トイレの三角折り~オモテナシと感染~

確信犯:必ずしも故意犯ではなく、自らの道徳や信念のもとに行われる犯罪

トイレットペーパー

ホテルやBarのトイレに行くと、大概トイレットペーパーが三角に折られている。
物理的に取り出しやすいという利点以上に、「ホテルのベッドシーツ」や「センタークリースの綺麗なスラックス」のような美しい清潔感に魅了される。

またそのペーパーを使うときには、「ショートケーキの先端にフォークを入れるとき」のような、なんとも言えない感覚がある。ホテルのシーツを、引っ張り出す時は、なんか楽しい。

画像1

オレのものはお前らのもの お前らのものはお前らのもの

自分が良いと思うものを周りと共有したい私は、次の人の為にトイレットペーパーを三角に折ってからトイレを出た。
それから次第に、折ることが習慣化してきて、いたる所のレストランやコンビニなどでもトイレットペーパーを三角に折り続けた。
(今思えば、良いことをした気になって自分に酔っていただけに思う。

清掃済

ホテルのトイレで、前のお客様がトイレを使ってからスタッフが清掃したのかは、便器を眺めても大抵分からない。しかし、トイレットペーパーが三角に折られていることで、宿泊客は「清掃したんだろう」と考える。そういった社会通念が出来上がっている。

そこで私が、どこかのレストランでトイレットペーパーを三角に折ったとしよう。すると、次の人が入った時に床が少し汚れていた場合、「まだ清掃していないのか」ではなく「清掃が終わってこのレベルか!」と勘違いしてしまう可能性が出てくる。

もちろん、便座や蛇口などを軽く拭う程度はするものの、プロの清掃スタッフと同等に出来ているはずがない。他人目線を考えていたつもりが、実際は自分の満足感しか考えておらず、逆に迷惑となってしまっていた。

感染リスク

紙を折るということは、必ず紙に手が触れる。私のようなオッサンがベタベタ触ったような紙で、デリケートな所を拭くのは嫌悪感しかないだろう。
最近では特に、感染症対策に敏感な世の中であるし、よりその辺は注意を払うべきだ。

正直、紙を媒介にしてなにか感染する可能性は低いし、清掃スタッフも手袋して紙を折っていると考えにくい。そもそも、「三角に折ってある=触った」だが「折っていない=触っていない」ではない。
それでも、次の人が嫌な気持ちにならない為の及第点は、ミシン目に切って、三角に折らないぐらいがいいのかもしれない。他者目線って難しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?