ドム⊿乃木坂妄ツイ

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マガジン

  • 単発中編集

    シリーズ物ではない、単発の中編集です。

  • 僕と五百城さんの46日戦争

    かつてALTで46日間連続更新していた作品です。 二人の日常から波乱まで、温かく見守ってください。

  • I'm going to like me

    タイトルの意味は「僕は僕を好きになる」 自己肯定感の低い主人公が、ヒロインと出会って少しずつ変わっていくお話です。

  • とある若頭の高校生活

    初めて書いた長編になります。 小さい頃に観たとあるドラマをモチーフにしてます。

最近の記事

僕と五百城さんの46日戦争⑦

43日目 月曜日の朝 いつもの待ち合わせ場所に茉央はおらず、この日も一緒に登校することはなかった。 しかし、一人で登校した○○が教室で美空と話していると、茉央が登校してきた。 ○○「おはよう」 美空「おはよう、茉央」 茉央「…おはよ」 ○○に続くようにして美空も声を掛けたことで、やや間は空いたものの挨拶は返ってきていた。 美空「…とりあえずは一安心だね」 ○○にだけ聞こえる声で囁く美空。 作戦実行のためには茉央が学校に来てくれる必要がある。 そういった意

    • 僕と五百城さんの46日戦争⑥

      36日目 昨晩、茉央から『明日は先に行っててほしい』との連絡があったため、○○は一人で登校した。 ○○が教室に着いてからしばらくした後、茉央が教室に入ってきた。 ○○「おはよう、五百城さん」 茉央「お…おはよう」 どこかぎこちない挨拶を返すと、そのまま自分の席へと行ってしまった。 ○○(やっぱりこの前のことがあったから気まずいのかな…?) その日の茉央は終始○○を避けるようにしており、ろくに会話もできなかった。 帰りも一緒に帰ろうと誘ったが、用事があると言って

      • 僕と五百城さんの46日戦争⑤

        29日目 ○○「五百城さん、おはよう」 茉央「おはよう○○くん」 休み明けの月曜日は決まって憂鬱な気分になりがちだが、この二人にとっては例外である。 なぜなら、一週間の中で一番最初に会える日だから。 茉央「なあなあ…なんかクイズ出してや」 ○○「クイズか…そうだなぁ」 少し考え込むと、○○はこう提案した。 ○○「それじゃあ、みりんって10回言ってもらっていい?」 茉央「みりん?…分かった」 茉央は首を傾げつつも、言われた通りに繰り返す。 茉央「みりん、み

        • 僕と五百城さんの46日戦争④

          22日目 登校中、いつもの場所に茉央の姿がなかったため、○○は久し振りに1人で学校に向かった。 ○○(やっぱり怒ってるだろうな…。今日ちゃんと謝ろう) ○○はそう心に決めていたが、教室に入ると見たくなかった光景が目に入る。 ○○「え…」 そこには、楽しそうに笑いながら話している茉央と△△の姿があった。 △△「お、○○!おはよう!」 ○○「おはよう」 茉央は何か言いたげな様子ではあったが、少し俯いて口を噤んでいた。 ○○は複雑な気持ちのまま自分の席に着く。

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        • 単発中編集
          5本
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          7本
        • I'm going to like me
          6本
        • とある若頭の高校生活
          10本

        記事

          僕と五百城さんの46日戦争③

          15日目 ガラガラッ… 「はい、みんな席に着け〜」 教室に入ってきた担任が生徒たちに着席を促し、全員が着席したのを確認して口を開く。 「えー、少し前に五百城が入ったばかりだが、またしてもこのクラスに転校生が入ることになった」 一同(ザワザワ…) 「転校生多くない?」 「なんでまたこのクラス?」 「作者の都合でしょ」 教室が一気に騒がしくなる。 「静かに!…それじゃあ入って来てくれ」 ドアを開け一人の少女が入ってくる。 「それじゃ、自己紹介を頼む」 「はい

          僕と五百城さんの46日戦争③

          僕と五百城さんの46日戦争②

          8日目 3連休最終日である月曜日の朝、茉央は清々しい風を感じながら近所を散歩していた。 茉央(たまには早起きして散歩もええもんやなぁ) ふと立ち止まってスマホを取り出し、空の写真を撮る。 茉央「ふふ、ええ感じに撮れたわ」 撮ったばかりの写真を満足そうに眺めながら歩いていると、前方から犬を連れた女の子が歩いてくるのが見えた。 茉央(うわ、めっちゃ可愛い子やなぁ…) 女の子は犬に向かって話しかけながら、笑顔で歩いている。 微笑ましい光景に思わず口元が緩んでしまう。

          僕と五百城さんの46日戦争②

          僕と五百城さんの46日戦争 ①

          Prologue 台風で延期となり、遅れて開催となった地元の夏祭り 親が町内会の役員のため、○○も手伝いに駆り出されていた。 人の波が一旦落ち着いたので、休憩のため階段を上り人気の少ない神社の境内に出ると、そこには夏祭りの会場をじっと眺める浴衣姿の少女がいた。 ○○(初めて見る子だな…) 彼女は○○の存在に気がつくと、軽く会釈をして微笑んだ。 「いい町やね、ここ」 ○○「うん。のんびりしたいいところだよ」 「私な、関西から引っ越してきたんよ。どんな所か不安や

          僕と五百城さんの46日戦争 ①

          私の心をあなたに捧ぐ

          乃木○○は、どこにでもいる普通の会社員だった。 昨年結婚した妻の祐希とは、子供はいないながらも穏やかな家庭を築いていた。 毎朝決まった時間に起き、同じ電車に乗り、同じオフィスで同じ仕事を繰り返す。 特別なことは何もない、平凡な日常。 変わらない日々に特に不満はなく、それなりに幸福だと思っていた。 しかし、そんな日常に徐々に陰りが差し始める。 ここ1ヶ月ほど、○○の中に説明し難い違和感が芽生えていた。 会社からの帰り道、ふとした瞬間に感じる視線。 
まるで誰かに

          私の心をあなたに捧ぐ

          心にもないこと

          帰りのホームルームが終わり、生徒たちが次々と下校する中、◯◯は一人の女生徒の帰り支度を待つ。 「ごめん、もう少し待ってて…」 彼女の名前は池田瑛紗。 ◯◯と瑛紗は物心つく前からの幼馴染で、何の因果か幼稚園から高校までずっと一緒だった。 「いいよ、ゆっくりで」 「うん、ありがと」 瑛紗は内気で大人しい性格をしており、◯◯以外に友人と呼べる存在はいない。 少し抜けているところもあり、◯◯はそんな瑛紗を放っておけず、いつも彼女の帰り支度を待っていた。 「お待たせ」

          「色褪せぬ恋」

          「彩ちゃん!おはよう!」 「こら!彩ちゃんじゃなくて小川先生でしょ!」 「すいませーん!彩ちゃん先生」 「だからちゃん付けで呼ばないの!」 この人は小川彩さん。 俺の担任の先生で…俺の初恋の人。 思えば、先生の気が引きたくていつも悪戯ばかりしていた。 先生に笑ってほしくて、授業そっちのけで必死にギャグを考えたりもした。 先生からすれば面倒な生徒だったと思うけど、叱られることさえも嬉しかったんだ。 「まったく…そろそろ卒業するんだから、しっかりしなきゃダメでし

          I'm going to like me⑥

          和「ええぇぇぇぇ!?」 ◯◯の隣にいる人物の姿を見て、和は驚きの声を上げた。 和「な、なんで!?どうしてその人が…!」 和の反応は当然のものだろう。 なぜなら、◯◯の隣に立っているのは、自分が好きだと豪語していた芸術家本人だったからである。 「あはは、良い反応だねぇ」 和の反応を見たその人物は、嬉しそうにしていた。 ◯◯「和さん、何か気付くことない?」 和「ええ…急に言われても分かんないよ…」 あまりの衝撃にまだ混乱しているらしく、全く頭が働いていない様子の

          I'm going to like me⑥

          I'm going to like me⑤

          ◯◯が早桜大に入学してから、早1ヶ月が過ぎようとしていた。 オリエンテーションも終わり、履修登録も無事完了し、講義も本格的に始まっていた。 大学の講義は基本的に90分単位なので初めは高校との違いに戸惑ったが、講義によっては居眠りをしたりスマホをいじったりもできるので、それなりに上手くやっていた。 この1ヶ月の中で、◯◯にも三つほど変化があった。 一つ目は、家の最寄りにある居酒屋でバイトを始めたこと。 チェーンではなく個人経営の昔ながらの居酒屋だが、店主夫妻が優しく働

          I'm going to like me④

          アラームの音で目を覚ました◯◯は、ベッドから起き上がるとカーテンを開けて朝の光を浴びる。 ◯◯「いい天気だな…よし、支度するか」 シャワーを浴び、髪を乾かし、歯磨き等を済ませてから着替えを始める。 あまり服に興味がない◯◯はそれほど種類を持っておらず、似たような系統の服数着を着回していた。 ◯◯「うーん、服も買わなきゃなぁ…」 そんなことを考えながらも、身支度を済ませて家を出る。 ◯◯(あ、健康診断あるから朝ご飯食べられないんだっけ。くそぅ、昼までの辛抱だ…)

          I'm going to like me④

          I'm going to like me③

          学内の食堂は新入生たちで混雑していることが想像できたので、◯◯と和は大学の外のカフェにやって来ていた。 ◯◯「ここのお店、来たことあるんですか?」 和「うん。オープンキャンパスの時に友達とね」 ◯◯「なるほど…」 ◯◯はオムライス、和はチョコレートパフェをそれぞれ注文した。 ◯◯「え、お昼それだけですか?」 和「うん、ここのパフェ大きいんだよ!」 ◯◯(いや、そういう意味じゃなかったんだけど…本人がいいならいいか) 他愛もない話をしながら待っていると、二人が注

          I'm going to like me③

          I'm going to like me②

          翌朝、◯◯は目覚ましの音で目を覚ました。 ◯◯(うぅ…まだ眠い…) 昨晩の疲れが残っていたのか、まだ寝足りないような感覚だったが、渋々ベッドから起き上がった。 この日は入学式の後、新入生向けのオリエンテーションが予定されている。 ◯◯(最初が肝心だし、しっかりセットしないと…) まだ数える程しか着ていない綺麗なスーツに袖を通し、寝癖のついた髪を整え、新品の革靴を下ろす。 ◯◯(うーん、意外と時間ないな。朝はコンビニで買って食べるか…) ベッドの上でダラダラしてい

          I'm going to like me②

          I'm going to like me①

          美人な彼女と、それと不釣り合いな彼氏のカップルを、世間では"美女と野獣"などと揶揄することがある。 そんな美女と野獣カップルを見ると、どんなブサメンでも美女と付き合うことができる…などと淡い幻想を抱きがちだが、実際はプロスポーツ選手だったり、企業の御曹司だったり、売れてる芸人だったりと、何かしらの付加価値がないと美女とは付き合えないものである。 その点、勉強もスポーツも並、顔はいいとこ中の下。 漫画やアニメで言えば友人Cくらいが精々な俺には、美女とのロマンスの機会なんて

          I'm going to like me①