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二月一日 真っ白に光った

6時過ぎまで眠れて、外がぼんやりと明るくなっていた。夜中に雨が降っていたようで、冬にしては暖かい朝。

10時に現地調査が始まり、外構から見ていく。水の溜まりやすいところ、雨樋が無いところ、屋根の継ぎ目などを教えてもらう。それから中に入り、ひと通り見て間取り図を作り、写真を撮り、天井高、窓や戸の大きさ、段差などをひとつひとつ測ってメモ。今後の打ち合わせのための材料を、2時間ほどで集められるだけ集めていく。
図にしたり測ったりするために普段使わないところもまじまじと見ることになり、手の入れどころ、伸びしろがいくらでもあることを再確認。とりあえず住めているのだから、ぼちぼち、ぼちぼち。この家を直すこと、きれいにすること、よりは、自分がこの家でどうしたいかを軸にしよう。でないと、ひとりには大きすぎるこの家を、抱えてしまっている気分になる。

午後は、新しく始めようとしていることの準備を。書類を書いたり調べものをしてから、散歩がてら郵便局へ。気温はそれほど低くないけれど、冷たい風がビュービュー吹いている。坂を登ったり下りたり。大きな、ビニールハウスだったであろう建物が草に呑み込まれている。

夕飯を食べて、日記を書いて、その頃からあまり記憶がないからボーッとしていたんだろう。目を閉じたら、カチッという音と同時に瞼の裏が真っ白に光った。何かと思って目を開けると、音の正体はヒーターで、小さなランプが消えた音だった。いつも聞いている音だ。気を張っていたんだな。

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