鴻海(ホンハイ)がメモリメーカーの工場を買収する理由
鴻海(ホンハイ)精密工業は、マクロニクス(旺宏電子)から6インチウエハー製造工場を買収したと発表した。
🟩SiCパワー半導体の自社生産へ
世界最大の電子機器製造委託メーカー台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は、同じ台湾の不揮発性メモリメーカーのマクロニクス(旺宏電子)から6インチウェーハファブおよび機器を買収することに合意した。買収額は25億2,000万台湾ドル(約100億円)で取引は2021年末までに完了する予定です。
ホンハイは、買収した6インチファブを使ってワイドバンドギャップ半導体、特にSiCの製造と開発を行う予定です。半導体開発への長期的な取り組みとしてMEMSなどのシリコンウェーハ製品も製造することを検討しています。
🟩長期的な企業ビジョン3 + 3戦略
ウェーハファブの買収はホンハイの長期的な企業ビジョン3 + 3戦略(EV、デジタルヘルス、ロボット工学+ AI、半導体、高度な通信)の取り組みを反映しています。
特に重要なEV
EVアライアンス「MIH Alliance」の設立を発表しているように、EVはホンハイの3 +3戦略でNo.1の位置を占めています。特にSiC MOSFETはEVにとって重要なデバイスとなっています。
SiCは6インチが主流
3DNANDフラッシュおよびNORフラッシュ製品の研究開発と製造を行うマクロニクス(旺宏電子)は、12インチウェーハビジネスに集中するため6インチファブを売却したという。一方でホンハイが取り組むSiC、まだまだ6インチウェーハが主流である。
🟩まとめ
EV用半導体を自社製造するため、ホンハイがマクロニクスのファブを買収
EVというエコシステムを中心にレガシー半導体ファブを台湾内で有効活用するということになります。自動車産業を持つ日本もこういった工夫ができると良いです。
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