ぎっくり腰から考える職業病。セールスライターがつい気になってしまうこと。
2025年1月2日の朝9時。目が覚めたと同時に腰に違和感を感じた。
寝返りでは何も気が付かないのに、起き上がろうとすると、腰の右寄りの場所に何ともいえない痛みがあった。
しっかり背筋を伸ばしたら何でもないのに、少し背中を丸めた瞬間、角度によっては耐えがたい痛みが走る。
これは、多分人生初のぎっくり腰だ。(おそらく軽度の)
ただ、自分が考えていたぎっくり腰とは違う気がする。だって、普通は重い荷物を持った瞬間に動けなくなるのがセオリーだろう。
自分は痛くなった瞬間がハッキリしていないのだ。だからおそらく軽度なんだろうけど。。。
初めてぎっくり腰になった感想は、ただただ”めんどくさい”だ。
歩いても座っても姿勢によってはズキッと痛みを感じて、ぎっくり腰になったことを思い出す。だから数分に1回は痛みを思い出して、日常を楽しく感じられなくなってしまう。
でも、ぎっくり腰になって気付いたこともある。
そういえば最近、筋トレサボりがちだったなぁ。ということ。
クリスマスから年末年始にかけて、全く運動ができていなかった。ぎっくり腰になった原因は腰の筋肉が固まってしまったことと、運動不足による筋肉量の低下と考えられる。
体調不良になったときだけ、「あぁ体が自由に動かせるってのはかけがえのないものなんだなぁ」と実感する。普段は考えすらしないのにだ。
こんな風に普段はまったく意識しないのに、あるタイミングでふと考えるようになることは他にも結構ある。
誰もが体験する職業病
僕は仕事柄、Webサイトやランディングページ(広告から飛ばされる縦長のページ)などを毎日見る。
そこで面白いのが、Webページ内で次の行動を促すボタンの違いだ。
さて、このボタンだが、Webページによって色も言葉も形も全く異なる。
99%の人々は、こんなボタンの存在など全く気にもせず、ただポチッとクリックして購入を済ませるだろう。
ただ、僕のようなボタンの文章を考える仕事の人や、なにかの商品やサービスを販売する人たちは、たった10文字未満のボタンを作るのに1時間かけることがある。
それはなぜか?
実は、このボタンの文字や色だけで、人々がクリックする確率が大きく変わるからだ。
一例を挙げると、ボタンの文字は名詞よりも動詞の方がクリック率は高くなる。「今すぐ購入」よりも「今すぐ買う」の方が多くの人に次のページに進んでもらいやすいわけだ。
逆にこんな簡単で、数分で変更できる知識を知らないだけで、ひよっとしたら大きな損害を被る恐れがある。
悪いボタンを作ってしまうと、たったそれだけで多くの損失が発生してしまうのだ。
僕も今でこそ、あらゆるサイトの細かい部分に目を向けるようになったが、こんな仕事をする前はまるで気にも留めなかった。
ただ面白いもので、自分の仕事の範囲になって、一度ボタンが大切という知識を得るだけで、日常がガラッと変わってしまった。
普通にネットサーフィンをしているだけで、「このサイトを作っている人はライティングの知識が豊富な人だ」とか、「このボタンは色が背景色と被っているから、気が付かないでスルーするユーザーも多そうだ」とか気になってしまう。
でも、こんな現象は何も一部の人だけではないはずだ。
飲食店に関わる人なら外食時にも客の顔や店内の装飾を見てしまうだろうし、塗装関係者なら散歩しているだけで家の塗装が剥げてきているのが目に入ってしまうだろう。
このような現象は仕事病と呼ばれて、一部の人から「職業病は休みなのに仕事を思い出すから嫌だ」と言われているらしい。
でも、僕は職業病に対して好意的だ。なぜなら、職業病の数が増えれば人生が豊かになると思っているからだ。(あえて言うのは恥ずかしいが)
日常を生きている中で、色々なことに気がつけるだけで楽しみが増えるようになる。
「このサイトの人の文章って、元ネタあれじゃん!今でも通用するんだなぁ…」とか「あれ?なんで今自分はこのニュース開いちゃったんだろう?」とか考えるのは楽しい。
0円で楽しめる趣味も言ってもいい。
だから僕は職業病に対しては好意的だし、なんなら自分の専門分野以外のことにも気がつくようになりたい。
今回軽いぎっくり腰になって、考えすぎて職業病の話まで飛んでしまった。
あなたはどんな職業病を持っているだろうか?ぜひ面白い話があれば教えてください。
p.s.
僕は歴史を感じる場所が好きだ。昔ここでこんなことあったのかと気がつけるからだ。
最近は、山手線の大塚駅から出てすぐの場所に鈴木貫太郎の碑があって、「え、なんでここに!?」ってなったのが面白かったです。