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2つ目のプロポーザルで登壇チャンスを引き寄せる

プロポーザルを書くということ

プロポーザル、書いてますか?
このnoteをご覧になっている方は、おそらく技術カンファレンスで登壇枠を獲得するためにプロポーザルを書いたことがあるか、これから書こうと思っているのではないでしょうか。

私自身、日々業務で取り組んでいることや気付いたこと、多くの人に届いてほしい自分の考えを発信するために、様々なカンファレンスでプロポーザルを出しています。

その経験をもとに、プロポーザルをどうやって作るか、どうやって通りやすいものにしていくか、についてスライドやnoteで発信してきました。

書いてはみたがしっくりこない

プロポーザルを頑張って書き、提出した。けれども、あとから見返してみるといまいちしっくりこない…そんな経験はないでしょうか。
また、初めてプロポーザルを出すイベントであれば、提出してから他の人が出したプロポーザルを見て、自分が出したものがちょっと全体のテーマから外れているかも?と気づいて焦ったことはないでしょうか。

私は両方あります。

ちょっと修正すればいい程度のものであれば、提出済のプロポーザルを修正していけばよいでしょう。しかし、テーマレベルで「もっと他の話がしたい…」となった場合はどうすればよいのでしょうか。

もう一つプロポーザルを書く

多くのカンファレンスでは、1人が複数のプロポーザルを提出することを許容しています。RSGT2025のプロポーザルを覗いてみると、2つ3つ提出している人が何人かいます。

そう、提出したプロポーザルがいまいちしっくりこない、自信が持てないなら、もう一つ書いてしまえばいいのです。

複数プロポーザルを書く動機

私自身もよく複数プロポーザルを出すのですが、だいたい以下のような動機があるときに複数書いています。

  1. 発表したいことがとにかくたくさんある

  2. 他の人のプロポーザルを眺めていたらもっと話したいことが出てきた

  3. 一つ目に出したプロポーザルがしっくりきていない

しっくりきてないなら取り下げたら?

複数プロポーザルを書く動機の一つとして「しっくりきてない」を上げました。自分ではいまいちだと思っているケースです。しっくりきてないならそもそも取り下げたら?という考えもあると思います。
ですが、私は基本的に取り下げることはしません。なぜかというと、自分はしっくりきていないけれどもカンファレンス参加者からするとニーズがあるという場合があるからです。

複数のプロポーザルを書くことで見えてくるものがある

参加経験が浅いカンファレンスだと、上記のようなミスマッチはよく起こります。自分がしっくりくるものと、求められているもののギャップ。これを知るという意味でも、複数のプロポーザルを出すことは有効です。
「これは渾身のプロポーザルなんだけど、あまりvoteが集まらないな・・・」
「自分にとっては当たり前のことを書いたつもりなんだけど、voteがけっこう集まってるぞ!何って、ただ普段やっていることをプロポーザルに書いただけだが?」
そんな知見を得ることができます。

出したそれぞれのプロポーザルに対するリアクションから、その場で求められているのがどちらなのかは見えてきます。なので、まだ経験が浅いのであればこそ、複数プロポーザルを書いてみるとよいでしょう。

自分にとって「ぜひ話したい!」という情熱があるもの、周囲と話しているときにことのほかリアクションが大きかったトピックなど、プロポーザルの種はそこらへんに転がっています。

(なお、自分が喋りたいことを書く、求められていそうなことを書く、というアプローチは、プロダクトでいうとプロダクトアウト/マーケットインくらい違うものになります。個人的にはどっちも大事にしたいよなーという欲張りな思いがあり、そこについても語りたさがありますが、今回は深くはふれません。誰か書いてくれたら嬉しいな)

でも、一つ書くだけで大変だったんですけど…

複数書けと言われても、一つ書くので手一杯だったからそんなの無理!と思われるかもしれません。

もし一つ目のプロポーザルに満足していないなら、それに対して自分がどんな違和感を持っているかを掘り下げてみましょう。なぜ微妙だと思っているか、の裏返しに、自分がもっと伝えたいメッセージがあるかもしれません。

そうではなく、なんとなく他に話してみたいことがあるという状況なら、それを書き出してみましょう。まずはキーワードからでかまいません。書き出した上で一つ目のプロポーザルとの違いが何かを考えてみると、二つ目のプロポーザルの意義が浮かび上がってきます。

また、さきほどの項でふれたように、「自分にとっては当たり前のこと」がそのカンファレンスに参加する人たちにはドンピシャで刺さるトピックということもあります。当たり前にやっていることを、あえてプロポーザルに書いてみることもいいでしょう。

そのうえで、いったんタイトルだけ書いて、下書きに保存しておきましょう。そのときにはアブストラクトまで思いつかなくても、後日タイトルが呼び水となってアブストラクトが出てきます。きっと。

というわけで、プロポーザルお待ちしています

運営をお手伝いしているEMConf JP 2025では、先日からプロポーザルの募集を開始しました。なんとすでに10件以上集まってきています!
たくさん集まってきているということは競争率も上がっていくわけですが、競争率が高い中でプロポーザルが通過したという経験は、大きな自信をもたらしてくれます。そして、複数プロポーザルの提出は通過率の向上につながります。(ただし、EMConf JP 2025の場合は複数出しても採択されうるのは一つなので、その点はご注意を)

さあ、二つ目のプロポーザルを書こう!

というわけで、ここまで読んでくださったあなた。ぜひ二つ目のプロポーザルを書いてみましょう!
一つ目のプロポーザルでは書ききれなかったこと、自分にとっては当たり前になっている知見、どんどん書いてみましょう。



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