大株主動向 鉄道①JR東日本
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JR東日本 2016~2022
まずは、やはり気になるJR東日本。入手できた過去7年分のデータをまとめました。まずはこちらをご覧ください。
大株主を合計しても、半分にも満たない。
大株主といっても、リストに掲載されている全員の株式を合計しても半分にも満たない状態です。
多数の小口保有者が過半数を占めていることがわかります。
灰色の大株主以外の保有割合は、2016年で73%、最新の2022年9月末時点で見ても65%に過ぎません。
だんだんと大株主の保有割合が増えてきていますが、保有割合を増やしているのは誰なのでしょうか?
次のグラフをご覧ください。
保有量を”増”やし続けている団体
・含み損は▲1000億円単位!?
まずこの7年間で、特に保有量を増やし続けている団体が2つあることがわかります。上のグラフの2本で太線で表した団体です。
ピンク色の方は、日本マスタートラスト信託銀行です。
この名前はのちのち他の企業でも出てくるのですが、要するにGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の保有株の管理銀行であり、つまりはこの保有量だけ積み立てられた年金が投資されていることを意味していると理解していいでしょう。
元々はJPモルガン系、つまり外資系に任せていたようですが、現在はその株式の全てを日本のメガバンクが支配しているようです。
さて、2016年と比べると2022年現在はその保有量が4倍以上に増えています。増加量は一時+4,000万株以上にもなりました。
しかし、実はJR東日本の株価はまさに2016年3月期の中盤に過去最高値を記録し、その後株価は右肩下がりに低迷。2020年には10年来の最安値を記録、その最大下落幅は▲57%▲7369円にもなりました。
現在は多少回復し正確な取得時期も不明ですが、おそらく現在も▲1000億円単位の含み損が発生しているものと思われます。
・たこが足食べてる…?
一方、もう1つの緑の太線の方も緩やかではありますが増加が続いています。こちらは社員持株会です。
2016年と比べて約+289万株増えています。
JR東日本は元々社員への持ち株を推奨しており、会社も補助金制度を用意しているそうです。単元未満でも購入できることからも、買っている人は多かったものと思われます。
注目は、2021年3月期が最も増加量が多いことです。まさに株価の大底があった時期ですから、確かに単元未満で買える社員にとっては大チャンスだったことになります。定額積立だったならばなおさらでしょう。
とはいえ、買い越しが増えていた内の1つが社員持株会というのは、ちょっと寂しい話です。現在は反動による上昇が続いていますが、はたして今後はどうなるのか、気になっている社員も多いのではないかと思います。
保有量を”減”らし続けている団体
・実は答えはシンプルだった。
さて、今度は保有量を減らし続けている団体に注目してみましょう。グラフの点線で表している、3つの団体です。
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