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逆噴射小説大賞2019ライナーノーツ【ボツネタ編】キリストがいっぱい




 今回いきなり参加した「逆噴射小説大賞2019」、頭に浮かんだアイデア6つのうち5つをそのままぶっこむ荒行をいてこましたはいいがしかし、 1つだけボツになった奴がいる。

 1発目を勢い任せで書いて発射し、さぁて2発目はどうしようかな、と考えていた。
 そこで過去問の勉強の如く昨年の逆噴射小説大賞総評を読んでみたら、「死んだと思っていた人物が実は生きていた、という話が多い」なんてな文章が目に入った。


 💡 ピコーン!


 じゃあ、「生き返ったと思ってた奴が、実は生き返ってなかった」話を作ったら面白いんじゃね?
「生き返ったと思ってた奴が、実は生き返ってなくて、2019年のいま本当に生き返った」、これだな。
 それで、生き返った人つったら、イエス・キリストじゃんね?

 そんなわけで、
「イエス・キリストが2019年に“はじめて”生き返る」
 そんな話を作ろうとした。


 だがこれが……うまくまとまらなかった。ネタは悪くなさそうだし、フックのあるフレーズはポツポツ出てくるのだが全体にどうもつまらない。
 イエスが「私」に話しかけたり、会話するシーンが説明的になりすぎるせいか。
 なんだかノリが、グルーヴが出ない。タイトルもバシッと決まらない。そのうち「舞台を青森にしようか」「世界中で無数のイエスが復活するのはどうか」「イエスwe can」など頭が暴走しはじめたため、こりゃダメだなと700字ばかり書いた文章を全部消し、完全にお蔵入り、全ボツになった。



 ……でも、そのままお蔵の奥にしまいこむのはちょっと可哀想なので、アイデアやフレーズを記憶に残っている限り、バラバラの箇条書きにしておきたいと思う。
 面白くねぇなぁと思ってボツにしたので、面白くなくても責任はとれません。でも著作権は全放棄するので、ご自由にお使いください。鍋敷きにするとか。お風呂の焚き付けにするとか。


①三文ライターをやっている「私」が歩いている道の向こうから、磔刑に処されて葬られた後のイエス・キリストそっくりな服装をした男がヨタヨタ歩いてくる。 
 頭のおかしな奴だと思いスルーしようとしたが話しかけられてしまう。まぁおとなしいし、穴埋め記事のネタになるかも、とすぐそばのダイナーに入る。するとその変な男は妙に深いことを言うし、コカコーラを「不味い。ピリピリする」と言ってワインに変えてしまうのだった……


②キリストは磔刑から三日後に復活したというのは弟子たちのついたウソだった。2019年、どこにも記されていない彼の予言通りに、イエスは復活する……青森のキリストの墓から……


③イエス・キリストゆかりの物品ひとつひとつから一人ずつイエスが復活して世界中が大混乱


④知識:キリストの生年は、本当は紀元前4年あたりらしい


⑤ “思わず「ジーザス……」と呟きそうになったが、「私がどうした」と聞かれて話がこじれそうなので我慢した”


⑥“「腹が減っている。何しろ2000年近く何も食べていない……」“


⑦“「『死んで三日後に復活した』だと!?」男は叫んだ。「クソが! 誰がそんなデタラメを!?」”


⑧“こいつはまさしく本物だ、と思った。いや、本物のイエス・キリストという意味ではなく、そっちのホンモノ、という意味だ”


⑨「ジーザス・クライスト・レザレクション(※復活 の意)」という題名はどうかしらと思ったが、「レザレクション」にはホラー漫画絡みでいやな思いをしたのでNGにした


⑩イエスが聖書の中みたいに丁寧なしゃべり方じゃなかったら面白いよね。実際神殿の中にある露店を壊して回ったりしてるし、すげー乱暴な言葉遣いだったらたのしい


⑪そういやイエスが魚でゾンビを殴ったりして殺す映画があったな。『Fist of Jesus』、これか。よしヘッダーにしとこ。



【以上】


 

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