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アロママスクの効用

 元々施設では必要に応じてマスクが使われていたけれど、それでも苦手だったので、調理イベントなどの時以外はしていなかった。
 でもコロナ禍においては、マスクは必需品。夏だろうと入浴介助だろうと常時マスクする事になった。

 苦手なマスクを少しでも、そして精油の持つ力を信じて作ったのはアロママスク。アロマスプレーを作るか購入するかして、それを振りかけるのが一般的。精油をたくさん持っている私は当然のごとく自作するのだけど、これに使われるアルコールが苦手で、私は「アロマコットン封入マスク」を使っている。

 作り方 ブレンドした精油をコットンに染み込ませ、ジッパー付き袋にマスクと共に封入。2~3時間で香りが染み込み出来上がり♪

 めっちゃ簡単。職場で数枚マスクを貰い、それを投入。そして朝仕事に行くときに装着。香りに癒される。抗ウィルス抗菌抗真菌効果も期待できる。(この辺はちゃんと勉強したうえでの話)

 季節が移りかわるようになり、香りもミント系から柔らかい香りに変化してきた。それでも最初の頃は、活動的になるように!ってローズマリーシネオールやらレモンやら、ラヴィンツァラやら、スッキリする香りをベースにしていたし、冬になってもそこにプラスアルファ的な選び方をしていた。朝嗅ぐからね。元気になる香りを選んでいた。

 ある時、コットンを友達にあげたので、午後はカバンに入っていたアロマスプレーをマスクに使った。アルコールを飛ばすために、少しの時間をおいてから装着。ローレルやマジョラム、フランキンセンスに甘い香りを加えたお気に入りの香り。

 そのまま体操をして、レクをする。デイサービスでの活動はテンションアゲアゲ(死語)、昼休憩の1時間以外はほとんど立ち仕事。みんなが笑ってくれるように、無駄に踊ったり、声を張ったり。でも皆さんが怪我しないように慎重に。楽しくおかしく元気よく。
 一日の活動を終え、ご利用者を家族の元に送る。車に乗って座った瞬間、好きな香りに意識が向いて、ふっと体の力が抜けるのを感じた。


 テンションって元々緊張を意味する。テンションが上がっているという事は、緊張度が高い、張り詰めているという事の裏返しなんだと気付いた。

 ついつい上がってしまうテンション。朝ご利用者に会うと自然と元気になる。皆さんもそれを喜んでくれる。それはそれで喜ばしい事だけど、上がってしまう物に、これ以上上げる香りはいらなかった。私にとって必要なのは緊張を緩める香りだった。

 皆さんを送り終えた後、ドライバーさんと二人での車内。今日も無事故で終わった。香りは「良かったね」と伝えてくれている気がした。

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