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LUNASEAとGLAYの対バンイベント、The Millennium Eve 2025でずっと号泣してた
伝説のイベント、ふたたび
90年代を生き抜いた人々ならば、2000年に向けて世の中が「ミレニアム」という言葉で盛り上がりを見せていたことを覚えているでしょう。
そしてヒットチャートには当たり前のようにV系が顔を出し、少なくともヒットチャートの上ではロックバンド=V系くらいの勢いをみせていたこともご存知なのではないでしょうか。
その筆頭たるLUNA SEAとGLAYがライブで共演するというのは、まさに大事件だったわけです。大事件だったわけですが、当時新潟の片田舎に住んでいた高校生が東京ドームのライブにいけるはずもなく、「都会でやってるすごいイベント」という距離感でした。(これに限らず、ライブというのは当時は「都会でやってるすごいイベント」という自分には関係のないものでした)
あれから25年、まさかまさかのMillennium Eveふたたび。いやもうミレニアムじゃないしなんならイブでもないでしょとか野暮なツッコミをしたくなるところはたくさんあるのですが、とにもかくにも伝説のアレがもう一回開催されるらしいじゃないですか。
月日が流れ、関東に居を移し、LUNA SEAのライブもGLAYのライブも何度か観ています。だから、開催されると聞いたときも、高校生のときほど「観てぇ…」というテンションではありませんでした。そもそもチケットを取れる気がしなかったというのもあります。
それでも、こんな盆と正月がいっぺんに来るようなイベント、少なくともチケット取れるかのチャレンジくらいしておいたほうがいいのでは?と思い抽選に申し込んだところ幸運にもチケットが当たり、2/22、ニャンニャンニャンの日に東京ドームへと向かったわけです。
いざ東京ドームへ
なにかがあるときはなにかが重なるもので、P2Bで「こは醉い」イベントをやっていたり、その近所に「にほん酒や」があったり、猫廼舎が「猫の日」にちなんで一日限定復活したり…と、東京ドームに向かう前からイベントづくめ。
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命からがら後楽園駅につくと、「LUNA SEA新聞」とやらが売っているのでとりあえずそれをゲット。
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階段を上がると、そこにはすぐ東京ドームがあります。
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家族連れで来ている人たちもちらほらいました。「子どもがあんまりいないねぇ!子どもはLUNA SEAとか興味ないのかな?」って大声で話してる小学生くらいの男の子がいてほっこりするなど。
入場し、入場待機列より長いトイレ列に並んで御用達し、先にむかうとちょうど開演時間間近でした。
GLAY
開演時刻の18時きっかりに会場が暗転、今日のトップバッターであるGLAYのライブが始まりました。
すこし音がモコモコしておりなんの曲かわかるまで時間がかかりましたが…
一曲目はなんと、One Love収録のWET DREAM!
One Loveめちゃくちゃ好きなのでこの時点でテンションバクアゲです。
続けざまにMERMEIDが叩きつけられ、HISASHIのギターソロが始まったときにこの日最初の号泣タイムが訪れました。好きなんですよねあのギターソロ…そしてHISASHIの音…
間髪入れずサバイバルが始まり、さらにそこから口唇へとなだれ込む。なんだこれは!?高校生のときにつくったマイベストMDの選曲か!?
あまりにも自分好みの曲が連発され悶絶しているところに必殺のpure soul。泣くがいい、声を上げて泣くがいい。(実際泣いた)
会場を感動が包みこんだところでのHowever。TERUの声が今日は絶好調で、どこまでものびやかにドームを包みこんでいきます。
この時点でライブが打ち切られても「いいライブだったね」と言い切れるくらいには満足感があったのですが、TAKUROのちょっとしたソロに繋げて始まったのがまさかの「月に祈る」。この曲好きなんですよ…たぶんLUNA SEA=月で選曲したのかな。
このようにとっくにライフはゼロなのですが、ここでHISASHIから感動的なMCが入ります。今回のライブでは託児所が用意されていること。用意してくれたスタッフへの感謝、普段頑張ってるお母さん、お父さん、おばあちゃんおじいちゃん、そして「元気に育った君たち」。そんな君たちに…と始まったのが「THINK ABOUT MY DAUGHTER」!!!!
いやーTHINK ABOUT MY DAUGHTERですよTHINK ABOUT MY DAUGHTER。One Love収録の軽快なアップテンポナンバーであるこの曲は、タイトルのとおり「育って巣立っていった子どもへの愛と物悲しさ」が描かれた屈指の名曲で、歳を経るごとに、特に子どもが生まれてから「ええ曲や…」という思いが増幅していく曲です。
あのMCのあとにやられたら、こちらにできるのは泣くことくらいです。
託児所に子どもを預けているお母さんたちは、きっとこの曲を初めて聴いたときは誰かの「DAUGHTER」だったことでしょう。それが年月を経て、自分がかつて子どもだったことを思い出しながら、いま自分のもとにいる子どもへ想いを馳せてしまう。25年経ったからこそ深みを増した曲に、涙がとまりませんでした。
そのあとの突然のJESUSやBEAUTIFUL DREAMERなんかも最高でしたが、「家族」に想いを馳せるpure soulやTHINK ABOUT MY DAUGHTERに、とにかくやられてしまいました。
WET DREAM
MERMEID
サバイバル
口唇
pure soul
However
月に祈る
THINK ABOUT MY DAUGHTER
whodunit(間奏でLUNASEAのJESUS)
誘惑
さよならはやさしく
BEAUTIFUL DREAMER
LUNA SEA
GLAYの興奮冷めやらぬ中、会場が暗転し「月光」が流れると、そこはもうLUNA SEAの世界になっていました。
MOTHERとSTYLEの再現ライブに足を運んでいたこともあり、「ついにこの曲を聴けた!」みたいな感激こそありませんでしたが、STORMにDeja-vu、DESIREにSHINEが違和感なく並んでいるLUNA SEAの底力には圧倒されました。
それにしても、この「ベスト・オブ・LUNA SEA」みたいな顔ぶれの中で突如として現れた「SEARCH FOR REASON」は異彩を放っていました。二階席から眺めていると、「うおおおサーチ!」と興奮しているSLAVE(LUNA SEAファンの呼称)と「えぇ…なにこれ…」と困惑しているBuddy(GLAYファンの呼称)で二分しており大変面白かったです。
どの曲もさすがLUNA SEAな安定感とかっこよさでしたが、GLAYのSOUL LOVEをかなり忠実にカバーしていたのがめちゃめちゃサプライズでした。だってスギ様とイノ様がツインリードするんですよ。
BELIEVEのギターソロでGLAYの「彼女の"Modern"…」を織り込むなど、先輩バンドらしい余裕あるアレンジメントで魅せる姿はLUNA SEAの世界観を守りながらGLAYの世界とも混じり合うものでした。
STORM
Deja-vu
DESIRE
SHINE
In Silence
Search for Reason
I For You
SOUL LOVE(GLAYのカバー!)
BELIEVE
ROSIER
夢バンド!!
LUNA SEAがステージからはけても、客電はつきません。客も帰りません。きっとなにかやるに違いない…そう信じるSLAVEとBuddyの願いは、予想以上の形で叶えられます。TAKUROの発案でやることになった混合バンド。
「テナシー(TERU、TAKURO、INORAN、J、TOSHI)」によるTRUE BLUE、「THE★BAND(RYUICHI、SUGIZO、HISASHI、JIRO、真矢)」によるBELOVED。両バンドのど真ん中の代表曲をそれぞれのボーカリストが歌うというのがまず90年代を生き抜いた人間には衝撃的でした。
そしてそして、この流れならやるかな…?と思っていたら、やってくれました全員バンド!実質、無敵バンドといってよいでしょう。
やる曲はLUNA SEAライブの締めでよく演るWISH。客電がつき、全体が明るくなった中でのWISHはいつも以上に感動的でした。
個人的には、JIROがずっとニコニコして、Jにくっついてステージをウロウロする様がとてもよかったです。
かくありたい
25年前にあったイベントをもう一度やるのって、本当にすごいことです。まず、まだ両バンドが存続しているということ。次に、両バンドにまだ当時のような集客力があること。そして、両バンドのパフォーマンスが当時から衰えていないどころか向上していること。
そんな奇跡が折り重なって、このイベントが実現したわけです。
自分よりずっと年上の人たちが、いまも第一線でやっている。なんならパフォーマンスはよくなり続けている。そんな姿をみたら、まだ自分もがんばれるし、がんばらなきゃなって思いました。
25年前、ただただ憧れだった存在が、いまは自分の背中を押してくれる存在になっているのはありがたいことです。
というわけで、しっかりエナジーもらったので、あらためてバリバリ頑張っていくぞ!のお気持ちです。
その前に今夜はあと一杯。
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