”「PCR検査せよ」と叫ぶ人に知って欲しい問題”東洋経済の記事にとことん反論する!

ヤフーに5/12(火) 配信された東洋経済の
「PCR検査せよ」と叫ぶ人に知って欲しい問題 という記事に反論します。まず、この記事でインタビューに答えている医師は、「皆が新型コロナをウイルスではなく細菌だと誤解して、過剰に恐れすぎている」という、誰も言ったことのない珍妙なる説を最後に言います。この方の発言全体の信頼性そのものを揺るがす異常な認識を示しておられる。この記事の異様な冗長性により、最後まで到達する方が少ないと思われますので、最初に申し上げておきます。

「PCR検査せよ」と叫ぶ人に知って欲しい問題
「日本はPCR検査の数が少ない」「PCR検査を拡大せよ」との批判の声が高まり、政府はPCR検査数を1日8000から1万5000に増やすとしたが、それでも実際にはなかなか増えなかった。安倍首相は5月4日の記者会見では「地域の医師会にもご協力をいただきながら、全国で20カ所、東京で12カ所のPCRセンターを設置」「東京などの大都市圏を中心に対策を徹底していきたい」と述べた。しかし、PCR検査については多くの難しい問題のあることが指摘されている。

→導入はいいでしょう。一言言うなら、「問題」ではなくて「課題」ですね。

そこで、国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター長の西村秀一医師へのインタビューを行った。ウイルスセンターは国内では数少ない臨床ウイルス学の研究施設であり、全国の医療機関から依頼を受け、ウイルス分離や血清学的検査を行っている。PCR検査の現場をよく知る立場からの問題提起である。「感染者数をごまかしたいから、政府は検査しない」という話がSNSなどでは広まっている。だが、現場の話からはそうした見方とは別の厳しい現実が見えてくる。

→「感染者数をごまかしたいから、政府は検査しない」以降の文は不要でしょう。添削したくなる。この記事は紙メディアがWeb無料公開する常識的分量の上限を超えている。冗長すぎます。

 ――PCR検査では偽陰性(感染しているのに検出されない)、偽陽性(感染していないのに検出されてしまう)の問題があって、わかることには限界があるとおっしゃっていますね。

→まずこの質問の立て方が問題。それはいかなる検査も同じでしょう。
ちなみに、現在の「PCR検査体制」は「遺伝子配列確定実験」を含んだ検査なので、「陽性」判定については「確定検査」です。特異度は100%であり、偽陽性はありえない。

検体採取の仕方がまずいと「ある」ものも「ない」ということになる。だからPCR検査をやって陰性だから安心だということにはならない。職場から「陰性の証明を持ってこいといわれた」という話があるが、そのときに陰性でも翌日に陽性になることもある。つまり、検査を受けた人にとって「陰性」という結果の使いみちはないんです。

→これはいいでしょう。ただし、それはどの検査でも同じです。

PCRの感度が高すぎることによる弊害もあって、偽陽性の可能性もある。PCR検査は検体内のウイルスの遺伝子を対象にしている。本来の感染管理では生きているウイルスの情報が必要だが、それを得ることができないためだ。そうすると、ウイルスの死骸にたまたま触れて鼻をさわったというようなときも陽性になりうる。本当に陽性であっても、生きているウイルスではなく人に感染させない不活性ウイルスかもしれない。

→暴論…というか、珍説の類。
>PCR検査は検体内のウイルスの遺伝子を対象にしている
この表現は記者が理解してないのでは? 「検体内」ではなく「細胞内」でしょ。細胞外にあるウイルス…たとえば粘液中のウイルスのみを取ってしまう可能性。これは限りなく低いですよ。粘液中に「ウイルス」が漏れ出てるんだとしたら、それは結構な確率で細胞内にもウイルスがいるはず。

不活化されたウイルスの破片が鼻について…て。RNAは分解しやすいので、しばしば言われる「RNAの取扱は難易度高い実験で、空気に触れるとRNAはばらばらになる」て話と矛盾するじゃないですか。

確かに、不活化された=スパイクタンパク質の取れたウイルス…これが身体に付着することはあるでしょうが、不活化ウイルスが体につくけど生ウイルスは身体につかない…というシチュエーションを上手く想像できない。
とても確率の低い話で…どう検討しても珍説認定ですねぇ…。
よくある、というなら率を出して下さい。

――そうすると、陰性だったから安心して活動できる、陽性だから隔離しないといけない、という判断には使えないということですね。

→この記者は、冒頭に突っ込んだように、「課題」ではなくて「問題」だという刷り込みがあって、質問を立て、話を聞くのでそういう理解になる。
全ての検査は100%ではない。
「陰性→活動していい」「陽性→隔離」…この判定が100点満点である必要はないですね。不完全でもやることには意味がある。
「ゼロイチ思考」に基づく誘導質問的コメントです、これは。

だから、PCR検査をする目的はなんですか、と問いかけたい。

→えっと、医師の方ですよね?マジ何言ってるのか? 
「検査して診断確定→治療」は医療の基本でしょ。いつまで”未知のウイルス”扱いするのか? いつまでも、いつまでもそれを言うのか。

インフルエンザのように効く薬があってすぐに処方してくれるということなら、やる意味はあるでしょう。「陽性」という結果は役に立つことになる。そうではない現状ではやみくもな検査は意味がない。

→即効性かつ特効薬がなければ検査の意味はない? これは短絡的暴論と言わざるをえない。COVID-19は軽症でも急激に重症化する病気であり、重症化したあとは数時間で一気に人工呼吸器が必要になり、死に至る。さんざん事例が報道されている。知らないのでしょうか?
なので、検査することによって、患者を早期発見し、「重症者予備軍」を医療体制の中に捕捉しておくことは、普通にとても意味のあることでしょう。

いつまでもやってくれないという話が出ているが、症状が悪化したらCTを撮ったり呼吸を見たりして肺炎の治療をきちんとやっているわけです。特効薬がない中では命をつなぐ治療が重要だ。

→この方は、何か基本的理解を間違っているのではないか?CTは軽症者対象に行い、PCR検査の有病的中率を上げる、というのが今指定感染症病院の現場でやってることでしょう。
文中「症状が悪化したら」…どうするの?てところの患者が取る行動の描写がない。救急車を呼べ、と言いたいのですか?
肺炎治療のみならず、血栓を防ぐためにD-dimer検査によって軽症者の血栓可能性の検索を行い、急激な重症化を防ぐ、ということもやってるんです。
COVID-19の病態、現場で行われている治療に関して、この人は知識が薄い。

もしコロナだったら家族にうつしたくないから知りたいという要請はわかる。東京では院内感染が起きているので、医者が心配だというのも共感します。ただ、インフルエンザ並みに市中に感染が広がっているわけではない。全体としてコロナにかかっている人はごくわずかな中で、とりあえずコロナかどうか確認したいから検査をするということは、PCR検査に関わる資源に限りがある以上、無理な話だ。また、陰性だから安心できるというものではなく、防御はいずれにしても必要だ。

→これはいったい何ヶ月前の取材なんだろうか? 2月中頃によく言われていたような話。
現在、「市中にどれくらい感染が広まっているか、数十倍なのか、わからない」ということを專門者会議の尾身茂さんが認めた。市中に感染が広まっているわけではない、という言説の根拠は?
>「とりあえずコロナかどうか確認したいから検査をする」
すぐにこういう言い方をして検査希望者を矮小化しようとするが、明らかに症状があり医師がコロナ感染が疑われる、と診断している人まで検査をしない、ということが未だに横行している。その事実報道から目を背けるな、と言いたい。

そして、「全体としてコロナに罹ってる人はごくわずか」と言いながら「PCR検査に関わる資源には限りがあるから無理」…ここの文章接続は意味不明ですね。
「ごくわずかなら検査できるだろ」と考えるのが普通。
なので、検査容量に余裕のある初期から検査しとけよ…て話で、この方が言うように「今でもごくわずかしか感染してない」なら、いやいや今も検査しまくれよ…となる。
<感染者が増えた今、PCR検査に関わる資源には限りがあるから無理な話だ>なら、まだわかる。
この人は何か、論理的思考力に問題があるのではないか?又はここの意味の接続のおかしさに気づかない記者の問題でしょうか?

■検査を担う技師の育成は一朝一夕にできない
 ――検査資源という意味ではどこがネックになっているんでしょうか。政府は保健所が業務過多なので、医師会と協力して地域外来・検査センターなどを増やすと言っています。
増やしたとか増やすとかと言っているところは検体を採取するところであって、そこで検査ができるわけではない。それが送られてきて実際に検査する地方の衛生研究所がもうギリギリの状態だ。今でも人材も設備も不足しているのに、細いパイプの中に無理に大量の検体を流し込むような状況になる。特に検査技師の問題は大きい。

→ですから、民間の検査機関が遊んでる状態なんですよ。知らないんですか?
なぜ現在の公的検査機関のみでやろうとするんでしょうか?

――多くのメディアでは検体採取を行う保健所の話ばかりで検査の現場の話はあまり出てきません。検査をする技師には専門性と熟練が必要だそうですね。

→誘導的な質問ですね。本当に専門性と熟練が必要なのか。そこに対しては議論があるんですよ。

 マイクロリットル単位で何種類もの試薬を順番を間違えずに加えるという根気と技術力の必要な仕事だ。キャラクターの問題もある。私は長く見てきているし、部下を適材適所で配属しなければならない立場なので、向いている人と向いていない人の違いがわかる。長期間根気よくコツコツと取り組める人でないと向かない。自信満々であったり乱暴な雑な人がやるとダメ。それに手先が器用でないとできない。

→これはどんな仕事でも同じ。…というかマイクロリットルとか言って厳密な作業が必要であるかのような言い方してるけど、ピペットマンで目盛りを合わせてチュッとやるだけですけど。
試薬を順番に…それは学生実習でさんざんやるので。逆に検査技師の方をバカにしてるのかな?と思ってしまう。
>自信満々であったり乱暴な雑な人がやるとダメ。それに手先が器用でないとできない。
大阪大学理学部生物学科卒のぼくが知る限りでは、PCR実験操作ができないような不器用な人はいませんでした。

大本のボトルを汚してしまって全部陽性になったという事故もこれまでいろんなところで聞いている。

→ソースを出していただきたい。ぼくが知ってるのは2件。それも「全部」ではないし、事故による陽性である、とわかっていれば何の問題もないでしょう。検体は複数取ってるのが普通。やり直しできます。
そもそも100.000%である必要はない。そうした事故事例が、何%起きているのか。QC的視点で調査、検討、改善すればいい話。

空中にウイルスが飛んで他の検体に落ちてしまうようなことがないように部屋を分けて、管理に細心の注意を払うことも必要だ。昔からPCRはたいへんだといわれる。その技術を持つ人の養成は一朝一夕にはいかない。

→PCRが大変、という認識はぼくにはないですね。チューブ内の検体からウイルスがふわふわ漂う…みたいなこと言ってるけど…さっぱりわからん。 
管理に最新の注意を払う>これはPCRだからではなくて、RNAだからですね。ポイントがズレている。本当に知ってるの?
>その技術を持つ人の養成は一朝一夕にはいかない。
じゃあ何日かかるんですか?どういうトレーニングが必要なんですか? 製造業でも検査員を現場で投入するまでに必要なトレーニング、定期的に「視力」等、身体的な能力のチェックをします。ものすごく具体的なものです。
「RNAウイルスのPCR検査をする人員の養成と質の担保にかかるプログラムの内容と日数」…知ってるなら数字出して下さい。今後必要と思いますよ。(無理でしょ?何となく言ってるんでしょ?)

テレビのコメンテーターになっている医師たちが、「(簡単ですよとは言わないまでも)私も研究で何百回となくやりましたが」とか、「人をかき集めて訓練すればできますよ」などと言っているのを聞いて、正直、腹が立ちますね。現場を知らない、完全に上から目線。「検査技師なんて」という一段下に見る感じも透けて見える。

→すみません。上記ツッコミによって、この方が現場を知ってるとは思えない。
「検査技師なんて」…頑張っていらっしゃるのはわかります。そんなにすごい人達ならば、相応の給料を払ってあげて下さい。年収800万くらいはあげてるんですよね?本当はどう思っているか、正直に言ってください。

自分の研究のために大した時間の制約なくやっている先生たちと現場の技師の置かれている状況は違う。現場には次から次へと検体が送られてきて時間に追われて、かつ、失敗が許されないという緊張を強いられながら仕事している。

→それは逆に研究者を下に見ているのでは? 検査技師のみなさんは確かに大量にこなさなくてはなりません。でも、プロフェッショナルですよね?
諸外国にできて、なぜ日本にできないのでしょうか?

■無理をすると「検査崩壊」になる
――日本のPCR検査件数が海外よりも少ないという批判が多いのですが、専門家会議の資料でも、「制度的に、地方衛生研究所は行政検査が主体。新しい病原体について大量に検査を行うことを想定した体制は整備されていない」とあります。

→だから、新型ウイルスが蔓延した時点から整備を開始しとけば良かったのに、という話になってるんじゃないですか。なぜ、状況がどれだけ変わっても「現体制の現状維持」に凝り固まってるのですか? 
「どうして体制を拡張しようとしないのですか?」という質問をなぜしない?

そう。システムとしてつくってこなかった。だが、今、海外と比べて少ないとか、これまで何やってたんだとか、過去を振り返って騒いでばかりいる。ないものねだりではなく、今あるものとこれから先を考えなくてはならない。そこで、検査の人材養成はそんなに簡単じゃないですよということは言っておかないといけない。無理すれば、今年の冬にもういちど大流行したときに検査が追いつかず「検査崩壊」が起きる可能性もある。

>今あるものとこれから先を考えなくてはならない。
仰るとおり。だから体制拡充しよう、という話ですよね?
この方は現場を知ってるんですよね?検査員の養成がボトルネックなんですよね?
ならば、もう一度言います。
「RNAウイルスのPCR検査をする人員の養成と質の担保にかかるプログラムの内容と日数」…知ってるなら数字出してください。冬までに必要です。

――先生は「日経メディカルオンライン」でRNA抽出キット(PCR検査の前段階としてRNA遺伝子を抽出するもの)がすべて輸入品で入手が難しいことを指摘なさっていました。

→ほんと、「できない理由」ばかりひとつずつ上げて、確認するような質問の仕方。「PCR検査拡充が難しい」という印象づけを狙った、結論ありきの誘導質問ばかり。

 その問題は非常に危機感があった。世界中で検査しているためなのか原因はよくわからないが、最もよく使われていた欧州の製品の供給が細くなり、アメリカのものも入ってこなくなった。ここへきて国内企業ががんばって作って配りはじめたので、だんだん解消されていくのかもしれない。ただ、それも検査を増やすペースによる。

→国内企業ががんばって…やっとまともなことを仰いました。
が…検査を増やすペースによる…いやそうではなくて、感染者数が増加するペースでしょ? 検査で見つけなければ感染者は存在しない、みたいな論者ですか?

全自動で検査できるPCRの機種は限られていて現状ではどこの施設でも使えるわけでもない。主要なメーカーはアメリカ企業なので急に大量に購入しようとしても供給を受けられるのかわからない。値段が高くて簡単に購入できないという問題もある。今各地の衛生研究所にある機器の多くは新型インフルの大流行のあとにようやく配備されたものだ。また、全自動だからと際限なく検査すれば、同じように試薬やそのほかの資材の不足が生じる。

えっと…国産の全自動PCR検査機器が諸外国でフル稼働中、て報道がありましたよね。そこは無視ですか?

全自動では技師のミスによる偽陽性がたくさん出るということはなくなるだろう。だが、感度が高いことによる偽陽性の問題や検体採取の難しさによる偽陰性の問題など、PCRの根本的な問題はまったく解決しない。むしろ「全自動」という言葉が独り歩きして、医師を含む一般の人たちが無謬(むびゅう)の検査のような印象を持つことが怖い。

さっき、「検査技師を下に見るな、怒りを感じている」といった発言をされていたと思いますが。「技師のミスによる偽陽性がたくさん出る」というのは、現場の検査技師を舐めてませんか? 技師のミスによる偽陽性は、ぼくの知る限りゼロです。事故によって偽陽性であることがわかっている、という結果は、「偽陽性」ではなくて、「再検査」判定でしょ。
先程も言いました。その事故率を出して下さい。現場の検査技師の方々に失礼です。

――簡易検査も盛んに喧伝されています。
 最近は、イムノクロマト法で抗原検査なら簡単で15分でできるという話が出てきた。それでよしとするなら簡単だけれど、実はその感度がPCRに比べたらすごく低い。ほとんど陰性になって、それで済まそうというのは悪魔の誘惑だ。それで出た結果を従来のPCRによる結果と同じと見るんですか、という問題が生じる。その結果の解釈と使い方をあらかじめ決めておく必要がある。それがないとこれも混乱の源になりかねない。

→PCR検査には偽陰性(、偽陽性)の問題が多い、即ち「感度」が低い、とさっき言いましたよね。抗原検査はさらに感度が低く、問題が多い、と仰る。
まともに使える検査はない、ってことですか?現代の医療の水準は全然高くなくて、無理なことばかりだから、検査も治療も放棄しましょう‥て話に聞こえてくるのですが。「できないこと」しか言わないですね。

――新型コロナの感染が長引き、特効薬やワクチンの開発には時間がかかることを前提に、資源が限られた中でPCR検査をどこまでやるのかを決めておく必要があるということですね。

→だから、なぜ現体制維持で「検査資源を限る」ことに執着してるの?

流行が落ち着いてきている今の状況であっても、手術前には新型コロナの陰性確認を全例でやりたいとか、出産する人の全員を検査したいとか、気管切開する前は必須だとか、発熱で来た人には全部やれとか、現場の医師はそれぞれの立場から要求を出してきている。
気持ちはわからないわけではないが、現実的には線引きして優先順位をつけないと大変なことになる。輸入も国産も含めてどこまで資材を準備できるのか。今、弾を撃ち尽くしてしまったら、冬に大流行したときに撃つ弾がないということになる。

→ついに、「検査を受けたい人」のみならず、「現場の医師」に対してまで「気持ちの問題」にしようとし始めましたか。
それは「気持ちの問題」ではなく、「医師の矜持」「医師のプロフェッショナリズム」の問題でしょ。
貴方が言うような「線引きして優先順位」するような局面に現場の医師を立たせないように、厚労省をはじめとする行政が「検査拡充のためには何でもやる」という気概を持つべきでは?

さらに、検査を増やして陽性になった人たちをどうするのか、今でも感染症に対応できるところが少ないため、軽症者は自宅待機とかホテル療養とかいっているわけで、そこをどうするのか。

→ですから、更地はたくさんあるし、優秀な土建屋がたくさんいるのが日本。法的問題さえクリアすれば、彼らの超絶パワー・スピードで簡易な医療施設はたくさん作れますよ。

少なくとも症状が出ていない人を調べまくるというのはまずい。

→「無症状者に検査しまくれ」…そんなことを言ってる人は寡聞にして知りません。何度も言いますが、現状問題なのは、医師がコロナ疑い濃厚と診断している人まで検査させてもらえない、ということです。

症状の出ていない人がうつしまくっているといわれるが、本当にどれほどそうなのか。

→これは同意ですね。検証する必要があると思います。ただ、実証研究を設計するのが凄く難しい。今のところ、事例を追うしかない。

今、症状が出た人のクラスターを追う中で、発症した人がうつす割合は2~3割だというのに、そうした状態にあるとは思えない。

→何を根拠に? わからないことは「わからない」、と言うのが科学者としてあるべき姿でしょう。貴方の「思い」は聞いていない。

特効薬がない中で重要なのは治療なのに、検査ばかりして偽陽性も含めて全部治療に回すということになれば、まさに院内感染によるものとは別の意味での医療崩壊が起きる。

→「特効薬がない中で重要なのは治療」…おかしいですね。さっき言ってることと違う。…ここでふと思いましたが、これは記者のインタビュー聞き取り、書き起こし、要約能力に問題があるのでは?整合性のない発言が多すぎる。
ちなみに、さっきからぼくが何度も言うようにPCR検査に偽陽性はない。
「検査ばかりして…」というが、「検査による診断」を経ずにどうやって「治療」するの?このパラグラフの中でも、言ってることの整合性がない。

発症前の感染者がどんどんうつしているという話をする人も、そうしたデータを示していない。データがない中で誰がどういう根拠で決めているのかわからない。

→これは確かにそうなんです。けど、「無症状なのに感染能力を持つ」ということがない限り、ありえない事象が起きてるわけでしょう。
これこそ「エビデンスが出て証明されるのはだいぶあと」てことで、「正しいことがわかるのに時間がかかるという科学の欠点」が現れている事象と思う。上記疑問を強調しすぎると、「無症状なら感染させない」という誤った認識を多数の人が持つに至る。危険です。

検査でいえば具体的なところは国立感染症研究所が決めているということだけはわかるが、どういう議論をして何を根拠に検査に関わる基準を決めているのかがわからない。これを教えてもらいたいと思っても、あるいは不都合があるからここは変えたほうがよいとお願いしたくても、われわれには何もできず切ない思いをしている。

→というか、貴方は「現状維持」について、文句ないんじゃないの?
急に何を言い出すのか。やはり記者の”作為的編集”のほころびが出てるような気がする。後半になって息切れしてきた?(ぼくもしんどいよ。ここまで60分)

例えば、問題なのは退院基準のこと。ウイルスが検出されないのが2日以上続かないといけないっていうでしょう。もう症状はよくなっているのにウイルスの遺伝子が20~30コピーという少ない水準が長く続いている人が少なからずいると聞いている。たぶん、もうウイルスの残骸しか残っておらず人にうつすリスクはほとんどないと思われるのに退院できない。退院基準を先に述べたPCRの陽性判定の定義で決めているので、そうならざるをえない。

→「もうウイルスの残骸しか残っておらず…」とか、なぜ断定できるのか。このパラグラフ全体、「無症状は感染させないのでは?」というこの方の思想に基づく疑問ですね。

■検査の目的をはっきりさせてほしい
 ――基本的な疑問なんですが「日本はPCR検査で出遅れた」「発症者のクラスター対策では不十分だ」という声があっても、人口対比の死者数は欧米より2桁少ないです。これから増えると主張する向きもありましたが、そういわれてからもう1カ月以上がたちました。

→「死者数が少ない」ということについては、議論があるじゃないですか。
そこを無視して、「死者数が少ないことは確定的」として質問をするのは、誘導質問的ですね。

死亡者に関していえば、日本ではちゃんと把握をしている。肺炎で亡くなる人はそんなに増えていない。今のところ何らかの交絡因子(因果関係に対して、間接的に影響する変数)もあるもしれないが、超過死亡(感染症の流行の際に過去の統計などから予想される死者数を実際の死者数が上回る部分)で見ても死亡者はほかの年よりも低いくらいであると聞く。終わりのところで拾い上げた数字で見てそうなのだから、検査が少ないので感染のほとんどを拾い切れていないという言い方はおかしい。

→これはぼくの自説になるが…この病気は肺炎のみならず、血管細胞への感染による血栓症が報告されている。特に突然死は「肺炎」よりも「脳卒中」や「血栓性の心筋梗塞」である可能性がある。血栓による突然死、という観点から不審死を検死をした、という報告はないし、検死の基準にも盛り込まれていない。未だにその基準がない。
そもそも、今の紙ベースによる保健所のデータ集約体制でまともなデータがあがってるのかわからない。死亡者数は「不明」とするのが正しいと思う。

あらためて検査の目的は何かということを、はっきりさせてほしい。臨床(患者の治療)のためなのか、感染管理をしたいというのか、疫学調査をしたいというのか。

→この人がわからないだけではないか?
臨床(患者の治療)のためであり、感染管理のためでしょ。疫学調査は違うと思う。

感染管理のためであれば、大量の活性を持ったウイルスの排出を見なければならないが、それを見ていないという意味では限界がある。

→ちょっとここは意味が取れない。記者が理解してないのでは?
「大量の活性を持ったウイルスの排出」…日本語がおかしい。
「活性を持ったウイルスの大量排出」でしょ?
だとしたら、「大量」でなきゃいけない理由は?「少量」でも感染するかも知れない。そもそも「ウイルス排出量」を一人ひとりの患者に対して定量するのって無理だよね。何言ってるのか、マジわかんないです。
そもそも無症状陽性者から感染する、という細かい機序がわかっていない。
検査による隔離は、無症状陽性者に対して完璧にできないでしょう。検査に来ない人が圧倒的多数なのだから。それは既知の事実で、だからといって、検査による軽症者の隔離が意味ない、という論にはならない。

疫学的な調査に使えという話であれば、それこそ大学の研究でやってもらえばいいくらいのもので、通常の検査の場にとってはものすごい負担になってくるうえ、偽陰性もむちゃくちゃ含んだデータの意味ってなんなのか、ということになる。

→えっと。PCR検査を全数調査による疫学調査に使えってのはそもそも無理があるでしょう。誰か言ってます?ぼくはその論者を知らない。大半は、抗体検査によるサンプリング調査だと思いますよ。
そして、仮にPCR検査を使って全数疫学調査をやるのなら有病率が高ければそれなりに意味のある調査にはなるし、そもそもランダムサンプリング調査でいい。偽陰性を含むのなら、感度の値で補正すればいいだけ。
疫学調査…というか、統計サンプリング調査ってどうやるか、ご存知ないんでしょうか。

重要なのはマスクと換気。一般の人が着けているマスクは防御には不十分だが、ウイルスを人にうつさないという意味ではすごく効果がある。極端な話みんながマスクをしている状況なら怖いことは何にもない。

→ごもっともなんですが。これまた変なことを言い出した。さっき「無症状者が感染させてるか、わからない」って繰り返し言いましたよね。
市中でマスクをしてる人の大半は「無症状者」と思いますけど…。
その方たちがマスクしてることが「効果がある」?? 言ってることが矛盾してる。これも記者の”恣意的編集”の失敗ですか?

院内感染で手洗いが不十分だと批判する人がいるが、私はあれは間違っていると思う。みんな手袋もしているし手洗いだってしている。院内感染の原因は換気が不十分か防御のマスクが機能していないか。防御のためのマスクの着け方は非常に大事。

また根拠のないことを。さっきから、人には厳密な根拠を求めるけど…
ご自分はいいんですか?? ごめんなさい。そろそろ「与太話」認定していいですか?名のある先生に対して、ほんとに失礼ですけど。
記者も悪いと思いますよ。

問題はエアボーン(空気感染)を認めていないこと。長距離の空気感染はないけれど2~3メートルの空気感染はある。

ですから、「空気感染」という言い方ではないけれど、「エアロゾル感染」て言葉をひねり出してきたりして、そのことは言ってますよ。

空気感染というとみんなが怖がると思って、「大きな落下するような飛沫での感染」ばかり言うけれど、科学用語では口から呼気とともに出る粒子や飛沫の形で出るものはすべてエアロゾルと呼ばれ、これを出させないことが重要だ。そこで「うつさないためのマスク」。

→だから、「空気感染」ではなくて「エアロゾル感染」はある。だからマスクしましょう…て共通認識に早い時期からなってましたよね。えっと、すみません。この取材は2月初頭のものですか?

一般の人たちに対してドアノブに触るなとかいうけれど、ドアノブで感染している証拠なんかない。

→事例報告はたくさんあります。医学・公衆衛生系の論文も出てるでしょ?
まじで…この取材は2月初頭のもの?

手洗いが一般論として大事なのは間違いないが、細菌とコロナウイルスとは違うのに、コロナウイルスを細菌のように語る間違った情報が拡散して変な方向で「怖れすぎ」が跋扈している。

→これまたイミフなことを…。手洗いがウイルスのエンベロープに効くってもう2月にはワイドショーで盛んに言われてて、特に主婦層はみんな知ってると思いますよ。
この文脈だと、「細菌:凄く恐ろしい ウイルス:そんなに怖くない」って前提をお持ちなんでしょうか…??? 
「細菌だからと誤解して、みんな怖がりすぎ」…との主張は…本格的に意味不明です。ちょっと考えられないレベルの珍妙な説です。これも記者のせいでしょうか?

ちなみに、
・Tリンパ球に感染する(ただし増殖はしない)
・血管細胞に感染し、致命的な血栓を引き起こす
・肺以外の臓器にも感染する
という点で、決して「しょーもない雑魚」ウイルスではありません。

大崎 明子 :東洋経済 解説部コラムニスト

ごめんなさい。調べる気にもならないのですが…何歳の方?
どういうつもりなんでしょう?失礼ですが、署名入れないほうがいいと思います。汚点になります。

最後に…

ぼくはプロのWebライター/エディター出身です。
この記事には、何度も何度も修正を指示されて、書き直しているうちに記者が整合性を取るのを諦めたような感じがあります。それほどクオリティが低い。

少なくとも、科学的知識のバックグラウンドがある記者が聞き取って書いたものではありません。今まで数ある「駄文」を見てきましたが、これほどの駄文っぷりは見たことがありません。

また、この手の紙メディアが、スマホ画面で3スクロール、7ページ分の記事を無料で公開する、ということは極めて異例のことです。
何らかの政治的意図を勘ぐらざるを得ません。

しかも、Webサイトの仕様上7ページ目が見えづらく、最後の「細菌だと思いこんでみんな怖がりすぎ」なる珍妙極まりない説…この記事全体、ならびにインタビュイーである医師の信頼性全体に疑義を生じさせる内容を多くの人が読んでいない可能性があります。

こんな記事より、ぼくの書いた記事を読んで下さい。
COVID-19についての認識(科学的知見) 5/5時点
https://note.com/matzanism/n/ndd2f6f4ffdbc

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ドン マッツ@反カルト
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