🟦2024年のメモリ市場動向:AIサーバーが牽引するが、消費者需要は低迷
🟦メモリ市場の現状と今後の動向
2024年の第3四半期において、メモリ市場ではAIサーバーがメモリ需要を主導しています。特に、高帯域幅メモリ(HBM)の生産拡大により、DRAM全体の平均価格は8~13%上昇すると予測されています。一方で、従来のDRAMについては、消費者需要の低迷が続いており、価格の伸びはわずか0~5%に留まる見込みです。スマートフォンブランドは引き続き慎重な姿勢を保っており、この動きがメモリ市場の鈍化を引き起こしています。
🟦価格鈍化の理由 需要と供給のバランス変化
価格鈍化の背景には、AIサーバー需要が伸びる一方で、消費者向けメモリの需要が低迷していることがあります。サーバーOEMは一定の購入意欲を示していますが、スマートフォン市場は在庫削減を続けているため、需要は抑えられています。さらに、中国のメーカーがDDR4の生産を増やしており、これが市場全体の価格下落圧力に繋がっています。このように、需要と供給のバランスが崩れた結果、メモリ市場全体の価格上昇率が鈍化しているのです。
DDR、GDDR、HBMの違い
DDR(Double Data Rate)一般的なパソコンやスマートフォンに使われているメモリです。データの読み書き速度が早く、低消費電力であることが特徴です。現在主流となっているのはDDR4ですが、DDR5も徐々に普及しつつあります。
GDDR(Graphics Double Data Rate)グラフィックスカードに使用されるメモリです。グラフィックス処理に特化しており、映像やゲームなど高負荷なグラフィックス処理が必要な場面で使われます。GDDR6やGDDR6Xなど、より高速なモデルが市場に登場しています。
HBM(High Bandwidth Memory)最新の技術であり、特にAIサーバーや高性能コンピュータに使用されます。HBMは従来のメモリと比べて、データの処理速度が非常に速く、同時に大量のデータを処理できる点が特徴です。
🟦まとめ
メモリ市場の変化が非常にダイナミックであることがわかります。AIサーバーの需要増加が市場を支えているものの、スマートフォンなど消費者向け市場の低迷が影響を及ぼしており、価格動向も複雑化しています。
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