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自分で自分を殺そうとした話

文字通り。
心理的なものではなく、肉体的に。
先日、それを実行する直前までたどり着いた。

この体験を通して、下記のことに気付けた。

・死ぬという意向は、計画的ではなく衝動的
・自殺を止めるセーフティネットは機能してない
・死にたいと思った時は、布団に包まって


前提として、僕は適応障害→うつ病(抑うつ)の診断を受けている。投薬治療を受けている。無職。自傷行為(自分の頭を殴る)を稀にする。直近の調子は上向き傾向だった

その前提で、色々と吐き出してみる。


何で書き起こそうと思ったか

自分にとって、貴重な経験だったから。そして、この経験を色んな人に知ってほしいから。

恐らく、自死を実行直前までもってく人って少数派だと思う。
もんもんと「死にたいなぁ」と思ううつ病の人は、そこそこ居ると思う。もしそんな人がいれば、このnoteが多少なり共感に繋がるかもしれない。

そんな勝手な期待を抱いて書いてみる。


経緯

その日の夜、たぶん22時くらい。何もかもが漠然と嫌になった。具体的な理由は今でも分からない。突然、真っ暗な砂漠で目覚めたような、絶望的な気持ち

別に孤独を感じてるつもりは無かった。何ならここ最近は、以前よりも友人関係を復活できており、見た目上は全く孤立した生活では無い。

僕は砂漠に耐えきれず、外に出た。辺りは真っ暗で、人はまばら。

外に出ても心境は変わらなかった。むしろ、オアシスを探し始めた。落ち着ける場所じゃなくて、楽に死ねる場所を。

1〜2時間彷徨った。そして結局、最寄駅の歩道橋にたどり着いた。

飛び降りて即死できる高さじゃないけど、下は車通りが多い道路で、飛び降りれば二次的な事故に繋がりそう。

歩道橋にはフェンス等もなく、身体を乗り出せば平気で飛び降りれそうだった。

僕は歩道橋から外に思いっきり身を乗り出した。あとは鉄棒の前周りをすれば、落ちられる。

数秒間、身を乗り出した。


けっきょく僕は、歩道橋に身体を戻した。そして僕は泣き崩れた。

死ぬ事を辞めた理由は、降りた後の自分の姿を想像したから。誰かの顔が浮かんだとか、やっぱ死にたくないとか、そんな気持ちは寸分も浮かばなかった。

そして、死にきれなかった自分が惨めに思えた。自分で死ぬ事も最終決断できないのか、と。

これをキッカケに「僕はやっぱ生きたいんだ」って前向きなテンションになった...ワケもなく。この件を考える度に、いまだにフワフワするし信じられない。

自死を実行する気持ちは、突然やってくる


自殺のセーフティネットなんて思い付かない

自殺防止のための相談ダイヤルが、日本には存在する(確かボランティア)。
でもそんなもの、当時の僕は全く思い付かなかった。
たぶん、自死を選ぼうとする二・三歩手前の人にはうってつけだと思う。

だけれど、本気で死のうと考える人にとっては、相談ダイヤルなんて無意味だと気付いた。

特に衝動的な自死なら、死に方を検索する事もない。無意味。


どうすれば予防できるんだろう

どうすれば、こんな気持ちをみんなで守れるんだろう。僕もまだ結論付けられてない。

少なくとも、平常心を持たない人に向けて「自殺なんてしちゃダメ」なんて言わないほうが良いと思う。本人の気持ちを100%理解知ってるのは本人だけだから。
いやもしかしたら、本人すら自分を理解しきれていないかも
だから、無責任に「自殺ダメ」を言っても効果が無い。むしろ当事者は「お前に何が分かるんや」って思うかもしれない。軋轢を生むリスクしかない

強いて言えば、話を聞いてあげれば良いんだと思う。何か解決策を言うでもなく、同情するでもなく、共感してあげれば良いと思う
パンデミックでなければ、とりあえず一緒に飲みに行くとかね。

自死を匂わせてる人がいれば、そんな対応が良いのかと。

ただ、その寸前の人にはもう何も効かないかも。何もかも情報を遮断して、死だけを目的にするから。一点集中だから。

本当に必要なのは、自死を予防するのではなく、精神疾患の"悪化"を予防することだと思う。

もし今、あなたが死にたい衝動に駆られそうなら、布団に包まって、ひたすら時間が過ぎるのを待ってください。可能であれば眠ってください。


これからの僕

たぶん僕は、しばらくこんなことはしないと思う。ただただ、惨めな気分が続くと思う。

とりあえず、「死ななくてよかった」とは思える。

また衝動に駆られないよう、色々な工夫を試していきたい。
そして、どうすれば僕みたいな体験者を減らせるか、考えていきたい。

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