DAW(Cubase)でYoutube音源を流しながら楽器の練習をする方法
概要
※以下で説明する方法ではなくても、Cubaseでオーディオインターフェースのドライバを選択し、PCの出力先をLineにすることで対応可能でした汗(こちらだと低遅延)ただし備忘を兼ねて当記事は残しておきます。
CubaseやほかのDAW製品をアンプ・エフェクター代わりにして、エレキギターやほかの楽器を練習している人は多いと思います。その際、Youtubeでいろんなアーティストの音源に合わせてその楽器の練習をしたいというのは誰でも思うことではないかと思います。
しかし、使用しているpcがWindows環境(Macだと標準でこちらを回避できるようになっているようです)、それに加えてマルチクライアントに対応していないオーディオインターフェースを使用している場合、ブラウザでYoutubeの動画を再生しながらDAW側の音も出力させようと思うと、そもそも標準ではDAWがドライバを占有する形になりブラウザ側の音が出なくなったり、ドライバ占有を解除するオプションを有効化した場合(参考:https://note.com/rockon/n/nc89802d54418)でも、ブラウザ側を有効化するとDAW側の音が出なくなったり、その逆もしかりで両方の音を同時に流すことができないという問題があります。
このケースの打開策として、Voicemeeter Bananaというフリーの製品を使用することで、Youtubeの音源を聞きつつ自分で演奏する楽器の音源も流すことができたので、こちらの記事にて共有します。
作業環境
OS: Windows11
オーディオインターフェース: steinberg UR22
スピーカー: JBL Pebbles(UR22のphone outputから[ステレオミニ(オス)]-[ステレオミニ(オス)]のケーブルで接続。電源はUSB Type-Aでpcから供給。)
DAW: Cubase12
作業手順
Voicemeeter Bananaのインストール
公式サイト:https://voicemeeter.com/ にアクセスして、BANANAのダウンロードをクリックする。
ダウンロードしたzipファイルを解凍後、中に入っているインストーラを起動して、インストールする。
PCのサウンド標準出力先をVoicemeeterに変更
PCのサウンド設定画面を表示させる。
出力先をVoicemeeter Input(VB-Audio Voicemeeter VAIO)に変更する。
DAWの使用ドライバをVoicemeeterに変更(Cubaseの例で説明します)
Cubaseを起動する。
上部タブ"スタジオ"を選択し、スタジオ設定を選択する。
ASIOドライバーをVoicemeeter AUX Virtual VAIOに変更する。
バックグラウンド時のASIOドライバーを解放するオプションが有効になっている場合無効化する。
VoiceMeeter Bananaで入出力の設定を行う。
Voicemeeter Bananaを起動する。(検索バーでVoice等と入力すると候補に出てくると思います。)
画面一番左の Streo Inputをクリックし、WDM⇒Line(楽器をつないでいる入力デバイス)を選択する。また、>B2を選択する
※B2を選択することにより、Voicemeeter AUX Virtual VAIOへのインプットとして扱うことができるようです。WDMやほかの選択肢の意味は現状よくわかりません。画面右上のHardware Outで、上と同じようにWDM⇒Lineまたは、ASIO⇒オーディオインターフェースのASIOを選択する。
※どちらを選択しても音はなります。Sereo Input3とHardware Outの間の2項目について>A1を選択する。また、これはそれぞれpc,DAWからの入力になるのでお好みで名称変更をする。
Youtube再生や、DAWからの再生(メトロノームなど)、楽器の演奏などをしてみて、それぞれ音が出力されることを確認する。
※こちらの設定のままにする場合、Voicemeeter BANANAが起動していない状態だとPCからの音が出ないので、PC起動後にはVoicemeeter BANANAを立ち上げるようにしてください。
終わりに
お読み下さりありがとうございました。こちらの手順にて、私の環境では、ブラウザでYoutubeを流しながら、DAWで音色変更などがされた形のギターの演奏ができるようになりました。
冒頭に申し上げた通り、マルチクライアント対応のオーディオインターフェースやMac環境では、こちらの考慮は不要みたいですが、同様の悩みを持っている方のご参考になれば幸いです。
なお、Voicemeeter BANANAを経由することで、大なり小なり遅延が発生するので、録音などの際は従来通り、DAW側でオーディオインターフェース用のドライバを使用することをお勧めします。(Voicemeeter環境で低遅延になる設定方法は今後模索、まとまったら発信していきます。)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?