見出し画像

【Shake it off. vol.037】 また旅できる日を願って ー Spain 2019.2/⑤

3AM
もちろん外は真っ暗、よくぞ起きられたと自分を褒めながら身支度を整える。と言ってもメイクまで手が回らずサングラスを常備し、髪もまとまらないから初日に買ったバスクベレーを深めにかぶる。2日間お世話になったホテルに手紙と折り鶴を置き、フロントのお兄さんにもお礼を言って空港へ向かうため車に乗り込む。
私たちは、この街に本当に恋してしまったんだと思う。
そんなふうに思える場所を訪れられたこと、そして思いを共有する人と来られたことが心底幸せだと思った。
旅後半はBarcelona。どんな景色が待っているんだろうと考えていたらあっという間に到着しドライバーにも別れを告げ空港内へ。手続きを済ませスムーズに機内へ乗り込む。1時間半程のフライトでBarcelonaに着く。


画像2


上空からの朝焼けが素晴らしかった。上から見るとバスク地方が山々に囲まれていることが良く分かる。美しい景色を眺め少しだけ目を閉じて休むことにした。
そうこうしているとこれまたあっという間に到着。ビルバオ空港もスタイリッシュでお洒落で空港好きとしてはかなり興奮したんだけど、ここバルセロナ空港もまたカッコイイ。(写真を撮ることを忘れるくらい笑)国際空港とだけあって人も多く朝から賑わっている。ビルバオとは全く違う空気感を感じ取り、旅の後半も絶対的に楽しくなると思った。
まだ朝だからホテルもチェックインできるかわからなかったがとりあえず向かうことに。平日にも関わらず街も賑わっていたし、車の台数も多く久々の都会にパワーをガシガシもらった。それにしてもバルセロナの空が青く澄んでいて、とてつもなく綺麗だ。


画像2


ホテルに無事着き荷物を預けて早速街へ繰り出す。明日、サグラダファミリアには行くことになっていたけど、ここはまず一眼でいいから見ておこう!ということでてくてく歩いていく。バルセロナは日本と違って歩道がしっかりしている印象がある。道路の真ん中が太めの歩道になっていて両端を車が走れるようになっていて感動した。そして(これってマナーだしモラルの問題でもあると思うんだけど)歩行者にとっても優しいドライバーが多いという点も印象深い。私も日本で車を運転するとき自分よがりな運転をしていないだろうか?ということを意識してハンドルを握るのだけど、これまで以上に優しくなれたらと思う。


以前TVの特集で欧州の方々が旅などで日本を訪れた際、車にはねられる事故が多発していて、その大きな原因となっている部分に胸が張り割かれそうになったことを思い出す。なぜなら欧州では何がなんでも歩行者優先であり、もし歩行者が道を渡りたく待っていたら、車が必ず止まり優先的に渡らせるというマナーがデフォルトとしてある。だから日本を訪れ道を渡ろうとする時ももちろん同様の考え。悲しいことに車は停まってはくれず、事故となることが多いそうだ。


私は偏った考えや受け取り方はしたくない。


この件に関してだけでなく、この世界は0か100、絶対ということはないと思っている。だから私も車を運転するようになってから歩行者が何も確認せず道路に飛び出してきて、急ブレーキをかけたことも何度もあるし、ヒヤッとすることもしばしば。本当にやめてくれ!と思うことも多いしドライバーの皆さんはしょっちゅう思っていることだと思う。
でもシンプルに、ドライバーも歩行者も(自転車やバイクも)みんなが心や時間に余裕を持ってハンドルを握れれば、停まって左右を確認できれば、数は減っていくし防げることが増えると思う。そうシンプルに。
だからもっと優しくなりたい、とこの番組を見て感じたんだ。優しさは文化やマナー、ルール、規律なんてものを超えどこでも何にでも適応するツールだから。




私たちもドライバーに優しく道を譲ってもらったり、逆に道を譲ったりしながら歩き続けると、突如街中にひょっこりサグラダファミリアが姿を現した。全貌はまだまだ見えないのに人目見た瞬間に自分でも驚いたんだけど、涙が溢れた。これが人間が作り上げた(ing)ものなのかという感動と、この目で見られたという感動と、言い表せないほどのいろんな感動が重なって、涙になった。
人をここまで感動させるデザイン、建築、美しさに初めて出会ったと思う。
これから先、人生であとどれくらいこの感動を味わえるだろうか?不意にパンチを食らったような感覚をどれだけ経験できるだろうか?そう思うと旅はいつも刺激的でピリリとスパイシーで、だからやめられなくなるんだろうと思うのだ。




画像3


サグラダファミリアの周りを一周して歩き疲れ、目の前のカフェレストランで休憩のビールをいただく。(観光価格だったけど笑)料理も美味しかったし何よりビールが身体に染み渡る。幸せだ。
この日の夜は、実は特別な夜。この話はまた次回のnoteで…♡



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?