団クリエーションラインにゲスト参加させていただくなどとにかく楽しい体験が目白押しだった。そのなかでもハイライトは、やはり牛尾さんのキーノートだろう。

牛尾さんがいう「ガチ三流プログラマ」は大学教授のいう「この分野は素人ですが」と同義だよな、と思いながらも、私からみたら雲の上の人である牛尾さんががむしゃらに努力する姿、そしてその努力を形にする環境というものには大変刺激を受けたし、感動した。

2023年、またギャザりましょう

3日間をあらためてふりかえってみると、驚くほどなめらかで自然なRSGTだった。これは本当にすごいことで、オンラインとオフラインのハイブリッド開催というものをごく自然にやってのけているのだ。
素晴らしいスタッフの皆さんの信じられないほどのホスピタリティあってのものだが、参加者たちの自律性も目をみはるものがあった。

誰がそうしろというでもなくDiscordでは実況がなされ、オフライン会場の壁にはFun/Done/Learnが貼り出され、オフラインが盛り上がっているがゆえのオンライン側のもやつきはOSTのテーマとして昇華される…「場」が一体となってコンテンツを生み出して改善していく様には大きな生命の力を感じた。

2021年のRSGTが終わったときには、「来年はリアルな場でギャザりたい」と思っていた。2022年、それは理想的な形で達成された。
では2023年はどうありたいか?

私は、「リアルとバーチャルでギャザりたい」と思う。「オフラインが盛り上がってるな・・・」とオンライン側が疎外感を感じるでもなく、かといって「オンライン側も盛り上げなきゃ・・・」とオフライン側が気を使いすぎるでもない。ごく自然にリアルとバーチャルがつながりギャザリングする、そんな場になったらとても素敵だ。

そして、そんな場にしていくには今から準備が必要だ。リアルとバーチャルの垣根を超えるためには何ができるか・・・それをRSGTerひとりひとりが考え、実験し、学習していくことできっと来年の今頃には何かが生まれているだろう。
そんな未来の自分たちに期待をかけて、この感想文はおしまいにしようとおもう。ありがとうRSGT、また会おうRSGT。

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