ヨロイマイクロノベルその36
351.
泣きながら息子が帰って来る。レバーが背中から生えている。ずっとゲームをさせずに育ててきたのに。絶望的な気持ちになる。レバーを握る。息子が泣き止む。上に傾ける。背が伸びる。効果音すら鳴る。息子はまた泣く。右に入れた途端、「真の保守というのは」などと聞こえ、手を離す。
352.
おにく祭が開かれていると聞いて行ってみたら太った人たちが集まっていた。わたしもそうだから歓迎された。外は開放的でぎゅうぎゅう詰めでも息苦しくない。ただ暑い。ビールとかサイダーが回って来る。お肉