レンズが違うと風景も変わる@いつもの森
未明まで雨は降り続いた。
そしていつしか降り止み、朝には陽がさしていた。
このシチュエーションで、森は幻想的な白いベールに包まれキラキラに輝くに違いない、と思った。新しいレンズではどう写るか楽しみにしていた。が、森に着いても靄は見られず、どうもキラキラ感も今ひとつだった。温度差が関係あるのかもしれないな。まあ仕方ない。靄予想も経験を積み重ねて体得するしかないな。とにかく新しいレンズなのだと歩きはじめる。
最初に目に入ったのは光る枝だった。先には芽がついている
もともとこうした写真を撮っていたのだが、なんか久しぶりのような気がする。レンズが変わると気持ちも変わるのかもしれない。
初心に戻った気分である。
いつもの人を恐れないヤマガラが目の前に止まった。
この距離なら小さな鳥も十分に狙える。デテールまで写るな。
さらに小さなスミレ。かなりアップで撮ることができる。
いつもの朝の光の通り道は今日も光は差し込んでいた。
いい感じだけど、こうした光は肉眼のほうがいい。つまり写しきれてない。
やっぱズームなんだよな。
いつもはこの画角で撮れるレンズをもっていないのだ。もっとアップになってしまうか、もっと小さく写る。ジャストの構図を鮮明に撮ることができることにちょっと感動する。
目に入るものを次々に写し止める。
そして定番の位置にきた。里の門がある風景。
ここで、気づいた。いつも同じ構図の風景だったのだが、ズームで画角を変えるといつもと違う風景が浮かび上がった。
いつもと同じようなところに立ちながら初めて見る風景である。
レンズが変わると風景も変わることがあるんだな。
ちょっとというかかなり驚きだった。
これはこれで素敵な写りをしている。が、、、、
上にいい具合に朝日に光る杉があった。
今日はじめて気づいたのは、そこまで捉えられるズームレンズだったから。
こうなると上の部分のアップも撮ってみたくなる。
さらに歩くと真っ暗なバックに浮かび上がる光る枯れ木がある。
完全に逆行だが、レンズをむけると青い小さなゴーストが浮かび上がった。フレアやゴーストに強い今のレンズだから派手にでることはない。やはりゴーストがほしいときはオールドレンズの出番になりそうだな。
以前にとったクチベニタケやツチグリにくわえ、新鮮な黄色い小さなキノコ(ブナハリタケ???)を写してみる。いい感じ。
違うところで撮ったのだが、暗い森の底でスポットライトに照らされるのにはついレンズを向けてしまう。
そうこうしているうちに、いつもの上の池についた。
この時間だとなんのドラマもなく、しかも曇っている。とりあえず湿地方向を一枚撮ってみた。
細かなところまで繊細に写るんだよな。
甘く写るオールドレンズと使い分けていこうと思う。
最後は帰り道できのこを撮った。
結局一度もレンズ交換なしの一日でした。
いつもは10回以上レンズを交換しています^^;