1/100億円。
道で、100万円を拾った。道で? 適切な表現は上手く思いつかないけれど、兎にも角にも100万円が僕の手元にひらひらと訪れた。学生である僕にとって、それは意味のある額であるし、正直言って舞い上がっているようだ。
「不労所得は羨ましいね」
僕が昔、トレーダーである友人にこう嫌味を吐くと、友人は憐れむような目で僕を諭した。
「なぁ、俺がビギナーズラックで勝ち続けているとでも思っているのか?もちろんノーだ。君には信じ難いくらいの時間を投下した先に、結果があるんだ」
今朝の僕は、果たして意味のある時間を投下した結実なのだろうか。答えはちょっと分からない。けれど、人生には様々な結びがある。僕が一生懸命生きたからこそ、今朝があるのかもしれない。1/100億円。意味のある金額だ。