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挑戦の先は

私はいつだって、自信をもって前に進んでいきたい。


先日、とあるワークショップに参加した。もちろん、演劇系のである。
新天地で、2個目の挑戦だった。

幸い希望者が少ない夜日程だったので、選考も外れることなくとんとん拍子で当日を迎える。
場所は、廃校になった学校を公民館のようにしたおしゃれな施設。
忘れかけていた低い手洗い場も、現役として残されている。


「おはようございます…」
おそろおそる挨拶をして教室に入る。おしゃべりなおじさんと、明るいお姉さんが迎えてくれた。話を聞く限り、がちがちのワークショップではないらしい。次回公演のアイデアを膨らませることが目的らしかった。

定刻。続々と集まってくる。本日の参加者9名。全員私より年上だった。
前にも書いた気がするが、私は長女で、お姉ちゃんやお兄ちゃんにめっぽう弱い。すぐ妹・後輩になれる。可愛がってもらうのが大好きなのだ。自分の本領はここで発揮されるといっても過言ではない。相手にどう思われているかは別として。

ゴマをすってばかりじゃ気持ち悪いが、思ったことをすぐ言葉にできる、という意味で後輩をするのは得意分野なのかもしれない。もちろん年下や同期も好きだが、自分よりできる人を見ると、普通に嫉妬してしまうから。ちっさい奴なんです、私。


言葉を集めたり即興で歌を歌ったり、エチュードしたり。とっても濃い4時間。一瞬も飽きさせられなかった。

演出家さんに指示を出してもらいながら進むエチュード。私はエチュード内でも末っ子キャラだった。楽しい。役者さんが心躍る演技をされる方だらけだから、私のセリフも口からポンポン出てくる。私が演技力があるような錯覚に陥る。その場の役者が、自分の役目を全うしながら話が広がっていく様子を見て、胸がときめく。ああ、これが私のやりたかった演劇。やっとできた。



弾む胸を落ち着かせながら帰路に就く。ああ、楽しかった。運営に関わるのも楽しいけれど、違う楽しさがあって、精神的衛生とはこういうことなんだと気づかされる。


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数日後。一通のメール。


先日はご参加ありがとう、忙しいと思うけど、次回公演裏方手伝ってもらえたりする?一緒にやりたいんだよね~!


趣旨はこんな感じ。テンプレだとは思いながらも、「あなたと一緒にやりたい」というフレーズ。こんなに嬉しいなんて。

舞い上がっているわけではないし、提案されたのはやりたかった“役者”じゃない。あたりまえだ。こんなひよっこ、育てるのには時間がかかるのだから。それにもう一つのプロジェクトが大詰めの時期だし。



挑戦には、いつもエネルギーが伴う。こういう経験を繰り返して自信をつけて、ぐんぐん前に進んでいきたい。




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