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【デブサミ2020】セッションレポート:14-A-8 キャリアトランスフォーメーションをみんなで考えよう~開発者から事業責任者、役員へのキャリアパスはどうよ~

デブサミ2020ラストセッション

登壇:石井 智康[石井食品]さん/市谷 聡啓[ギルドワークス/エナジャイル]さん/黒田 樹[リクルートテクノロジーズ]さん
司会:岩切 晃子[翔泳社]さん

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石井さん、お子さんを抱っこしての登壇。かわいい。

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岩切さんの手書きスライドは、いつ見ても素敵。

全社会人に覚えていてほしいこと

会社の状況に関心を持ち、関わる
自分のハンドルは自分で握る

最近感じること

・日本のビジネスサイドの意思決定や変化の対応が遅すぎるのではないか
・チームと言うときの範囲が狭すぎないか
 ・Companyの語源は「ともに」「パンを食べる」Com + pany
 ・xp的に考えるとステークホルダー≒チーム
・開発チームが腕を上げ力をつけているスピードに、ビジネスサイドがついていっていないような印象をもっている
・開発者はビジネスサイドにどんどん口をだし、経営参画するべき
・そう思ってこのセッションを企画した

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黒田さんだけ写真のテイストが違うw

自分のハンドルは自分で握れ

市谷さん
さすがに疲れている(朝一で登壇)
チーム・ジャーニーを持ってる人〜?
→朝よりかなり増えてる!

2003年

・24歳
・下請の開発。客先常駐。組み込み系。
・世の中はオープン化の時代だった。
・「でも、俺たちには関係ない」
・先輩も同僚もそうだった。果たしてそれでいいのか?
・外の世界を見ようと、デブサミに参加した
 ・圧倒された

「目の前最適化に陥るな」

・ここからデブサミに参加するようになった
・世の中と自分とのdiffをとる場所
・先輩たちの背中が見えるが、遠い

「私が追い求めたこと」

自分が作ったソフトウェアを使ってくれる人の近くで仕事をすること
自分が作っているものにどれほどの意味があるかを知るためのジャーニー

2013年

・間違ったものを作る問題
 ・そういう現場に遭遇した
・なにをつくるべきかは誰が考える?
 ・顧客が考える
 ・プロダクトオーナーが考える
 ・自分ではない誰かが考える
・踏み込んでみた。誰も答えなどもっていなかった
自分ですべてを背負うしかなかった。自分自身を賭けて、踏み出すことを選んだ。

その覚悟を背負い込んだときの市谷さんは34歳、今の自分より2歳若い。自分は、どのような覚悟を、どれくらいできているのだろうか。

自分は何をするものなのか、という問い
自分自身を再定義し続ける

エンジニアの事業承継

石井さん
子連れ!

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・ミートボールのイシイ
・もともとエンジニア、アジャイルひよこクラブに関わっていた
・事業承継は日本の大問題
・家族経営の会社がたくさんある

自分の人生vs家業

・「家業には絶対入らないぞ!」とおもっていた
・デブサミにはお世話になっていた。まさか食品会社に入ってから初登壇するとは思わなかった
・システムエンジニアというのは越境的行為
・web開発などにかかわりたくてベンチャーに転職した
・そのはずなのに調整ごとが増えてきた。本当に自分はエンジニアなのか?
・悩んでいたときにデブサミに参加して勇気をもらった(2010年)
・2014年、フリーランスになった
・自分でお金を稼ぐということに挑戦したかった
・「いいチームで開発したい」というのが願望
・いいチームをつくるために必要なことを考えていったら、「これって経営だよね」というところにたどり着いた
・自分の人生と家業がなんとなく近づいてきた
・星野リゾートの「事業承継はベンチャーの一つの形」
・家業に入った
・インフラやべえ
・ドメインの管理から必要
・Try&Errorの思考は役に立つ
・コンウェイの法則を知っている人が経営に入るのは素晴らしいこと
・大事なのは、上からいかないこと
・IT/Webの常識を捨てる

絶賛エンジニア募集中、収穫期は休みがとれるとのこと。エンジニアリングしてたからこそ見える景色を家業にインプット、素敵だ。

偶然の出来事の流れに身を任せエンジニアからマネジメントの道に進んだ話。

黒田さん。
自称一般人だが、写真は一番普通じゃなかったな。

結論

中途半端なビジョンをもたない
流れに身を任せる
まきこまれ力をつける
キャリアアンカー理論
・目標を決めて登っていくスタイル
計画された偶発性理論
・ある程度流れに身を任せる、川下りスタイル
・リクルートでは強いWillが求められる
・いつも空白で出している
・「へぇ」ボタンを押し続けたい、とだけ言っている

「良い波が来た時に沖にいることが大事」自分もけっこう、このタイプかもしれない。

22-30歳

・SIer
・波に乗る原体験

30-35歳

・新規事業が偶然の大ヒット
・数名のチームが50人の組織へ
・アジャイルコーチとともに組織にスクラム入れる
・P/L見る
・開発がクルクルまわるにあたってビジネスがボトルネックに
・視座がビジネスに移っていった
・スタートアップ支援の仕事をする機会を得た

35-38歳

・SoE&SoR開発のマネジメント
・おじさん枠が枯渇していた。おじさん枠として参画
・新規事業で散々経験したことの既存事業版
・全体のスループットを見ることが周囲より相対的に得意
ビジネスKPIのグラフが最適化されるのはどういう形態か?アジャイルだよね
・巻き込まれることで視野が広がる
・脳汁がブシャーって出る
・見えていないことを構造化する

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パネルディスカッション

あと11分しかない!!

マネージャーや経営者に向いている人は?

市谷さん:視座を変えられる
石井さん:自分自身が向いているかわからない。立場に置かれたらやるしかない。覚悟を決められるかどうか
黒田さん:エンジニアは全員向いている。主語でっかくいっちゃったけど。組織図はクラス図にしか見えないし、兼務っていうのはシンボリックリンクだったり、組織名考えるのは変数名考えるのと一緒だったり。ふるまいが規定されるまでは名付けてはいけないよね、とか。普段プログラミングで考えている当たり前のことは、構造物をハックするときに必要な考え方。

醍醐味は?

市谷さん:いろいろなことを見たり経験したりできる
石井さん:大変なことばっか。自分の人生より長く続いているビジネスがあって、人々を喜ばせ続けている。そこは醍醐味であり面白いところ
黒田さん:ハックできたときにうひょーってなる。
     石井さん:私も同意見です!
     岩切さん:漆原さんは「チーフアーキテクト」ですよね

将来実現したいこと

市谷さん:なんとかしたいものが三つある。大企業、地方のアトツギ、国。そこにおけるデジタルプロダクトづくりをやっていきたい。
石井さん:いいチームで開発したい!
黒田さん:私には辛い質問。へぇボタンを押し続けたいしか言えない。いままで会社としてみえない力学とか意思決定を歪ませているものを見える化し、課題設定していきたい

辛くなったらやること

川口さん:私はアニメを見る
市谷さん:ひとりぼっちになる時間をつくる
石井さん:やすむ
黒田さん:ゲームをひたすらやる
岩切さん:筋トレ教に入った。疲れると眠れる。

ともにつくる環境を作る上で、意識していること

市谷さん:人の時を思う。その人が今に至るまでのプロセスに関心を持つ
石井さん:敬意を払う。歴史ある組織に対しては特にそう
黒田さん:歴史を重んじるのは大事にしている。何かを考えるときに大事にしているのは、なんでもロジックツリーにしない。ネットワークはネットワークとして捉える。
岩切さん:「事業を引き継ぐ相手をつくることが大事」。ちゃんと事業が続いていて、それを引き継ぐ相手がいることが大事だと教わった。チームの健康だったり会社の状況だったり、そういうことを意識して働いていきたい。それがともにつくる原動力。

感想

最後だし、テーマがテーマだしで未来に想いを馳せる重厚なものになるかとおもったが、いい意味でフランクな、それでいて少し先の自分を考えるヒントがある楽しいセッションだった。

ビジョナリーな市谷さん、開発したくてたまらない石井さん、力が抜けてるけど構造を見極めるのがめちゃめちゃうまい黒田さん。この3人をファシリテートする岩切さん。これぞデブサミという感じで、最後のセッションとして非常に満足度が高かった。


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