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安倍晋三 回顧録を読んだ

かなり売れてますね、この本。
値段が2千円なのに内容が濃いので、コスパ最強です。安部元総理、自民党が嫌いでも読んでおくといいと思います。
日本の政治の在り方がよく分かる。

さて、内容としては総理大臣であった8年くらいのことを詳細に、インタビュー形式で書き表しています。インタビュアーも忖度しまくるのではなく、きちんとキツイこともいう良い内容でした。
ニュースで見ていたあれやこれの裏側はこのように動いていたのか!と分かるのが面白いです。
各国の大統領と、カメラが回ってないところでどのような話をしていたのか、各国がどのような思惑を持っていたのか、こんなところまで話していいの?という内容が2千円で読めます。絶対安い。

本の内容には十分満足しているのですが、政治内容には十分満足しているわけではありません。ただ、安部さんは政治力はさすがに高かったのだなと思いました。政治家家系に生まれ、小さいころから政治家になることを決められていたのでしょう。帝王学みたいなやつを学んでいたと思います。100点ではないですが60~70点を取り続けられるのは見事でした。他の政治家はここまでできなかったと思うし、総理大臣就任中は合格点を取り続けたと思います。人の上に立つということは難しいことなので、なかなかできることではないです。偉そうですみません。

ただ、合格点というのはあくまで現在の政治の常識の中での話。
その枠組みを取っ払うとか、そういう話はありませんでした。1回も。
例えば議員定員削減とか、会社員との両立を可能にするとか、選挙方法を変えるとか、大きく変えて大統領制にするとか、今の基盤が変わってしまう可能性のあることに対しては1回も言及無し。
日本はこのまま緩やかに衰退していくつもりなんだなと思いました。

今の選挙制度を変えないと、絶対に緩やかに衰退していきます。
それは確定的に明らか。それを防ぐには優秀な人をトップにするべき。でもそんな優秀な人が出るような状態に現政権がするはずがない。
国民のほとんども凡人(愚民と呼んで差し支えないだろう)なので、現状が変わるのを嫌がる人がほとんどです。今のままを維持する政権が選挙では勝ちます。みんな変化が怖いから。
確かにね。変な人が大統領とかになって「尖閣諸島あげます!」とか軍備をやめます!とか言いだしたら危ない。それなら今のまま無難に過ごせばいい。と思うのでしょう。
その結果、日本の首相は常に国民の顔色を窺って、選挙でどう勝つか、どのように党内で力を持ち続けるかを第一に考えるようになるんですよ。
第一に権力の保持、国のためになることはその次、という感じの政治内容でした。
でもその政治力については参考にする部分がたくさんあったけどね。

僕は、もっと大きな変化をしてもいいと思うんです。日本が再度浮上するには国民の意識改革が必要。
みんながバンバンお金を使うような意識にして、恥ずかしがらずに異性交遊を楽しんで、今の会社にしがみつかなくても新しい会社にいける、新しい会社がどんどん伸びる、そのような意識改革にお金を投資したらよい。
今のスタートアップなんて既存のビジネスの間を取り持つようなマッチングサービスとか、こすいやつしかないじゃないですか。メルカリとかね。その間、アメリカはテスラがでて、グーグル、アマゾン、今はオープンAIも出てきた。差をつけられましたよ。

ヨーロッパの経済が伸びてるのも、所詮は物価・賃金・GDPの話。別に生産性が高いわけではありません。みんなバンバンお金使うからモノがどんどん高くなったりしているだけです。日本もそのようにしたらいいのにね。

これについては過去記事でも書いたけど、まずは学校の教育で他人とのコミュニケーション、ファッション、清潔感のある身だしなみ、など最低限のことを教えれば、カップルももっと増えて少子化も減ると思うんだけどね。

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