■No.17 学級通信 05号 紹介
学級通信は「出すこと」より、「書けること」の方が大事だと思っています。
つまり、私の考える学級通信の意義は教師の力量形成です。
例えば、運動会の事実を1組と2組の先生がそれぞれ書いたとします。しかし、何を取り上げるか、どう表現するか、写真を添えるかどうかなど、通信の質は変わってくるはずです。
「発行した」という事実は同じですが、「どう書いたか」を問われることはほとんどありません。
世の中には、「学級通信を出しています!」という発信はありますが、「こんな内容で書きました!」という発信はなかなか見ません。(個人情報の関係で出せない部分も多いのでしょう)
私がこれまで発行してきて感じるのは、「何号出したか」よりも、「どれだけ濃く書けるようになったか」が重要であるということです。
「中堅なのにこんな文章しか書けないの?」とはなりたくないです・・・。
保護者にとっても「もらって嬉しい!」の先にある、「この先生に担任していただいて嬉しい!」となるような通信にしたいですね。
よし、5号の紹介、はじめま〜す。(記事の解説を入れてみました♪)
■全体イメージ
上のように出しています。右側では、導入と1つの記事について書いています。
左側では、2つの記事について書いています。■で埋めている子どもたちの活動の様子や、ホワイトボード、黒板(学習の様子)を写真で挿入しています。
僕はこれを、「B4版6段構成」と呼び、昨年度と今年度の2年間はこのスタイルで発行しています。
■導入文
本来であれば、運動会で盛り上がっている時期だなあ…と思いながら、何を目標に頑張ればいいか悩ましい日々です。
そんな中、日々子どもたちの頑張りに力をもらいながら生活しています。たくましい姿をたくさん見せてくれるので、「日常」がとても輝いて見えます。
昨日、EM菌(プールの水の汚れを分解してくれる)をプールに投入しました。米の研ぎ汁のご協力、ありがとうございました。
【解説】ここでは、時期的な話題を取り上げ、「運動会」と「プール」を取り上げています。運動会は延期になったが、水泳は予定通りという対比にもなっています。そして、できないことよりも、できることに目を向けたいという意識で書いています。ご家庭へ、協力に関するお礼も書きました。
■「成長ミッション」で関所活動
学級委員が、「成長ミッション」を書いてくれています。朝教室に入る前に教室の入り口で見て成長を意識する活動で、その「メッセージ」がとても素敵です。
朝、何となく元気が出ない時もあります。雨の日は特に暗い気分にもなります。寝不足だったり、テストが嫌だったりと、気分が乗らない日がないわけではありません。
でも、そうした気持ちを「ひっくり返す」ために、この「成長ミッション」が必要なのかもしれません。自分の気持ちを高めるのは自分ですが、そのきっかけを作ってくれているのだと感じます。
「え〜」「嫌い」「まじかー」などの、ネガティブな思いが生まれたとしても、教室(公の場)では、決して口に出すものではないと思います(ちょっとした時間に話すことはあっても)。
だからこそ、「ようし!」「やるぞ!」「やった!」のようなポジティブな「Y語」(価値語)を口にしていきたいものです。
「未来の自分は言葉がつくる!」です。
【解説】子どもたちの係活動である「成長ミッション」について紹介しています。時期的に5月末です。運動会という大きな行事がない代わりに、日々の意識を高める役割を担ってくれた成長ミッションを評価したいと考えました。こうした学級の文化があることを家庭にも伝えたいとも思いました。ある意味「先生は、このミッションを大切にしているんだよ」というメッセージを伝え、中途半端に取り組んで欲しくないことを裏のメッセージの役割になっています。
■聞いて、考えを深めよう
国語の単元で、討論(ディベート)を行いました。「若葉小学校にジュースの自動販売機を置くべきである」という論題に対して、「肯定」「否定」の立場に分かれて行いました。
4人チームを組み、仕事を分担し、行いました。司会・進行も子どもたちが立派に行いました。
「準備が8割」を合言葉に、子どもたちはたくさんのことを調べていました。ご家庭には迷惑をかけたかもしれません。本当にありがとうございます。
この単元を通して、身につけてほしい力がいくつかありました。
①人前に出て、堂々と話すことのできる力
②お互い即興的な質疑ができる力
③人任せではなく、チームで考える力
④話の「内容」を聞いて、判定できる力
⑤否定し合うのではなく、意見を育て合う力
などです。
第2回ディベート大会も楽しみにしていきたいと思います。
【解説】国語の授業について紹介しています。この単元を通してどんな力を身につけさせたいかを考える機会になり、授業者としてもちょっとした教材研究になりました。また、どんな学習なのかを端的にまとめたことで、授業に一本芯を通すことができます。これは国語に限らず、他教科でもできることです。
■「白い黒板」チャレンジ①
全員で交代しながら、黒板に「六年一組みんなが成長したこと」を書いてみました。
【解説】これは、もう活動のみの事実紹介で、それに対する教師の思いや願いは書いていません。しかし、黒板の写真(通信の左下)を見ればその様子が一発でわかります。書かなくて良い文章は極力減らします。
■ちょこっとスキルもお願いします!
『授業の腕をあげる ちょこっとスキル』
『学級づくりに自信がもてる ちょこっとスキル』
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