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これを読まずに年越しはできない!『禁忌の子』(山口未桜)の魅力をネタバレ一切なしで語ります!


画像:ブクログより

はじめに

『禁忌の子』(山口未桜)は、第34回鮎川哲也賞を満場一致で受賞した、現役医師による医療×本格ミステリです。主人公である救急医・武田の元に搬送されてきた溺死体が、自分と瓜二つであることから始まる物語は、ページをめくる手が止まらないほどスリル満点のミステリー小説です。ット上でも話題沸騰中の本作について、今回はネタバレ一切なしで、その魅力を語りたいと思います。


とにかく面白い!ページをめくる手が止まらない

『禁忌の子』を一言で表現するなら、「とにかく面白い!」。あらすじからして興味をそそられる本作は、読者を冒頭から物語の中に引き込みます。

物語の進行は緩急すざまじいのが特徴です。謎がひとつ解き明かされるたびにまた新たな謎が浮上し、その緊張感は最後の最後まで持続します。


現代医療への警鐘

『禁忌の子』は、単なるエンターテインメントとしてのミステリに留まらず、現代社会の医療の在り方についても鋭い問いを投げかけています。医療と倫理の境界線が描かれる中で、登場人物たちはそれぞれの立場から悩み、葛藤します。

主人公・武田が直面する謎とともに、医療の現場で働く者としての責任や、命の重みがリアルに描かれており、考えさせられることの多い小説です。

この点において、『禁忌の子』はただのミステリではなく、社会的な面も持つ作品です。そのため、普段ミステリを読まない方にも、幅広い視点で楽しめる内容となっています。


ネタバレなしで語る魅力

ネタバレを避けながらこの作品の魅力を語るのは至難の業ですが、本作はストーリー展開だけでなく、医療のあり方、人生のあり方を考えさせられるところも大きな魅力だと思います。

物語が進むにつれて、過去と現在が交錯し、読者は主人公とともに真実に近づいていく感覚を味わえます。この「一緒に謎を解く」体験こそ、本作の大きな魅力です。

終わりに

『禁忌の子』は、ミステリファンだけでなく、普段本をあまり読まない人にもおすすめしたい作品です。現役医師の視点を持つ作者が描くリアリティ溢れる医療描写、巧妙なストーリー展開、そして最後まで飽きさせないテンポ感。「今年一番の読書体験だった」と思わざるを得ませんでした。

次回は、ネタバレありで本作の深い考察に迫りたいと思います。それまでに、ぜひ『禁忌の子』を手に取って、その魅力を体感してみてください!


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