🟩中国が逆転か? 日本の半導体生産能力

2021年7月17日 18:24

2020年日本の半導体生産能力は台湾、韓国に続く第3位でした。

IC Insightsが世界の半導体生産能力レポートを発表しました。

🟩2021年に中国に抜かれる?

IC Insightsの半導体生産能力レポートは、工場を所有する企業の本社の場所に関係なく、工場のある国の生産能力のランキングです。たとえば、韓国を拠点とするサムソン電子が米国工場で生産した半導体は、韓国ではなく、北米の生産能力にカウントされています。

2020年末時点で 445万枚/月のウェーハ生産能力を持つ台湾が1位となっています。2位韓国に続き日本は328万枚/月で3位、4位の中国とほぼ同じ生産量だが僅差で上回っています。

ROW地域は主にシンガポール、イスラエル、マレーシアで構成されています。

中国は2010年にヨーロッパ、2016年にROW地域、2019年に北米の製造能力を超えました。中国の半導体はこの十年で急成長をしています。2021年には日本を上回ると予想されていて、2020年から2025年にかけて生産能力のシェアを上げる唯一の地域であります。

世界の半導体生産能力Top5と主な半導体メーカー

台湾

ロジックチップの世界最大の製造委託メーカーであるTSMC、DRAMのメーカーであるUMCにより世界の21.4％を占めています。2011年に日本、2015年に韓国を抜いて最大の生産能力になりました。2025年までの予想では、世界最大の地域であり続けると予想されます。

韓国

サムスン電子やSKハイニクスなどNANDおよびDRAMメモリの世界最大のメーカーがあり、世界のウェーハ製造能力の20.4％を占めて第2位となっています。300mmウェーハに限ってみると韓国がトップで、台湾がそれに続いています。

日本

日本企業はもはや最先端のロジックチップを生産していませんが、キオクシアとウエスタンデジタルが運営する世界最大の2D / 3DNAND生産施設があります。さらに、ルネサスのような企業は今でもさまざまな産業向けのチップを製造しており、国内には数多くの半導体工場があります。

中国

「製造中国2025」の政策に合わせて、大規模にDRAMおよびNANDファブの投資が進んでいる。しかし、今後数年間に中国は大量の半導体を輸入すると見られます。中国製のロジックチップの大部分は28nmプロセス以前のノードで製造されているため、先端のチップはしばらく輸入に頼らなければいけないためです。

米国

北米の大規模なファブレスサプライヤー産業は、主に台湾に拠点を置くファウンドリに依存し続けているため、北米の生産能力のシェアは減少すると予測されています。しかし、インテルなど米国内にファブを持つ米国企業は、高価で利益率の高いロジックチップを製造しています。

2021年日本の半導体生産能力は中国に抜かれる

中国は半導体製造能力を高めているが、最先端プロセスの技術をまだ持ってません。台湾、韓国、米国はには、少なくとも5年遅れているといわれています。日本は既に先端プロセスでは中国より遅れているので台湾、韓国、米国とは別の戦略が必要そうだ。

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