FAQ : COVID19はインフルエンザと比べて怖くない、という人にどう答えたらいいのですか?
Don Matzチャンネル、以下の動画のコメント欄に寄せられた質問に対する回答をほぼそのまま転載しています。
PCR全数検査は意味がない」説を検証する−感度特異度DonMatz#25
https://www.youtube.com/watch?v=W-kWeWjtW0c
Q1 「100人しか死んでない!インフルよりずっと少ない!コロナコロナと騒ぎすぎ!」みたいな意見についてどう思いますか?
A1 (ドン マッツの答え)
死者は4月26日現在、300人を超えています。騒ぎ過ぎとは思いません。むしろ、まだまだ危機感が足りないと思っています。
強制力のない自粛要請という形であれ、対策していてこの数字ですから、完全にノーガードならばもっと大きな数字になっているのではないでしょうか。
発表データに関する疑義に関しては、動画を準備中です。ぜひ見てください。
また、海外のマスメディアや医療・科学系の翻訳メディアでは、COVID-19がTリンパ球に感染すること、さらに血管細胞に感染し、致命的な血栓を引き起こすことが報道されています。
さらに、感染者の体内から完全にウイルスが抜けきらないのではないか、どこかに潜伏するのではないか、という可能性も論じられています。
おそらく、少なくとも長期免疫ができないことは確実で、今後どのような形で社会を回していくのか、各国で方針が立っていない状況です。
ウイルスの性質について、まだまだ不明点がたくさんあります。
本当の致死率、というものも、10年単位で見なければわかりません。感染者の5年後生存率が実は20%程度ではないか、という恐ろしい推測をする人もいます。
デマであればよいのですが…。
以上をふまえると、決して騒ぎ過ぎとは思いません。
用心に用心を重ねて、感染することがないように注意し続けることをお薦めします。
Q2 新型コロナウイルスは全然怖くないっていう人達は一応は何かしらの数字を持ち出してはくるのですが、そういう人達って楽観的な分析しかしないんです。どうやって説得したらいいのでしょうか。
A2 (ドン マッツの答え)
とても難しい問題です。同じような視点で楽観論を唱えていた橋下さんが、山中先生の見解を聞いて「脳天に衝撃が走った」という記事がありましたね。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200419-00037306-bunshun-pol
インフルエンザとの病態の違いは、3/9の段階で、尾身茂×山中伸弥対談動画で説明されていました。
こうした情報は、2月初旬からありましたが、届かない人がいるのです。それらの方々にとっては、なぜか盲点になっている。
日本政府は、国民に対して、「パニックを誘発する危険情報はなるべく出さない」という方針を根強く持っています。3.11の時も同じです。
また、マスコミもその点については、足並みを揃えています。
国民をバカにしているかのような姿勢ですが、残念ながらこの方針は条件付きで正しいと言わざるをえない面があります。
多くの楽観主義者は、「恐ろしい現実」を直視することができません。「盲点」は「見えない」のではなく、「見たくない」から発生するのです。彼らは怖いのです。または、受け手のパニックを抑制するために一役買っている可能性もあります。
つまり、意図しない/するにかかわらず、ウイルスの恐ろしい性質について、「盲点化」をした上で論じようとする。議論は噛み合いません。説得も難しい。
認識の壁をどう超えるのか。あるいは…超える必要があるのか。慎重に考えなくてはなりません。
等身大の現実を認識し続けることには、強さが必要です。その強さを持たない人に、現実を突きつけることが正しいのかどうか。
「政府は嘘を言わない」といった論者も同じです。政府が隠蔽し放題、という世界観に耐えられない。そういう人にさまざまな証拠を突きつけても、受け入れようとしません。さまざまな論理を用いて反論してきますが、恐怖に基づいているので、その論理はねじれている。議論にならない。
「政府は正しい」「Covid-19はインフルと変わらない」というのはある種の浪漫です。その浪漫を保存してあげなくてはならないのかもしれない。
とはいえ、等身大の現実を無視し続けると手痛いしっぺ返しを食らいます。
一方、「幻想」がなければ「恋愛」ができない。これも真実です。
楽観論者は、放っておくしかないでしょう。小林よしのりさんとか、いろいろ言っていますが、根底には強い恐怖があるので、人混みを避け、感染を避けているのは間違いありません。
店に行き続けるパチンコ愛好家は破滅主義者の側面があるので、あれはあれでどうしようもありません。
(本当に無知な人には教えてあげましょう。)
人は「幻想」と「現実」の間で生きる生き物です。泥臭くバランスを取っていくほかない、と思います。
今回のケースに関して、政策決定者が「現実」を認識していることを願うばかりです。