パラレル報告会。

「いやぁ、そちらは結構ですね。僕なんかは13歳の頃に同級生から刺殺ですよ」

「なんとまぁ、それは災難だ」

「まぁ、原因は僕にあったんですけどね。それにしても、同じことをしても片や呆気なく殺され、片やのうのうと富豪になっているのは皮肉なことですな」

「いやはや、お恥ずかしい」

黄泉の国とはいかなるものかと思っていたが、まさか13歳の頃の自分がそこに待っているだなんて文字通り青天の霹靂だった。他にも、政治家になった者、プロ野球で敗戦処理のプロッフェッショナルになった者、小説家になりセンセーショナルな自殺をした者.......僕の想像しうる僕がそこにはいた。

「まったく、世界はやっぱりドーナッツ状だったのか」

その形而上的な空白に、僕らは集められている。

「しかし、最後は粋ですな」

そのような空白が、ダークマターというものらしい。

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