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雪道の邂逅。

出張先の札幌で、小学校の同級生とすれ違った。それはあの人に似ている、とふと思うような感覚ではなく、揺るぎない確信だった。私は彼の表情に視線がぶつかった瞬間、立ち止まり、鼓動が高まった。私はぎこちなく振り返ったが、彼の背中は遠ざかっていくばかりだった。出会う可能性すら考えていなかったけれども、彼の背中は札幌の雪道によく似合っていた。

その晩、私はホテルの部屋で、彼のアカウントを見ながらサッポロ・クラシックを飲んでいた。彼の投稿をアルゴリズムは次第に軽視するようになっていて、タイムラインには流れていない彼の軌跡を私は知ることとなった。彼は現在札幌の地で大学院生をやっているらしい。小学生の時、彼は世界の中心みたいな人で、私とは違って派手な人生を送るんだろうなと思っていたけれども、社会と接続されたそれなりの場所に落ち着いているみたいだ。私はそれを傍観しているに過ぎなくて、あの頃も今も彼に対する憧憬のようなものは色褪せない。それだから、偶然同じ街にいることにどぎまぎしているのだ。


ドアのノック音で目が覚める。腕時計の時間を見る。AM4:33。彼なのかもしれない。私はなぜかそう直感した。



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