2024年東京都議会議員(目黒区)補欠選挙レポート
東京都議会議員(目黒区)補欠選挙が5月17日告示、26日投票で行ねわれた。
4月の目黒区長選挙に、都民ファーストの会の伊藤悠都議、立憲民主党の西崎翔都議が立候補して辞職したことで実施される。7月の都知事選の際に、都議会では江東、品川、中野、北、板橋、足立、八王子、府中の8選挙区で補欠選挙が行なわれるのだが、その前哨戦としても注目される。
なぜこの時期に目黒区だけ補選が行なわれるのか。公職選挙法では都道府県議員について、選挙区の定数1なら1人、定数2以上なら2人が欠員になった際に原則50日以内に補選をすると定めている。他の8選挙区は欠員1であるのだが、目黒区だけは欠員が2になったことで今回実施されるというわけである。
◆都議補選立候補者
都議補選に立候補したのは次の6名。
区長選に引き続いて立候補したのは立憲民主党の西崎翔・前都議。一方、伊藤悠・前都議は立候補しなかった。
青木英太・前区議は、青木英二区長の長男。目黒区議を辞職して立候補した。
自民党の井沢京子・元代議士は2005年に比例近畿ブロックで当選し代議士を1期務めている。
その他、既成政党では共産党が宮本栄候補を擁立。衆院選東京5区で何度か立候補の経験がある。
須藤健太郎候補は鍼灸師。元レポーターで2020年に亡くなった須藤甚一郎・元区議の長男である。父の死後、2023年の区議選に立候補するも次々点で落選。4月の区議補選でも落選している。
都議補選にしては知名度の高い候補者が揃い、なかなかの激戦となっている。
◆2021年東京都議会議員選挙結果
2021年の都議会議員選挙の結果を振り返りたい。
2017年都議選で候補者2人が共倒れした自民党は、前回も候補者調整が不調に終わる。自民党目黒総支部が鈴木隆道・元都議を擁立したのに対し、栗山芳士・元都議は自民党都連に公認申請を出して認められた。しかしながら結果はまたしても共倒れであった。
伊藤悠都議は都民ファーストの会ブームだった2017年に続いてトップ当選。
2位以下は接戦であったが、公明党の斉藤泰宏都議も議席を守る。
3位で当選した立憲民主党の西崎翔候補と、次点の共産党の星見定子都議との得票差はわずか6票という、まさしく紙一重の差だった。
◆2024年目黒区長選挙結果
4月21日、目黒区長選挙が行なわれた。この選挙に伊藤悠都議と西崎駿都議が出馬して都議を辞職したことが、今回都議補選が行なわれた理由である。
結果は次の通り。
6人が立候補する激戦となった。投票率は36.21%で前回の33.33%を上回っている。結果は現職の青木英二区長が6選を決めた。
都民ファーストの会と国民民主党が推薦する伊藤悠・前都議が次点。青木区長の批判票が分散したことが痛かった。
自民党推薦の河野陽子・前目黒区議は4位と振るわなかった。
◆都議会議員(目黒区)補欠選挙開票結果
5月26日、東京都議会議員補欠選挙(目黒区)が投開票された。今回、目黒区内をあちこち回ってみたのだが、結局候補者には会えず仕舞いだった。
結果は次の通り。
6人が立候補したにも関わらず投票率は24.19%で、前回の43.03%を大きく下回った。
結果は立憲民主党の西崎翔・元都議が返り咲きを決めた。また、青木英二区長の長男の青木英太・元区議も初当選を決めている。
開票速報を見ていたのだが、西崎候補がまず抜け出し、青木候補と井澤京子候補の競り合いとなった。最終的に青木候補が逃げ切っている。井澤候補は終盤、小池百合子・都知事も支援をしており、「応援します」という顔写真入りのシールが貼られたらしい。しかしそれでも及ばなかった。
ここ2回、自民党は都議選で共倒れに終わっていたが、候補者を一本化してもこの結果というのでは、来年の都議選も相当に厳しいだろう。
また、小池百合子都知事が支援した候補がまた破れた。4月の目黒区長選挙、衆院東京15区補欠選挙に続く敗戦となる。もはや小池ブランドは地に落ちたとも言える。7月の都知事選での小池都知事の戦略にも大きな影響を与えそうである。
西崎都議は立憲民主党会派入り。青木都議は新会派「新風の風」を立ち上げた。区議時代の会派「新風めぐろ」から取ったという。しかし、約1ヶ月後の7月1日、青木都議は自民党会派入りを発表している。
都議会会派は次の通りとなった。