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環境で才能を伸ばす

 個人的な話ですが、少し前に引越しをしました。場所は通勤時間を少なくするために近場にしつつ、仕事との気持ちの切り替えができるように近すぎない距離に。家のなかも「ホテルのようにリラックスできる家」をめざし一新。以前、使用していたものはほとんど持って行かず、家具や布団などをはじめ買い直しました。

 想像以上に日当たりがよく、太陽の光で起きたくないのに目が覚めてしまうということをのぞいて快適に過ごせており、改めて人間って住む環境がほんとうに大事なんだなということを感じています。「自分に合った環境をつくったらパフォーマンスは上がるのか?」を自分の身体で実験してみて、効果を実感しています。

 いかなる環境でも安定した集中力を発揮し成果を上げられるのがプロだ、とは思いますが、やはり人間である以上、少なからず環境の影響を受けます。ですので、「環境づくり」というのは重要な仕事でもあります。

 これは子どもでもいっしょです。

 ひとりで何かをすることが好きな子にとっては、ひとりで静かに考えられる空間を用意してあげられるといいですし、逆にだれかと何かをすることが好きな子にとってはリビング学習などがおすすめ。親が近くにいるという安心感が子どもにとってリラックスした環境のひとつになります。

 いっしょにいるといっても、子どものやっていることを見ていたり、教えたりするのではなく(できないことが目につきイラっとすることも多くなりがちだと思いますし)、いっしょにいて親も自分の仕事や作業をしているくらいで大丈夫です。「リビング学習がいい」とは一概には言えないのですね。

 視覚や空間的な力の強い子にとっては、目に見えるところに覚えるものや、やる気が出るものを貼っておくといいですし、音楽が好きな子なら、BGMにこだわってみるとリズムに乗って勉強ができます。

 何かを黙々と調べることや研究することが好きな子だったら、辞書や辞典など、大量の情報が網羅されたものを常備しておくことが大切です。逆にじーっとしているというよりも身体を動かすのが好きな子は、作ったり実験したりするものが近くにあると勉強が進みます。

 実は、いまの教室をつくるときにも、デザイナーさんにお願いし、そういうことを考慮して低学年用の部屋と高学年用の部屋で目的を変えたりして設計、風水なども見てもらい壁などもつくりました。

 「どうも家で集中して勉強や仕事ができないんですよね……」というなら、一度、「果たして、いまの環境は子どもに合った環境なのかな? 集中できる環境なのかな?」とチェックしてみてくださいね。「こんな家に住んでいる子ってどんな子だろう?」と客観的に見てみるのもおすすめです。

 むかし、建築家の方たちに混じり「子どもの住環境を考える会」というのに参加し勉強していましたが、環境で自分がいまのようになった原因がわかってびっくりしたことがありました。

 環境で子どもがどうなる可能性が高いかがわかったりしますし、環境ひとつを変えるだけでけっこう変わります。どうも上手くいかないな……というとき、よかったら、環境を変えるということをやってみてくださいね。


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新留裕介
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