【夜からの手紙】3 #毎週ショートショートnote
太陽には気になることがありました。
「地球の夜さんを見てみたいなぁ。」
太陽は以前お月様から
「夜さんは、所々が輝いていて奇麗だよ。」
と聞いていたのです。
太陽は、我慢が出来なくなって夜さんに手紙を書きました。
「夜さん、一度そちらにお邪魔してもイイですか?」
すぐに返事が届きました。
「どうぞどうぞ、いつでもどうぞ。」
太陽は喜んで夜へ向かいました。
しかし、どこまで行っても夜さんに会えません。
そこでもう一度手紙を書きました。
「夜さん、いったい君はどこにいるんだい?」
またすぐに返事が届きました。
「変だなあ?僕はずっと待っているんだけれど。」
少ししてまた夜さんからの手紙が届きました。
「忘れていたよ、ごめん。僕は君の居ない所でしか見られないんだ。だから、お月様にお願いしておいたよ。今度、僕と太陽さんの間に来てもらって、少しだけれど僕を暗くしてもらうから、それで我慢してね。」
すぐ横では、お月様は真ん丸顔で笑っていました。
(406文字)
お題「月からの手紙」3作品目になります。
やっぱりなぜか?メルヘンチックになりました。
たらはかに(田原にか)さんの#毎週ショートショートnoteに参加しています。