HCLNomad Mobile 導入後の対応
HCL Nomad Mobile(以下「Nomad」)の導入後、より快適にユーザーが業務を行うために、やっておいたほうがいいことをご紹介します。
(Nomadの導入に関しては前回の記事をご確認ください。)
運用管理関連
MarvelClient Essentials(無償版)の導入
Notes/DominoにはMarvelClient Essentials (無償版) が付属しています。
こちらの設定は必須ではありませんが、これを利用すると、以下のような管理ができ、非常に便利です。
「最近利用したアプリケーション」へのNotesアプリケーション配置設定
ロケーション文書の管理
接続文書の管理
各種機能の制限(ファイル添付、コピー/貼り付け、複製など)
その中でもNotesアプリケーションのアイコン配置設定やロケーション文書の管理については、多くのNomadユーザーにとって有益な設定です。
MarvelClient Essentialsの導入や設定については、以下のHCL社から以下のわかりやすい資料が公開されている為、そちらを確認するとよいでしょう。
※MarvelClient Essentialsをインストールする際、更新のチェック(オンラインアップデート)時に、エラーが発生する場合があります。その場合は、以下のリンクを確認し、手動更新を試みてください。
また、実行端末が外部サイトへHTTPSアクセスが禁止されている場合も、エラーが発生することがあります。
カスタマイズ編
Nomad制限事項
Nomadは、基本的にNotesクライアントと同様に機能しますが、一部機能については制限により動作しません。
制限事項のうち、特に影響度の高いものは、以下の通りです。
Excelなど外部アプリケーションを利用した機能が動作しない
DJXネームピッカーが動作しない
Notes上部のメニュー(作成、アクションなど)が利用できない
Javaを利用したプログラムが動作しない
上記の制限事項の他、ファイルの入出力などPCとモバイル端末でパスが異なるような機能などについても影響がある為、注意しましょう。
Nomad制限事項に対する対応
Nomadで機能しない機能は、ユーザーに混乱を招く為、動作しないボタンは非表示にするとよいでしょう。特にDJXネームピッカーを利用している場合は、標準の名前ピッカーを利用するように変更したり、DJXネームピッカーの代替機能を準備する必要があります。
これらの影響のある個所は、以下の検索キーワードでアプリケーションの検索するとよいでしょう。
【検索キーワードの例】
・djxaddr.dll
・Open
・CreateObject
・GetObject
・Shell
・*javacon
・FreeFile
画面レイアウトの修正
既存のNotesアプリケーションは、パソコンでの画面サイズ、操作を前提として作成されています。その為、そのままではNomadで操作がしづらい場合があります。例えば、行の高さを広げたり、ボタンを大きくするだけでも操作性はよくなるでしょう。
また、メニューで利用されているアウトラインにメニュー数が多い場合、一部のメニューが見切れてしまうケースがあります。その為、利用頻度の高いアプリケーションについては、メニューのすべての項目が表示されているかを確認しておくとよいでしょう。
もし、メニューが見切れている場合は、アウトラインのプロパティで高さを広くしたり、「スクロールバーの表示」にチェックを入れると改善することが可能です。
Nomad向けアプリケーションの構築
Nomadをより積極的に利用する為には、Nomad向けのアプリケーションを構築することをお勧めします。
Notes/Dominoのバージョンアップに伴い、さまざまな設計要素のプロパティに、モバイル向けの設定が追加されている為、それらを適切に利用するとよいでしょう。
また、以下のサイトで公開されている資料は、Nomad向けのアプリケーションの構築に有益なテクニックが多く紹介されている他、サンプルのアプリケーションも提供されており、非常に参考になります。