グーグルPixcel「汎用品では限界」への対応は?
グーグル Pixel 6に独自のシステムオンチップ(SoC)を採用へ
🟩独自のSoC「Tensor」の開発
グーグルは年内発売するPixel6とPixel6ProにPixelスマートフォン専用の最初のカスタムSoCの「Tensor」を搭載する計画です。「Tensor」には独自のAI / ML / NPU IPを採用し、データセンターのTPUハードウェアIPの設計経験を活用し、それをSoCに統合します。
サムスン電子との開発?
「Tensor」SoCの仕様に関しては、現時点では詳細は明らかにされていません。ただグーグルがサムスン電子の新しいセミカスタムSoCビジネスの最初の顧客になると噂されています。もし本当であれば、サムスン電子のExynos SoCのラインナップに近くなる可能性があります。年内のリリース時期を考えると、Exynos2100と同じ世代のCPUやGPUのIPブロックを備えていると想定されます。
🟩市販の半導体では不十分
スマホは頭脳の役割を果たすCPUなどの半導体をクアルコムなどの半導体メーカーから購入することが多いです。グーグルも2016年にAIを活用した画像処理機能などを売り物にした独自ブランドPixcelのスマホを発売ていますが、これまでクアルコムの半導体を使ってきました。しかし「AIの活用が増えるなか、市販の半導体では不十分になりつつある」という。
Pixel6での活用
カメラソフトウェアと処理でAIを活用しスマホに内蔵した複数のカメラで撮影した露出の異なる画像を合成する仕組に活用する。以前は静止画でしか不可能だったものを、動画で実行したりするなどの新機能を実現する予定だ。
垂直統合のビジネス
スマホのシェア上位企業である、アップル、サムスン電子は自社のSoCを採用して製品の差別化を図っている。アップルに続いてグーグルも基本ソフトと半導体の開発を手がける垂直統合型の事業モデルに近づき、グーグルの技術優位を高めようとしている。
🟩まとめ
グーグルはPixcelに独自SoCを採用し「汎用品では限界」へ対応する
現在はわずかな数の企業しか最先端の半導体を作ることができないとグーグルも認識している。グーグルが最先端の半導体を誰でも作れるような仕組みに作りに取り組んだら、半導体の世界が大きく変わるかもしれない。