ドードマン

日本語ダメダメ人間です。どうぞよろしくお願い致します。 X https://twitter.com/dondokobird

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最近の記事

【禍話リライト】「追いリーマン」

Sさんは中学時代、不良の真似事をしている様なグループに属していた。 道行く通行人に唾を吐きかけたり、乗っている自転車をバイクに見立てて魔改造したり、休みの日はゲームセンターに入り浸る等の、不純で自堕落的な遊びをして過ごしていたのだという。 それでいて学校側も彼らの家族も、そういった行動を強く咎め教育する様な事をしなかった為、彼らは更生する機会すら無くますます歯止めが利かなくなっていった。 そんな調子で中学校も3年目の夏季に入り、本来であれば高校進学の準備に忙しくなる頃だった

    • 【禍話リライト】『怪談手帖』より「蕪頭(かぶあたま)」

      【猫仙人】の提供者であるBさんに紹介して頂いた、Eさんという女性の語ってくれた体験談。 彼女の父の実家についての話だという。 「私は人の仕業だって思うんですけど、それにしたって意味が分からなくてぇ、凄く不気味だったんで…」 海岸沿いの道路から上がってすぐ、小さな山の途中に幾つかの民家が集まっており、その内の一軒が父の育った家だった。 「父は高校卒業してすぐに家を出たそうでぇ、私が物心ついた頃には、もうその辺りは小さな限界集落って感じでぇ、お年寄りばかりだった様に思えます

      • 【禍話リライト】「雨の日の隧道」

        九州のとある地域にある隧道(以下トンネル)に関するお話である。 そのトンネルは明かりがなく、一般的な長さの高架下の道よりも幾らか長く、通り抜けるのに時間が少々かかってしまうのだそうだ。 入口から出口までの距離は長く、おまけに光一つ見えないそのトンネルを見ていると、どうしても恐怖心が芽生えてしまうとのことで、そこで何かがあった訳ではなかったが、使う人は疎らだった。 そんな中、そのトンネルの近くに新しく道路が出来た。 色々と不便なトンネルより遥かに便利なその道路を、こぞって

        • 【禍話リライト?】「なじんでいく夢/霊を鎮める方法」

          【なじんでいく夢】 上記は2023/03/04に、【猟奇ユニットFEAR飯】が提供するツイキャス【禍話】にて紹介された、禍話リスナーRさんのおたよりの内容を書き起こしたものである。 奇妙且つ不気味な夢ではあるものの、おたよりの終盤でも述べられているように、あくまでRさんの脳内で無意識にそのような内容に構成されただけだと、捉えることも出来るだろう。 しかし、語り手のかぁなっき氏がこのおたよりを【禍話】で話すとRさんに報告したところ、以下の内容の返信があったのだという。

          【禍話リライト】「あかちゃんの人形」

          平成の中頃の話だという。 Cさんは嘗て、関西のとある大学に在籍していた。 その大学の周辺は、どの物件も総じて家賃相場が高く、築年数の古いアパート等でもそこそこの家賃であったそうだ。 そんな中に異様に安いアパートがあったそうで、アパートの外にはわざわざ家賃が書かれていたのだという。 通う学生曰く、 「こんな安いのは、流石に気持ち悪い」 「中がボロボロ過ぎて、これ住民の物音がすごくて丸聞こえなんだろうな」 と、評価しており誰も住んではいなかった。 そんな中、新たに入学し

          【禍話リライト】「あかちゃんの人形」

          【禍話リライト】「あめあめ……」

          怖い話をするツイキャス【禍話】。 そこに、時折名前が出てくる人物に【多井さん】という方がいる。 語り手のかぁなっき氏のお知り合いであり、怖い話の最後に確信めいた嫌な一言を添えて、リスナーを震撼させるのが禍話における主な役割だ。 この話は、多井さんが嘗て住んでいた、大分県のとある地域に関する出来事だという。 当時、多井さんの住んでいた地域の近所に、ボロボロの家があったそうだ。 その家は、屋根が無く壁も崩れ、倒壊しかけている状態であり、とても人の住める代物ではなかった。 しか

          【禍話リライト】「あめあめ……」

          ひとり旅レポ 〜豊島離島怪談会参加編〜

          令和6年8月24日  香川県は離島「豊島」にある、十輪寺にて行われた怪談会へ参加致しました。(運の良いことに、第一部と第二部ともに!!) 徒然なるままに、その顛末をここに書かせて頂く。 前日は、半日かけて香川の高松に空路を利用し移動。 田舎者で内弁慶な私には、その余りにもデカすぎる高松駅と、高松シンボルタワーは新鮮過ぎるのでございました。 直射日光に晒されるなか、宿泊先が発見出来ず、暫くウロウロ。 20分程かけて、ホテルに逃げ込み、ふと思い出した。 (あれ?怪談会の他

          ひとり旅レポ 〜豊島離島怪談会参加編〜

          【禍話リライト】『忌魅恐NEO』より「廃墟でカレンダーを破り続ける話」

          年号が平成から令和に変わる頃にAさんが体験したお話。 Aさんの通っていた高校は、不良が在籍しているなどの問題はない、ごく普通の高校だった。 しかしある時から、クラスメイトの一部が、つるんで何処かに行っているような、そんな雰囲気をAさんは感じ取っていたのだそうだ。 初めは、ほんの数名の仲の良い男子のグループだけが、そこへ向かっていた様子だった。 しかしそのグループに統合されていくかのように、他のグループの男子生徒たちも徐々に加わっていき、結果そのクラスの大部分の男子が、

          【禍話リライト】『忌魅恐NEO』より「廃墟でカレンダーを破り続ける話」

          【禍話リライト】「自宅警備者」

          今から10年ほど前の話。 Aさんのお兄さんは地元を離れ、一人暮らしで仕事をしていた。 しかしある時、お兄さんから『調子が悪い』との連絡があり、心配したAさんはお兄さんの住むアパートを訪ねることにしたのだという。 対面すると、以前よりも痩せていて、病み上がりな印象を受けたものの、 「だいぶ元気を取り戻せている」 とのことで、お兄さんの奢りで近所のファミレスに行くことになったそうだ。 早速靴を履き、二人は部屋を出たが、 「あ!そうそう!」 と、お兄さんは何か思い出したかの

          【禍話リライト】「自宅警備者」

          【禍話リライト】「サラマンダーの家」

          「サラマンダーの家ってのがあるらしいんすよぉ~」 「サラマンダーの家ぇ?」 ある日Cさんは、知人のSさんから【サラマンダーの家】なる心霊スポットがあると聞かされた。 無論それを聞いたCさんは、(絶対嘘だ!)と思ったそうだ。 「サラマンダーが出てくるとか…逆にどこの世界に行ったらサラマンダー出てくるって話あんだ?ほんとお前そういうのやめた方がいいよ、『【猫バス】見た!』とかいう人だよ、お前それ」 あまりにも馬鹿馬鹿しいその名前に、若干の憤りと呆れの感情をあらわにしつつ、

          【禍話リライト】「サラマンダーの家」

          【禍話リライト】『怪談手帖』より「魑(すだま)」

          「ホントは私の頭がおかしかったということにしてしまえばいいんです」 投資家だという50代の男性Bさんは、そのように切り出した。 それを見たことを証明出来るものが、自分以外にいないのだからと。 「もう随分昔、息子がまだ小学校に通っていた頃。妻が趣味の登山中に亡くなりまして」 余りに突然のことで虚脱感、無力感もひとかたならず、更には詳細は伏せるが、非常に無為なことで妻の側の親族と揉め、絶縁したこともあって、鬱に近い状態になってしまった。 Bさん自身母子家庭で、老母は長年の無理

          【禍話リライト】『怪談手帖』より「魑(すだま)」

          【禍話リライト】「封の個室」

          これは、【猟奇ユニットFEAR飯】が提供するツイキャス【禍話】にて紹介された、禍話リスナーAさんのおたよりの内容を書き起こしたものである。 一見すると、(ただちょっと変なことがあったんだ~)と思う位の印象の方もいるかもしれない。 しかし、語り手のかぁなっき氏は「ホントこういうこと言いたくないんだけど…」と前置きをしつつ、以下のように語る。 座位の状態で、縊死に至る方法。 その手段についてはあえてここでは言及はしない。 ただ言えることは、 駅や公園、商業施設のトイレの個

          【禍話リライト】「封の個室」

          【禍話リライト】『猟奇(仮)』より「いじめられっ子のB君」

          Aさんは若い頃に小学校の教師をやっていたが、今は長距離トラックの運転手をしている。 私とはネット上で何度かやり取りをして、親しくなってからこの話をしてくれた。 「これは俺が教師を辞める理由の話なんだけどさぁ…」 新任教師だったAさんは、学校内の問題に積極的に取り組んでいた。 小学校はトラブルが絶えない。 特に手を焼いていたのが、いじめだった。 Aさんの受け持ったクラスでもいじめが起きていた。 ある生徒が【バイキン】と呼ばれ周囲から避けられ、時には集団暴行を受けていたのだ

          【禍話リライト】『猟奇(仮)』より「いじめられっ子のB君」

          【禍話リライト】「赤い部屋の女」

          ある大学生サークルのお話。 そのサークルの中に、順調に単位取得できていた3年生男子のグループがあった。 彼らは大学の授業やゼミでの活動以外は、そのサークルでダラダラと過ごす日々を送っていた。 夏季に入ったその日も、いつものようにサークル内で駄弁っていたそうだ。 「あ~彼女ほしいな~出来ねぇな~」 「うちのサークル、男女比率10:0だから無理だよ」 「かと言ってゼミとかでも、可愛いなって思った娘なんて大体彼氏いるし、もうだめだぁ」 「でも学生の頃から、そういうエッチなお店に

          【禍話リライト】「赤い部屋の女」

          【禍話リライト】「ピラミッドパワー」

          今から5年ほど前、50代のとある男性に年下の彼女が出来た。 それも「ちょっとお前…年下過ぎないか?」と言われるほどに、年齢に差のあるカップルだったという。 『愛に年齢は関係ない』と思う人もいるであろうが、男性の知人らが不安に思うのは、男性の人間性にあった。 この男性というのが、周囲からは『だらしない男』『ダメな男』だと認識されていた。 より詳しく言うと、最初こそ好印象を受けるものの、関わりを深めていくうちに、節度のない一面が浮き彫りになるという人物なのだという。 そして月日

          【禍話リライト】「ピラミッドパワー」

          【禍話リライト】「デスセックス」

          とある中年の男性Gさんの体験談。 秋も深まり徐々に冬に近づくある夜のこと。 借りているマンションの自室に帰って早々に、隣室の開け放された窓から何か物音が聞こえてくるのに気付いた。 よくよく聞いてみると、その物音というのが明らかに男女のまぐわいのそれだったのだという。 更に女性の出している声というのが艶めかしい扇情的な喘ぎ声などではなく、「ア‘‘ァ‘‘~~~ッ‘‘!ギモヂィ…」とデスボイスとでも形容すべき悪声であった。 (なんでこんな窓開けて…寒いじゃん!聞かせたいのかよ

          【禍話リライト】「デスセックス」