ホラーや危険なものになぜ人は反応してしまうのか
前回は性的なものと暴力的なものが人を惹きつけるメッセージになりますよ、というお話をして性的なメッセージがなぜ人を引きつけるのかというところまで話しました。
今回はその続きで、暴力的なメッセージがなぜ人を引きつけるのか、反応してしまうのか、というお話をします。
結論から言うと、僕らの安全が脅かされると言う連想があるから、
人は危険なもの、つまり暴力的なものであったり、ホラー映画などを見てしまう傾向があるんですね。
例えばニュースとかでも、覚えているのって、悲惨な事故であったりとかが記憶に残っていると思うんですよ。
池袋の事故とかね、あとは3.11とかの災害とかね。
人は自然と引きつけられて、危ないものっていうのを見てしまうんですね。
危険なものって人を引きつけることができるから、広告とか商品にもよく使われるんですよ。
例えばゲームだったら、売り上げのトップに上がるのって、ホラーゲームじゃないですか。
バイオハザードとか、GTAとか。
映画も一緒ですよ。
興行収益が高いものって、ホラー映画が多いんですよ。
あとは銃で打つものとかね。
僕らって身の危険を感じるものに反応するようにできているんですよ。
なぜかというとこれは生存本能だから。
ただ、ここで一つ問題があるんですね。
何かというと、人って怖いもの、例えば事故とかを見てしまうと、その事故を避けようとする傾向があるんですよ。
飛行機事故をニュースで見た後に、飛行機を乗らなくなって、車で移動するとかね。
でも車の事故って飛行機事故よりも、圧倒的に多いんですよ。
つまりリスクを避けようとして、かえって危ないことをしてリスクをとることを僕らはしがちなんですね。
これをドレッドリスクと言います。
実際にあったのが、2001年9月11日ってなんの日だか覚えていますか?
9.11とか言われるんですけど。
同時多発テロって言ったら思い出しますかね。
アルカイダのハイジャッカーたちが旅客機、つまり飛行機ですよね。
ハイジャックして、ビルに突っ込むって言うテロを起こした、事件ですね。
あの事件の後、マスコミで流れるニュースは9.11関連で埋め尽くされたんですよ。
その結果、何が起こったのかと言うと、旅行をしようとしていたアメリカ人のうち
飛行機で行こうとしていた人が、飛行機をキャンセルして車で旅行で行くようになったんですね。
その数が何千人っていう単位の人が、車で旅行に行ったわけですよ。
でも先ほども言ったように、飛行機よりも、車の方が遥かに事故率、もっと言えば死亡率が高いんですよね。
その結果何が起こったと思います。
なんと2001年のアメリカの自動車による交通事故で死亡した人が前の年と比べて、約1600人増えたって言われているんですよ。
ちなみにこの翌年でアメリカで起きた飛行機事故って立ったの一件ですからね。
亡くなった人数は確か260人ぐらいなので、車の事故で亡くなった人の約1/6の人数ですね。
恐怖のメッセージが、人を誤った行動に促してしまうことがわかりましたね。
じゃあこれを僕らの日常でどうやって使うのか、って言うことが大事じゃないですか。
これね実はうまく利用する方法があるんですよ。
悪い習慣を止めるのにこれを利用するんですよ。
どうやってやるのかって言うと、
例えばタバコ、辞めたいですよね。
実は世界中で喫煙者を減らすことに成功している、広告があるんですよ。
これね、何をすれば喫煙者を減らせたかと言うと、
タバコのパッケージにタバコを吸い続けた人の末路が画像として載せておいて、警告の言葉を大きく提示したんですね。
実際見ると、わかるんですけど、例えば肺癌で亡くなった人の画像とか、肺の画像を載せて、健康な人と喫煙者の汚れた肺を載せたりとか、あとは汚れた歯と唇を載せているんですね。
警告の言葉は、「火をつけたら、あなたの命の灯火が消えかかります」って書かれているんですよ。
これを見ると、タバコを吸う人って言うのが世界中で減少したんですね。
でもこれだけだと、ちょっと弱いんですね。
じゃあどうしたら良いのかと言うと、
恐怖のメッセージの後に、実現可能な手順を載せておくと、良いんですね。
オランダの医療チームが低血糖の患者さんの習慣を変えさせた実例があるんですが、
低血糖になると、あなたは臓器不全になる可能性があると、さらに痙攣も起こすし、うつ病にもなる可能性が高いです。
でも大丈夫、食生活を改善するのと、さらに病気にかかる可能性を下げるために実施している患者さんが入れるワークショップもあるんですよ。って言ったんですよ。
そうしたら、そのワークショップに申し込む人が通常の4倍も増えたんですね。
つまり最初に恐ろしい今後起こるであろう、真実のメッセージを載せておいて、でも大丈夫って言う感じで、
実現可能な、不安を対処してくれる、具体的な方法を載せることで、僕らは悪い習慣っていうのを止めることができるんですよ。
だからタバコをやめて欲しいと思ったら、まずタバコを吸うことによってどれだけ恐ろしいことになるのかを、情報として伝えるんですよ。そのあとは、実現なしかも効果的な方法を提示します。
ちなみにタバコを止める方法って薬物療法とセルフコントロールが大事なんですよ。
20秒ルールっていうのをやるとタバコってやめやすくなるんですね。
タバコをすぐに手が届くところにおくんじゃなくて、面倒臭いところにしまうと良いんですよ。
で、毎回毎回20秒ぐらいかかるところにおいておけば、数のがめんどくさくなるんですね。
こうゆうふうに恐怖の情報を利用してやると、僕らの生活にも落とし込めると思います。
ぜひね、試してみてください。