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二月七日〜八日 東京へ

二月七日

6時過ぎに家を出て佐久平へ。ちょうど日の出の頃で、青から赤へ移っていく空の低いところに霧がかかり、その下に雪をかぶった屋根が並んで、何とも言えずきれいだった。霧が、空と人のいるところの境になっているようで、でも霧の端の方はぼやけているから、はっきりと分かれてはいない。

駅に着くと駐車場の入り口はまだ凍っていて、大きな車が動けなくなってしまっていた。駐車場の中にいた人が後ろから押したりして、なんとか脱出。駐車場の中も、雪を掻かないと停められない区画が多かった。

オムラヂを聴きながら、新幹線で東京へ。今朝とても早く目が覚めたからか、ボーッとしている。東京へ来ると大抵眠いような感覚で過ごすことになり、いつもより早起きするからというのはもちろんあるけれど、眠いなぁと思うくらいの、少しぼやけた感覚でいるのが丁度良いのかもしれない。

用事を済ませて下北沢へ行き、街の植栽のお手伝いに参加する。融けかけたかまくらや鳥の巣のようなコンポストを見たり、草をとったり雪をどかしたりしているうちに目がパッチリと見えてきて、その頃には陽が傾いて空気も冷たくなっていた。



二月八日

実家で迎える朝。お風呂場や床暖房のあたたかさに感動する。

母と妹と吉祥寺へ。今月3人で青森へ行くことになり、妹のジャケットや靴を見繕う。冬の北国の寒さや、アイスバーンの滑りやすさを侮ってはいけない。

お昼を食べて一度帰り、午後は豪徳寺の七月堂古書部へ。下北沢の本屋で働いていたときからお世話になっていて、七月堂から出版された詩集を見たのがきっかけで私も詩を書くようになったのだった。
ゆっくり棚を見て、お会計をしつつお話しして、昨年作った詩集を渡してお店を後にする。お腹がペコペコになって、閉店間際のパン屋さんに残っていた栗のパンを買って帰った。

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