女性の社会貢献型起業の成功事例
近年、30代〜40代の女性が社会貢献を重視した起業を目指すことが注目されつつあります。しかし、日本で女性の社会進出は大きな課題ともなっているのも事実です。本記事では、女性が活躍する社会において、セコンドキャリアや副業を通じて、社会的な課題解決に挑むメリットを探っていきます。また、女性起業家の成功事例なども紹介します。
女性の社会進出の現状と課題
女性の社会進出は進んでいますが、まだ課題が残っているのも現状です。2023年4月分の総務省「労働力調査」によると、15歳〜64歳の女性の就業率は73.2%で毎年向上してはいるものの、男性の84.4%に比べると男女間の格差は依然として存在します。参考資料:総務省|労働力調査
また、働く女性は増えてるものの、ジェンダー・ギャップ指数の日本の順位が総合で146ヵ国中116位。「経済」では146ヵ国中121位。理由は女性の管理職比率の低さ。また「政治」の部門でも146ヵ国中139位となっています。これには国家議員の男女比や官僚の男女比などが理由とされています。参考資料:内閣府|ジェンダー・ギャップ指数
一方で、女性起業家の数は増加傾向にあります。女性が社会的な課題解決や社会貢献を目指す起業に積極的に取り組んでいるということを示しています。参考資料:厚生労働省|「男女共同参画白書」
働く女性の半数が非正規雇用
働く女性の社会進出問題の一つが、働く女性の半数が非正規雇用であるという現実です。非正規雇用では、雇用形態や待遇が不安定であり、安定したキャリア形成や経済的な安心が難しいという問題があります。非正規雇用の女性には、低賃金や長時間労働といった厳しい労働条件が課題となっています。また、キャリアアップや昇進の機会が限られ、キャリアの形成に制約が生じることも問題とされている点です。
出産・育児と仕事の両立の難しさ
多くの女性が家庭と仕事の両方を担うことを望んでいますが、現実にはその実現が難しい状況に直面しています。女性の多くが、妊娠・出産を機に仕事か子育てかのどちらかしか選べない現状だからです。
出産後に仕事との両立をする難しさの要因として「家事・育児は女性がするべき」といった固定概念がまだまだ消えていないのも事実でしょう。
また、出産や育児に専念することにより止まってしまった仕事への時間が女性の昇進やキャリアアップへの影響を及ぼしているのも事実です。女性の社会進出を促すためにも、出産・育児の課題は社会全体の課題として捉え、育児休業の充実や職場環境の改善を推進していく必要があります。
女性の社会進出とセカンドキャリア
女性が新たなキャリアに挑戦することで、自己成長や経済的独立を実現し、社会的な地位を築くことができます。セカンドキャリアは女性の多様な才能や経験を活かし、社会課題の解決や社会貢献を目指す大きなチャンスとなっているのです。
セカンドキャリアを追及するメリット
セカンドキャリアを追及することは、女性にとってさまざまなメリットをもたらしてくれます。
・自己実現の追求
セコンドキャリアは既存のキャリアや期待にとらわれず、本当に自分がやりたいことや興味のある道へと進むことができます。それにより、新たなスキルや知識の習得、異なる経験の積み重ねによって個人としての成長や満足感を得ることができるのです。収入源を多様化することにより、経済的自立も実現することができるのも大きなメリットといえるでしょう。
・ワーク・ライフ・バランスの向上
収入源を多様化することにより、経済的自立も実現することができます。また、キャリアを柔軟に切り替えることで、自身のライフスタイルや家族との時間を大切にしながら、働くことも可能になるでしょう。
・社会への貢献
セコンドキャリアを通じて社会的な課題に取り組むことができます。自身のスキルや経験を活かし、良い社会を築くために貢献することは個人の意義や喜びを感じることができるでしょう。
社会貢献型の起業とは何か?
社会貢献型の起業とは、単なる利益追求だけでなく、社会的課題の解決に向けた事業をビジネスとして起業することを指します。
以下の3点が経済産業省が掲げている社会貢献事業の3つの定義です。
・社会問題を解決するものであること
・利益を上げる事業であること
・新たなビジネスモデルであること
世界的社会的問題とは、環境問題、貧困、教育格差などがあります。また、これらに加え、日本で解決すべき問題もあり、育児、障害者・高齢者の就労支援、地方活性化、災害復興などにも目を向けられています。
SDGsの視点からみる社会貢献型起業
SDGsとは国際連合が提唱した「Sustainable Development Goals」の略称で、「持続可能な開発目標」です。2015年に国連加盟国全体で、2030年までの期間を対象に17の目標と169の具体的なターゲットから、世界の持続可能な発展を達成するための共通の目標と行動指針を示しています。SDGsの目標に関する分野で事業を展開する女性起業家も増えているのも注目です。また、社会的な課題に直面している地域やコミュニティへの支援や啓発活動、人々の意識や行動の変革を促す取り組みも行われています。
女性起業家の成功事例
働き方が多様する中「自分のビジネスで社会貢献をしたい!」という女性起業家も増えています。ここでは、その具体的な成功事例を紹介していきますね。
経沢香保子さん(株式会社キッズライン)
日本の社会的貢献を目指す女性起業家の一人で、「株式会社キッズライン」の創業者です。
キッズラインでは、24時間いつでもスマートフォン一つでベビーシッターと家事代行を頼めるサービスを展開しています。もっと気軽にベビーシッター文化を広げようとする取り組みです。育児をもっと自由に楽しむ理想を実現されるためのベビーシッター・家事代行のオンラインマッチングサービスです。
紗栄子さん(一般社団法人Think The DAY)
タレントでも有名な紗栄子さんですが、災害が起きてからの行動ではなく、災害が発生したその日から支援ができるような取り組みに力を入れています。主に、オリジナルの防災対策キットの販売や、法人向けの防災グッズの販売をされており、その売り上げを全て支援活動にあてています。
自分の為に買った防災対策キットが、「誰かの支援になる」そういった流れを作り、自分の幸せが誰かの幸せにつながることを実感することで、社会貢献を感じられるような取り組みをされているのが印象的です。
鮫島 弘子さん(andu ame)
貧困国や発展途上国のイメージの強いエチオピアですが、エチオピア国内にあるシープスキン(羊の革)は世界最高峰の品質で、そのシープスキンを贅沢に使用した高級バッグを主力商品として扱っています。また、エチオピアに直営工場を作ることにより、エチオピア人の雇用をすることで、エチオピアの社会貢献や地域活性化にもつながる取り組みをされています。
新たなロールモデルになろう!
女性が社会で働くことは定着しつつありますが、女性が働きやすい環境か?本当に社会貢献ができているのか?など、さまざまな課題が残ります。その中で女性の社会貢献型の起業は今後も注目されていくでしょう。女性だからこそできる社会貢献を強みに新たな女性のロールモデルになってみるのもいいかもしれませんね。
社会貢献型起業をお考えの方は、Donna Businessにご相談ください
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