vol.156/ 幸福感に包まれる、当たり前の再構築
この場所で何度も引越しの話を書いてきたが、この引越しという行動を機に今までの当たり前をどんどん見直し再構築することがぐんと増えた。中でも大きかった再構築といえば、20代から定期的に通っていたカイロプラクティスや整体に行くことをキッパリ辞め、その分夫とのマッサージタイムやセルフケアに力を入れることで再構築した。(この行動の見直しは引越して物理的にお店との距離が離れてしまったこともあるし、他にもポツリポツリと要因はあった)
勿論効果効能についてはお察しの通り、プロに任せた方が良くなるのだろうし、的確にアプローチできる、それは間違いない。しかし、自分達で身体を労わり合うこと、触れたり触れられたりすること、そういった時間の大切さというか抽象的ではあるが“温かな時間”はこれまでよりより一層増え、心と身体のコリや強張りも解けていくような、そんな幸福感に包まれる。
ちょうどこの前、ロバート・ウォールディンガー: 人生を幸せにするのは何?最も長期に渡る幸福の研究からというTED Talksを観た。昔は英語の勉強も兼ねてよくチェックをしては興味のあるものを片っ端から観たりしていたが、ここ近年は全くと言っていい程遠のいていた。そんなある日、チェックしているコラムの記事に(私は読み物が好き、活字が好き)このTED Talksについて触れているものがあり、これは何かのメッセージ!と直感で観てみることにしたのだ。それはそれは広大な、夢物語のような研究テーマ。でも何か人生のヒントが隠れているんじゃないか?今の私にとって必要な言葉があるのではないか?なんて期待と、ちょっとの不安(?)を抱きながら再生ボタンを押してみた。
詳細は是非観てほしいのでここには書かない。それくらい一度で良いから目を通してほしいと思える内容であった。たった数分間の中になるほど!と頷きながら聴き入ってしまう時間でもあったし、時々入るちょっぴり皮肉なジョークも笑える。そして何よりこの広大な研究テーマの核となる答えもちゃんと話してくれている。ここで冒頭で触れたこれまでの当たり前の再構築によって得た“温かな時間”という部分に何処か繋がっている。そんな感じがしてならなかった。これは夫にもシェアしようと在宅中のランチ時間に一緒に観ることにしたのがまた良い選択だった。彼との大切な大切な擦り合わせの時間にもなったし、私たちの核を見直すことにも繋がったから。
どうしても私たちは今目の前にあることを片付けていく、いわゆるタスクに追われ続けてしまう日常を送っている。かく云う私もそのうちの1人であることは間違いない。でも引越しまでの環境を変化させることまではすぐにできなかったとしても、これまでの当たり前に目を向けることの時間を是非大切いしてほしいし私も大切にしていきたいと思うのだ。“灯台下暗し”という言葉があるように、何かを望んだり不測に目が行きだすと色んな大事なものをすっ飛ばして遠くのキラキラ光る(光っているように見える)あれこれを望み出す。得ようと必死になる。でも実はその間にも自分の幸福は近くに居て、あってくれていて、目を向けてもらおうと幸福の方が私たちにサインやメッセージを送ってくれているかもしれない。そう、シンプルで実はとっても身近にもうすでにあるんだ。それにはまずもうすでにあるものへ目を向けてあげること、そして当たり前を再構築することから、少しずつ。
今週も素敵な日々をお過ごしください!
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