【33.33㎝の呪い】表お題(沈む寺) #毎週ショートショートnote
プラモデルメーカーで囁かれている
「33.33㎝の呪い」とは・・・
あるプラモデルメーカーが、東京タワーのプラモデルを売り出した時の出来事だ。
1/1000サイズで売り出された東京タワーは、1000個目を記念して純金の東京タワーが作られた。
制作にあたった金細工職人は、伝統を厳しく重んじる職人で、塔(決してタワーとは言わない)の高さを11寸とし、尺貫法の単位で制作した。
1寸は3.03㎝であるから、33.33㎝で完成。
展示するにあたり、防犯用のケースも作られたのだが、ここで不都合が発生した。
ケースは最新技術で作られたため、東京タワーの正確な高さ332.6ⅿを元に内寸の高さを33.26㎝のタワーを想定して作られたのだ。
これではタワーの先端がケース天井に当たってしまうため、塔脚を台座に沈め、足元が少し見えない展示となってしまった。
「33.33㎝の呪い」とは足元を隠す時に使われ、職人の間では「沈む十一寸の呪い」とも言われている。
ーおしまいー
(406文字)
職人は「タワー」という言葉は使いません。「塔」です。
「令和3年3月3日に3.33㎏の金を用いて33.33㎝の黄金タワーが作られた。」を入れたかったのですが字数制限で諦めました。
これが「沈む寺」に??の方は、「寺」をゆっくり書いてみてください。
ほら、「十一寸」と書いたでしょ。
たらはかに(田原にか)さんの#毎週ショートショートnoteに参加中です
表お題は【沈む寺】ですが、やっぱり私は、斜め目線のへそ曲がり者のようです。(笑)
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