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【禍話リライト】「赤い部屋の女」

ある大学生サークルのお話。

そのサークルの中に、順調に単位取得できていた3年生男子のグループがあった。
彼らは大学の授業やゼミでの活動以外は、そのサークルでダラダラと過ごす日々を送っていた。
夏季に入ったその日も、いつものようにサークル内で駄弁っていたそうだ。

「あ~彼女ほしいな~出来ねぇな~」
「うちのサークル、男女比率10:0だから無理だよ」
「かと言ってゼミとかでも、可愛いなって思った娘なんて大体彼氏いるし、もうだめだぁ」
「でも学生の頃から、そういうエッチなお店に行くっていうのも、どうかと思うしなぁ」
「なんか、悲しいなぁ…」

そんな話題で盛り上がっていると、仲間の一人のササキが口を開いた。
「あ~でもねぇ、俺即物的なエロで言ったら最近満たされてるな」

ササキのその言葉を聞いて仲間の一人が、
「好きなセクシー女優さんとか、エロ漫画さんでも出来たのか?」
と尋ねてみたが、その答えは予想外の物だった。

「いやそれがさぁ、近所に痴女がいるんだよ」
「痴女?いないでしょ」
「いや、いるいるいる」
「痴女いないでしょ!?どういうこと?」

急にササキの口から発せられた『痴女』の存在。
即座に否定しつつも、詳しく話を聞いてみる。

曰く、ササキの家の近所には女性専用マンションがあるのだという。
そのマンションの四階位に住む住民が、カーテンを開け放し部屋が丸見えなのにも関わらず、裸で部屋を歩き回っているのを目撃したとのことだ。
その様を見たササキは驚きながらも、(大雑把な人がそんなことしてんのかなぁ?ラッキー!)と思い、その後も淡い期待を胸に、何度かそのマンションに行く道を使っていたのだそうだ。
すると、大体の人が風呂に入っているような時間帯に、その部屋を見るといつも、その女性が服を着ずに部屋にいるのが見えるのだという。

「だから俺、(ウワァ!これ痴女じゃねえかな!?)と思って、時々行くんだよ」
「えっ下から見えるの?」
「いや、下からは見えない。偶々その女性専用のマンションと道路挟んだ斜め向かいにあるマンションに知り合いがいて、遊び行った帰りに外階段から降りて行こうとした時に気付いてー」

それらの説明に加えササキは、別の時間帯に赴いて覗きに行った時も、裸のその女性を目撃できたとのことで、
(このマンションから見えるってことは他のところからでも見られると思うんだけど…あまり気にしないタイプなのかな?)
と疑問に感じてこそいたが、「女の裸が見えるぞ~」と自慢げに語っていたそうだ。

それを聞いた仲間達も、
「まぁ~…それはラッキーかもしんねえけどなぁ!」
「へぇ~豪快な女性もいるんだなぁ」
と言葉を返し、この話は流れ自然と別の話題になっていった。




それから2週間程経った平日のある日。
ササキの話を聞いていたサークル仲間のナガタが、ササキ以外のサークル仲間達2~3人に以下の体験を語った。


その日ナガタは、知り合いに誘われて飲み会に参加していた。
しかし参加した人々は、ナガタを除き全員がカップルだった。
彼女のいないナガタに気を遣えれば良かったのであろうが、その場の全員がお酒が入っていることもあり、ナガタを他所にいちゃつき始めたのだという。
それを目の当たりにしたナガタは、そこで怒りこそしなかったが流石に腹が立ち、二次会には参加せずに一人で帰ることにしたそうだ。

苛立ちや欲求不満が入り混じった感情のまま帰路にいる途中、ナガタはあることに気付いた。
(あっ!この道って確かササキが言ってた道じゃなかったっけ?)
うろ覚えではあるが、ササキの話していた話を思い出し、今自分がいる場所を見渡してみる。

オートロックでセキュリティ万全そうな女性専用のマンション。
そこから斜め向かいには、確かに別のマンションが見える。
ササキの言っていた痴女のいるというマンションで間違いなさそうだった。

(あぁ、あそこかぁ。あそこから見えるのか…見てやろうかな?)

搔き乱された感情に加え、飲酒によって気が大きくなっていたナガタは、ササキに倣って覗きをしてみることにしたという。
しかし下からマンションを見上げてみるが、ササキの話にあったような、明かりを点けているのにカーテンを開け放している部屋は見当たらない。

(あぁ、まぁもう10時過ぎてんもんな…こんな時間もう風呂入ってねえか)

現在の時刻を確認し納得しつつも、残念に思いながらその場を去ろうとした時である。
三階~四階のある一部屋に、明かりがパッと点いたのが尻目に見えたそうだ。

(おっ!これひょっとして!)

素面の時ならば絶対にしないとのことだが、その時は異常なまでに昂ったテンションに身を任せ、ナガタは斜め向かいのマンションの外階段を駆け上がり、女性専用マンションの件の部屋を見ようと躍起になった。

(この辺だったかなぁ…)
丁度部屋を覗けそうな、外階段の踊り場に着く。
すると、確かに明かりが点き、カーテンが完全に開け放された部屋が見えたのだという。

(ワァッ!ホントだ!…って、エェ?)
ササキの情報が確かだと分かった興奮はあったが、それは一瞬にして消え失せた。





部屋中が真っ赤なのだ。

しかしそれは、赤色の塗料が部屋中に塗られている訳ではなく、真っ赤な色の照明が部屋を照らしているようにナガタには見えたそうだ。



ずっと酔いと興奮状態にあったナガタは、ここにきてその部屋の異様さに気付いた。

(真っ赤だなこれ…どういう趣味の部屋…?)
そんな疑問を抱いていると、女性がその部屋に姿を現した。

確かに服を着ていない裸の女性が、歩く動作をして部屋を移動しているのが分かる。
今の、この状況だけでも十分におかしい。
しかしナガタは、これの他にもう一つ女性に対し、違和感を覚えていた。


マンション間の距離もあり、遠目で且つ、腰から下は見えなかった為、断言は出来ないがナガタ曰く、その女性は「スゥーッって来た」のだという。


女性は歩く動作をしていた。
しかしその間、肩が上下に揺れるような、歩行時に見られるはずの細かな体の動きが全く無かったのだという。


それはまるで、スケボーに乗った状態で移動したり、空港などの移動道路を利用したりしている時の、地面を滑るような動きで、部屋の中を移動していた。

すると、不意に女性は外を正面にして立ち止まった。


(これは痴女じゃないんじゃないかなぁ…)
そう思いつつ女性に目を凝らすと、女性の顔に動きがあることに気付いた。
ナガタは、若干忌避感を抱きながらも気になり、携帯電話のカメラのズーム機能で女性を見てみる。
ぼやけつつも、丁度女性の口元が写る具合に調整し見てみると、女性は口を動かし、何かを言っているように見えたそうだ。


時間は11時を回り、既に道行く人の雑踏も車の走る音も一切無い。
また女性の部屋は窓すらも全開であったようで、微かでも女性の声が聞こえてきてもいいはずなのだが、何も聞こえてはこない。

(口パクでなんか言ってんのかな…?)
そんな風に思いながら、女性の口元を見続けていると何を言っているのかが、分かってしまったのだという。




女性は同じ言葉をずっと繰り返していた。









「真っ赤だな 真っ赤だな 真っ赤だな 真っ赤だな」







ナガタは読唇術が出来る訳ではない。
女性のいる部屋の色から、そのような先入観を持ってしまったが故なのかもしれない。
しかしナガタには、女性がそのように連呼し続けているようにしか見えなかった。



(ウワッ!ウワッウワッウワッ!やべえ!ヤベェ!ヤベェ!)
そんな異様な光景を目の当たりにし、酔いも完全に醒めたナガタは半ば狂乱しつつマンションの外廊下を駆け下り、逃げるように帰路に就いたのだという。






「あれは痴女ではない!ヤバいぞ!あれにエロスを見出すのは特殊性癖と言うべきだぞ!ササキ大丈夫か!?」

こうしてナガタは昨日の自身の体験を話し終えた。

するとそれを聞いた仲間達は、
「ホントかぁ?昼にちょっと行ってみようか」
と興味を持ち、そのマンションに赴くことにしたのだという。



「ここの外階段の踊り場から見たんだよぉ…」
ナガタの案内で、彼らはマンションの外階段を上がり、件の部屋の見える位置まで来た。
そして部屋を見たのだが、その時は窓もカーテンも閉じられていたという。


しかしナガタ以外の全員がこう思ったそうだ。

(これ、人住んでない部屋なんじゃないの?)

他の部屋には鳩避けのネットがちゃんと取り付けられているのだが、不自然に一つの部屋にだけ、それが見られ無い。
その鳩避けのネットが無い部屋こそが、ナガタの話す部屋だった。

「これ人住んでたら、そういう対策とかするんじゃないの?」
「そ、そうねぇ…」
「それにあのカーテンもさ、おざなりだしさぁ…人住んでないんじゃない…?」
「いやいやいやいや!でも昨日だって…!」
「本当?」

戸惑いつつも女性を見たと主張するナガタと、ナガタの話に疑いを持つ仲間達。

するとその中の一人が、
「ちょっと入口の集合ポストまで行ってみようや、あれ大体数えてみて何号室か分かるからさ」
と提案し、それに全員賛同し女性専用マンションまで向かい、集合ポストを確かめてみたそうだ。



「三〇一、三〇二、三〇三、三〇五……、おい飛んでるぞ」
「え、他のフロアも?」
「他のフロアは、一〇一、一〇二、一〇三、一〇四、一〇五……だけど…」
「ここだけ飛んでるよね…」

恐らく件の部屋の番号は、『三〇四号室』の筈なのだが、何故か集合ポストにはその番号が見当たらない。

「いやいや…おかしいだろ…」
「ナニナニ…あの部屋なんなん!」


番号が除外されている部屋。
そこにいたという、異様な裸の女性。

状況を整理すればするほど、おかしなことが浮き彫りになってくる。
そこまで来て全員が、得体のしれない恐怖を感じた。
特に昨日の体験があるナガタは、人一倍動揺している。


「イヤイヤ!昨日人居たって!!!人居たって!!!居たよ!嘘言ってないよ俺!」
「いや、信じるよ。信じるけどさぁ…」
「ここ…普通じゃないからさぁ…一旦大学戻ろ…?」

狂ったように只管「嘘言っていないよ!」と、仲間達に伝えてくるナガタを宥めながら、その場を去ろうとしていると、マンションの住民らしき女性が出てきたという。



彼らの目からして、恐らくは社会人であろうその女性は、どうやら自分の郵便物を確認する為に来た様子だった。
そして場に似つかわしくない、野郎連中である男性らを凝視してくる。

「ほらもうね?住民の人も来ちゃったから帰ろ?」
「いや俺ホント見たから!」
「いやその『見たから』とかもういいから帰ろ…?」


集合ポストから離れ、道を開けつつ声を潜めてナガタを宥める。
すると、住民の女性は凝視したまま不意に集合ポストに指を指してきたのだという。
その指し示す所は、『三〇三』と『三〇五』の数字の間の空間。

そこを指したまま、
「ここ?」
と男性らに問いかけてきた。


(ウワァ…!)

なんと言い出せばいいか男性らが答えあぐねてしまう。
するとナガタが、
「は、はい!」
と答えてしまった。

「ここ…あぁ…」
と何か納得するような呟きをした後、住民の女性は続けてこう話す。





「私たちには何もないんだけどね」



(ウワ…なんかすげぇ気持ち悪いこと言う…)
内心そう思いつつ、男性らは住民の女性と話しをする流れになった。


「あのさぁ…近くの芸術系の学校とかの娘もここのマンション住んでんだ」

「あぁはい…そうなんですか…」
「うん。そういうとこに来る奴ってさぁ、時々いるらしいんだけどぉ、全然努力もしてないのに、自分には才能があるって思う奴がいるらしいんだよ」
「あぁ…はい…(何の話してるんだろう…)」

「『自分は変わり者です』みたいに思ってるけど、実際は全然何も変わってないしぃ、ただ先行研究も何もしてないみたいな奴がいっぱいいるんだって。よく分かんないんだけど私には」

「あぁ…まぁそうなんすかね…」
「で、まぁ何かしら現実を突きつけられる訳じゃない。『お前は勉強全くしてこなかっただけで、才能も何にもないよ』って。それで露呈しちゃったんだろうね。自分に嘘ついて誤魔化すこともできたんだろうけど、誤魔化せなかったんだろうねぇ」


(ん?え?なんか話が気持ち悪くなってきたけど…)

女性のダウナーな雰囲気と、どこか違和感を覚える風貌、そして要領の得ない発言に戸惑いながらも相槌を打ちつつ、男性らは耳を傾ける。


「このねぇマンションってねぇ、エレベーターの前に掲示板あるんだよ。あんたら入れないから分かんないだろうけど。ある時にそこにねぇ、真っ白な画用紙が貼られるようになったんだよ」

「真っ白い画用紙…?」
「うん、勝手に。管理人さんじゃなくて。で、これなんだろうって思ったら、裏剥がしたら『ヒスイ』とか『テンクウ』とか書いてあって。(は?なんだこれ?)って思ったら」



そう話しを一度区切ったかと思ったら、住民の女性はもう一度集合ポストの『三〇三』と『三〇五』の間を指して言った。


「ここの奴がやったんだよね。『アートだ』とか言い出して。完全に頭おかしくなっちゃって。『止めてください』って話になったんだけど懲りずに各階に貼ったりして。私たちも困ったから、直接一回話したことあるんだけど、(あぁ…これは完全に話しできないな…ご家族と話した方がいいな)みたいな状況だったから、(どうしようかなぁ…)思ってたら結局ねぇ!ま、そういうことよ!」


そこまで話すと、住民の女性は話すのをやめてしまった。
男性らは、(そこ話さないんだ…)と思いつつも、
「あ、そうなんですか…じゃもうそこには誰も住んでないっていうか」
と、おどおどしつつ確認する。

「ああうん、誰も住んでない」
そう住民の女性はバッサリと切り捨てた。




するとナガタが口を開き女性に尋ねた。





「死んだんですかね、その人!?」









「そらぁ死んだんでしょうねぇ」









一言。


女性は答えた。



正直聞きたくはなかった答え。

そして平然とそれを口にする女性。

恐怖で体が固まる男性達に構わず女性は話を続ける。



「それでさぁ、あんた見ちゃったかどうか知らないんだけど」








「あれで何かを表現してるつもりらしいよぉ」







「『崇高なテーマ』とか、何かをさ」







そう言い終わると女性は、マンションの方へと戻って行ってしまった。







女性が去り数秒間を置いた後、男性らは薄ら寒いナニカを心に感じながら、足早にそのマンションを出て行った。

「イヤイヤイヤイヤ!ヤバいなぁ!コレェ!」
「ちょちょちょっと、出よ出よ出よ!」
「ヤバいよココ!来ない方がいいよね!?ササキにも言おうぜ!!!」

全員が半ばパニックになりつつ口々に話す。
そして自然と、こうなったきっかけとも言えるササキにも、この話を伝えるべきだという流れになった。

そんな中で、仲間の一人が気付いてしまっていたことを口にしていた。




「今の人も普通じゃないもん!!!だって今…考えてみろ!平日だろ!!!平日のこの時間にお前…。あとあの人…今夏だっていうのに…なんであんな…首タートルネックだったし!!!手も長袖だったし!ちょっとヤバいよ!あの人おかしいよ!えらいガリガリだったし!!!よくないよくない!」




全員一致であそこにはもう近づかないことに決めた。
ササキには、『あそこヤバい人ばっかりが住んでる』『例の痴女にも関わると面倒くさいことになるぞ』と、ある程度現実味のある理由をつけて、説得したそうだ。

それを聞いたササキは反論することもなく、
「それもそうかもな!」
と納得した様子をしたそうだ。

そして暫くしてササキに彼女が出来たそうで、その後『痴女』云々の話は一切口にすることはなくなったそうだ。



これで全て終わったようだった。










この話を提供した方をAさんとしておく。

その日Aさんは、所属するゼミの教授と個別面談をしていた。
今後の進路や卒論の方針を話し終え、帰ろうとした時である。

教授から、
「ところでさー、A君。ナガタ君と親しかったよね」
と話しかけられたそうだ。

Aさんとナガタという男子学生は、同じゼミ、同じサークルに所属する見知った間柄だった。

「あー、はい」
「彼、なんか悩んでることとか、あんのかなぁ?」

教授からのその質問に思わず、
「え、なんかあったんすか?」
と聞き返してしまう。
すると教授はことの経緯を説明してくれた。




Aさんの通う大学の図書館の奥。
そこは書庫になっているのだが、更にその奥に机があり、自習に利用できるスペースになっているのだという。
基本的に本の虫や勉強家と呼ばれる人が利用するだけの空間なのだが、そういった人達から図書館の司書に苦情が寄せられていたのだという。
その苦情の原因というのがナガタだった。

ナガタはそこで、アーティストかアイドルかのライブの映像をイヤホンをつけて携帯電話で見ているのだという。
イヤホンからは音は漏れていないため、どのような音声かは不明だが、ナガタはそれを鑑賞し、熱狂的に盛り上がっては、大声を出していたとのことだ。

利用していた人達からのそれらの苦情は、指導教授であるそのゼミの教授にも届いていた。
そこで教授は、ナガタに直接聞いてみたそうだが、ナガタは『行ってません』の一点張りだったそうだ。


「ええ…そうなんですか…」
「うん。それで他の人からも言われて、私も気配ってみたらね、中庭とかで時々大声出して同じような感じになってるんだよね。携帯で動画見て、すっごい熱狂的に盛り上がってて。多分女性のアイドルか、アーティストさんだと思うんだけど…。彼そういう所なかったじゃない?世間の人が驚くようなことはしてなかったから、なんかあったのかなぁて思ってさ」


少なくともAさんは、ナガタが何かに悩んでいる様子を見たことはない。

ましてや、所構わず一人で騒いでいる、なんてことも知らなかった。

そして教授からのお願いもあり、後日Aさんはナガタに聞いてみるが、『んなことしてない』『全然やってないよ』と否定するばかりであったそうだ。




また妙なことはもう一つあった。

Aさんが所属するサークル内でのみ使用しているホームページの掲示板。
そこに匿名のユーザーによる動画の投稿があった。



その動画には、カーテンが開け放された真っ暗な部屋が映っている。
その真っ暗の何もない部屋を、撮影者が興奮しているのか、激しく手ブレを起こしながら、何度もアップとルーズを繰り返している。



ただそれだけの映像が再生される動画が、何本か上げられていたという。



視聴した大部分の人が(これ何?何が面白いの?)と思った。
そして管理者などが『これ誰ですか?止めてください』といったアナウンスを行ったのだが、結局その後も同じような動画が上げられていたそうだ。

そしてその動画の投稿が5回程あった後のこと。








ナガタが大学に来なくなった。








話によると、親元に戻ったとのことだが、消息は不明だという。










あの部屋は?

あの女は?

あのマンションの住人は?

ナガタは?










「—だから皆さんも、『赤い部屋』には本当に、気を付けて頂きたいと思います」







様々な謎が残る中、禍話の語り手【かぁなっき】氏はそう話を締めくくった。



出典:【シン・禍話 第十六夜(コイン切れでフィニッシュ)】

(2021/6/26)(1:31:12~) より


本記事は【猟奇ユニットFEAR飯】が、提供するツイキャス【禍話】にて語られた怖い話を一部抜粋し、【禍話 二次創作に関して】に準じリライト・投稿しています。


題名はドント氏(https://twitter.com/dontbetrue)の命名の題名に準じています。


【禍話】の過去の配信や告知情報については、【禍話 簡易まとめWiki】をご覧ください。


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