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18.辛かったできごとpart2

長男が小学校にあがる前の年の秋ごろだった
結婚して9年目のこと

これまでも何度か妖怪センゴクから
早く名前をついでくれとせっつかれていた
小学校にあがる前だからいいタイミングだ
とこの時はかなりしつこかった

がモラオがその気でない以上
話をしても無駄ということはわかっていた
妖怪ニヘラのように
ただただセンゴクのいうことをそのまま伝えるということは
しなかったというか
できなかった

こちらからの要望や提案は癪に障ると
本人から直接言われた以上
何も言うことは許されなかった

仮に無理矢理婿養子になってくれと押し通したとしても
その後の長い人生がどんなものになるのか
どんな仕返しをされるのかと思うと
本当に恐怖でしかなかった

そんな板挟みの状態が続いていたのだけど
とうとうしびれを切らした妖怪センゴクがやらかしてくれた

ワタシには何の相談や報告もなく
勝手にモラ父モラ母に連絡をとり
勝手に妖怪センゴクニヘラと4人で会食をし
その場で
息子さんを養子にください
禁断の言葉を口にした

妖怪センゴク
さすが戦国時代の頭脳だけあって
こどもの気持ちや思い考えなどは無視
親同士が決めると
つまりそういうこと

センゴクの名に恥じぬ見事な戦略!💢

これには寝耳に水のモラ父は大激怒

一体どういうことだーーーー!!!!
とすぐにモラオに電話がきて
次の週末息子もつれてモラ実家に呼び出される

モラオはセンゴクが勝手にやったことで
全く知らないと説明つまり逃げ
知らないはずはない
直接言われたことだってあるんだけどいつものするりと
隙間を見つけさらりと抜け出す得意技

以下モラ父の言ったこと

養子なんて人身売買だ!!!(←え笑)

俺様は養子なんて聞いてないぞ!

養子なんて話なら
そもそも結婚を許さなかった(←え笑)

弁護士に相談した!(え?笑)

こんなことなら結納金払うんじゃなかった!(は?💢)
これ聞いた時は結納金叩きつけたくなった笑
この時あまりに頭にきすぎてその後70万封筒にいれて
いつでも叩きつけてやれるよう準備していた

うちの家族に余計なことを持ち込むな!
(ワタシは何年経ってもよそ者扱いだったと思い知らされた
ワタシは嫁にきて家族になったつもりでいたけれど
モラ実家ではそうではなかったんだ)

ワタシは何か悪かったのだろうか
何か悪いことをしたのだろうか
ワタシは何故こんなに怒られているんだろう
息子たちもいる前で悲しくて
情けなくて苦しくて
涙がとまらなかった


妖怪センゴクのせいで
こんな苦しい人生
納得がいかなかった
センゴク時代の頭でなく
ただ娘が幸せであるよう
考えてくれている普通の親だったなら
何度も何度もそう思っていたけれど
この時ばかりはもう悔しくて悲しくて泣くことしかできなかった

泣いているワタシを前に
モラ父は
一番ショックを受けているのはモラ母なんだ
と冷たく言い放った

ワタシではなく?
ああそうですか笑


さらにさらに
こんな時に普通の夫ならば
間に入ってくれるのではなかろうか
ワタシの味方ではなくとも
当時者なのだから
理由を説明したり宥めたりいろいろすることはあるんじゃないか

それをモラオときたら
まるで他人事のようでびっくりした

関係ない話なの?

ワタシの前にはモラ父とモラ母がいて
横にモラオもいたのだけど
感覚的には
地上にワタシとモラ両親がいてモラオは2mくらい上から
見下ろしてただ傍観しているようなそんな感じだった

この人
どういうことなんだと
本当に衝撃だった

今考えると
自分には関係ない巻き込まれたくないと
そういうことだった
モラ父に自分の気持ちを話すでもなく
ただ中立のポジションを守り
いつも通りその場をやり過ごすことだけに尽力を尽くした

悪魔のような時間が過ぎた

モラ父は本当に離婚させたがっているようだったが
モラ母が後程宥めたらしい
子どももいるのに今更離婚なんて、、、と

いや
この時じゃあそうですね
離婚しますと言えばよかったな
正当な理由ができてせいせいと離れられたのに
本当にそういえばよかった


それでもモラ父は最後に
ふたりの問題なんだからよくよく話し合いなさいよ
よく考えなさいよ
と至極まっとうなことを言い
モラオは確かにわかったと頷いた

やっと家に戻り
さあいつ話すんだろうかとモラオが言い出すのを待った
(何度も言うけどこちらから言い出すのはご法度だというモラ法律)
この日は土曜日だったけどその日は何もなく
じゃあ明日の日曜日に話し合うのかな
やっとちゃんと気持ちが聞ける
やっとこの先のことを話し合えるんだと
少し期待していた

翌日曜日も何事もなく過ぎ
じゃあ来週かな?
と一週間が経ち
スルーされ
今日はそういう気分じゃなかったのかなと
また1週間が経ち
1か月放置されてやっと馬鹿なワタシは

ああ
話し合う気なんてないんだと悟った

お得意の
話合うことなんてせず
都合の悪いことはただただ通りすぎるのを待って
やり過ごしなかったことにする
戦法だった

教訓
モラオは話し合いができない
卑怯だから逃げることしか考えてない
問題に向き合う気はさらさらない


あまりにショックな出来事で
ワタシは後日となりに済むセンゴクの弟である叔父に相談した

叔父は
それは兄さんやりすぎだな
と言ってはくれた
だけど
酷いじゃないか!とセンゴクに言ってくれることはない
妹たちに泣きながら話した
だけど誰一人
センゴクに
なんてひどいことをするんだ!
と言ってくれる人はいなかった

ワタシに寄り添ってくれ
一緒に泣いてくれる人さえいなかった

ずっとひとりぼっちだった

ずっとひとりだった

この時からさらに
苦しい事態になってくる





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