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夏休みの宿題、ちゃんとできてた?

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

お正月はゆっくりしながら、2019年をどう過ごしていこうかなということと、2月からの新クラスの1年間の予定を考えたりしながら過ごしていました。

中学受験をする5年生の子にとっては残り1年。

最後の1年を実りあるものにするため、しっかりと準備していきたいなと思い、さて、2019年、それぞれの目標に向けて具体的にどうやっていこうかなと。

いつも考えるのは、「これって、ほんとにその子にとって最適な方法?」ということ。

中学受験の塾などで出される宿題の量とかって膨大なんですよね。保護者さまが持ってこられ、「先生、毎週これだけあるんです…」と深刻な顔で相談されて見てみると、

「いや、これは無理ですよね…このやり方○○ちゃんにまったく合ってないですし…」ということも。

もちろん「量」は大事で。

でも、目標に対して適切な量というのもあります。脳に合ったやり方というものはあるし、その子の才能も、性格も、リズムもあります。

今までいいと言われてきたことに全く科学的根拠がなかったり、みんながやっていることが、その子にとって最適な方法とは限らないのですよね。

そして、発達段階やその子の才能、性格によっては、中学受験自体にあまり向いていないということもあったりします。

僕たちがやるのは、子どものことをしっかり観察し、才能や性格の見極めをし、保護者さまと相談しつつ、勉強のやり方を変えるタイミングやスタートを切るタイミング、やり方の最適解を導き出し、それに合った学びを提供すること。

自分に合わない方法でやっていると、かけた時間と努力、そして、お金の割にあまり結果は出ないけど、

自分に合う方法だと、それほど大きな努力もなしに短期間で上手くいったりもします。

いや〜、でも、これが意外とできないんですよね(苦笑)

なぜかというと、

人ってけっこう自分のことはわからないし、

自分とは違うものになりたがるものだから。


けっこうイケてるのでは!? と思って写真を見たら全然イケてないやん…ってがっかりしたり、

昔の写真をみたら明らかに自分には似合わない色やデザインの服や髪型をしていて、THE 黒歴史。もう、ほんと勘弁してください。。。って感じること、なかったですか?(僕はあります)


ほかにも30年以上勘違いしていたことがあります。

作家の本田健さんがいっていることに、

願望達成には「目標型」と「展開型」というのがあり、それに合ったやり方をするといいよ、というのがあります。

「目標型」はきちんと細かく計画を立てて、確実にそれをやっていくようなタイプ。

「展開型」というのは、あまり目標を細かく決めず、目の前のことをしっかりやっていくとそれが次の展開につながっていくようなタイプ。

僕は自分のことをずっと「目標型」だと思っていたんですね。

なので、年始には手帳やカレンダーにしっかりと目標を書き込んで、いついつはこれをする、なんてことを数字にして書き込んでいました。

でも、振り返ってみると、全然、目標通りにできていない…(苦笑)

手帳も1月は気合が入っていますが、だんだんと細かく書くのがめんどくさくなり、抜けも出てくる…1年の後半にもなると、来年はどの手帳にしようかな…なんて考え出し、早く新しいのを使いたいなと思う…。

「ああ、なぜ、毎年こうなるんだ……目標型のはずでは…??」

と思っていたところ、

「小学生の時、夏休みの宿題って計画通りにできてた?」

という質問をされました。

うーむ、おそらく、1回もできたことがない…。

小学生の時、早く終わらせている子を羨望の眼差しで見つめ、よし、自分も! と思うも、宿題は8月の最後1週間ぐらいでやるか、あきらめるか、外注(?)していました。

自分では「目標型」だと思っていたのですが、これはどうやら「展開型」に見られる行動なのだそう。(ただの「不真面目」ともいえますが…)

どうやら、自分は「目標型」だと思い込んでいただけのようです。残念。

目標型のほうがなんだか格好良く感じて、そう思いたかっただけなんだな、と今では思います。

ただ、このタイプ分けもどちらかに完全に決まるというわけではないのですね。

僕個人でいうと、「目標型2:展開型8」くらいなのだそう。

その場合、細かくは決めすぎないほうがいい。


ショックを受けつつも、過去を振り返ってみたところ、

そういえば、高校時代、1学期の中間テストだけはスタートダッシュを決めることにして、

「範囲も少ないし、全教科完璧にして本番9割以上、9割5分取れば負けることはないだろう」と計画し、2週間前から短期決戦でやったら上手くいったりしました。

大学時代も、朝が苦手で、満員電車が嫌いだったので強制的に割り当てられた1限の必修授業はすぐに切り捨て、時間を選択できるようになる翌年以降にパス、

興味のない授業やおもしろくない授業は、どの授業がどれぐらいまで休めるかをリサーチし、ルーズリーフに一覧にし、「正」の字でメモ、

限界まで休みつつ、テストで必要な最低点を計算し、そこだけをクリアするような不真面目さでしたが留年などはなく、

英文法や経営学など、好きな授業や、将来自分にとって必要だと思っていた授業だけは楽しく受けていたし、テストなどもきちんと受けていました。

社会人になっても、「こうなったらいいな」と願っていたことは、目標は大まかに決めつつ、そのとき目の前にある、これは必要だと思うことをやっていただけで、なんだかんだ不思議すぎるご縁や幸運などもあり叶っています。

「展開型」にとっては、目標や計画も大事だし、コツコツすることも大事なのだけど、それ以上に「感情」が大事で、目標の先にどんな状態が待っていて、どんな気分になるのかを味わうことが大切なんですね。

「こうなったら、こうなるよね〜…ふふふ…」みたいな感じ。

成績にとっては、性格スキルの「ビッグ・ファイブ」と呼ばれるものの中でも、「真面目さ」というものがもっとも重要と言われていますが、これがどうも低そうだという子、夏休みの宿題を計画通りに進めるのが苦手だったりするような子は、「展開型」の可能性があります。

もちろん、やらなくちゃいけないことはあるのだけど、どうも計画的にやるのは苦手そう…

もし、そんな場合は、「目標の先にどんな状態があるのか」、「どんな感情が待っているのか」、実際にそうなったときの行動をしてみたりして臨場感をもって感じられるようにし、にやにやしたりするのがおすすめです。

お子さまは(そして、自分は)「目標型」、「展開型」どっちですか?

ひょっとしたら、そんなちょっとしたことを意識するだけで、行動力が変わるかもしれませんね。

子どもたちが、そして、保護者さま自身も、自分に合う方法を知って、やっていってくれますように^ ^

(ちなみに、教室に通ってくれている子たちの中には当日や最初の1日、数日で仕上げてしまうような超人的な子たちがいてびっくりします…)


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新留裕介
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