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パーフェクトまみ。

右耳が疼く。多分、誰かが私を歌にした。こめかみが痒い。多分、誰かが私の夢を見ている。風が吹く。多分、どこかで誰かが私を思っている。くしゃみをする。どこかで誰かが、私を諦めて泣いているのね。

パーフェクトまみ。私はパーフェクトなまみだ。これ以上ないまみであり、私以外のまみとはちょっとレベルが違う。私に恋した男は全員死んでしまうし(もちろん、寿命よりもずっと早く)、私を羨む女は全員醜く嫉妬に狂う。(白雪姫の魔女みたいに)私はどんな服でも似合ってしまうし、どんな人でも骨抜きにしてしまう。特に、おでこには特別なフェロモンが備蓄されている。私が迂闊におでこを見せてしまうと、戦争のきっかけになるから普段は前髪で隠している。たった一度しか人に見せたことのないおでこは、わりに好きだった後輩を狂わせてしまった。申し訳ないと思うと同時に(頭の良い男の子だったけど、ただのアル中になってしまった)、私がパーフェクトなまみである以上仕方がないとも思う。私に耐えうる人なんていないと思うし、いないからこそパーフェクトな存在である気がしてならない。

私に恋をしてしまった人達は、不憫に思う。パーフェクトな存在は、崇高する以外に近寄れないのにね。

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