親になってはダメな毒親12…初めて私を褒めてくれた先生を非難した母
四年生…この先生の出会いに救われた
「T先生」。
私は勉強が解らないまま学年は四年生に進級した。
かろうじて四則演算は時間がかかるが出来ているが、算数の文章問題はまったくわからなかった。
ある日の土曜日、掃除が終わって帰りの会が終わって帰ろうとしたところ
先生に呼び止められた
帰る前に先生のところに来なさい!
三年生からのトラウマで、先生に呼ばれると、怒鳴られ叩かれるのでは?と震えながら 誰もいなくなった教室に入ろうとしたら
先生はニコニコ笑って「こっちに来なさい」と手招きされ
私は先生の机へ行った。
先生は算数の文章問題を私に・・・声を出して問題を読みなさい!と
言われ読んだ。
読み終わったら、この問題は足し算を使うのか?引き算を使うのか?割り算?掛け算?どれを使う?
しばらく黙ってうつむいていた!!
先生が根負けするまで黙っているつもりだった!
いつもそんな感じ!
必ず先生は根負けして 「もう良いです!」と言われることが多かったので
今回もそんな感じでやり過ごそしう。
しかし今回は違った!!
今回は根負けしたのは私の方だ!
先生はいつまでもいつまでも私が話すのを黙って待っていた!
私は 割り算?と思わず答えた。
意味もなく、それが正解だという確証もなく・・・適当に答えた
すると先生は
そうだよ!!正解だよ!!すごいじゃないか?
お前はやればできるんだよ!!お前は頭なんか悪くない!
だから頑張ればきっと勉強ができるようになれる!!
私は呆気にとられた!と同時に今まで言われた事のない言葉!
お前はバカなんかじゃない!頭なんか悪くない
やればできる!!
という言葉が嬉しくてうれしくてたまらなく
スキップして家に帰って母に報告した!!
たまたま機嫌が良かった母はそれは良かったね!と笑顔で答えてくれたのでさらに嬉しかった!!
少し学校が楽しくなっていた!!
しかし、学校から帰ったある日
ただいま!と家に入った途端
母は私の頬をビンタした!!
何事かとびっくりした!!
あんたの担任のTっていう先生!!
あんたの事、頭悪い子だと言っていたよ!
頭に衝撃を受けた!!というのはこんな時に使う言葉なんだろう。
ショックで信じられない言葉だった!!
うそだ!!先生はそんな事言わないよ
私の事バカじゃなって言っていたよ!
「本当だよ!あの先生がそう言っていたんだから仕方ないよ」
何もかもが信じられなくなった瞬間だった!!
日本語が十分に理解できない私をだますなんて簡単なわけだ!
翌日学校へいくと先生は普通に接してくれたが、私は先生の顔をまともに見る事が出来なくなった!!
今も忘れられな出来事だった!
この頃、祖父(母の父親)の教え子がやっている塾に入る事になった!
同級生が大勢通っている塾だ!
母にとっては自分の父親と近い存在の塾だから、自分を特別扱いしてもらえると考えたのだろう!!
ある日、夜算数の勉強をしていた時、両親の話声が聞こえてきた。
「●●子は最近はどうなんだ?」
塾の先生も担任のTとかいう先生も●●子の事!解っていないみたいだ!あれで先生って言えるのかね?
どんな意味なんだろう?と
T先生は直接母に電話で「●●子さんは決して頭の悪い子ではないので、どうか励ましてください」と言われた様だ!
その言葉を聞けばほとんどの母親はホッとして子供に対して接し方を改めると思うが、
私の母は事情が違った!
母にとっては私が精神薄弱児であった方が都合が良いのだ!
もともと生まれつき頭が悪いんだから、成績が悪くても仕方ない!
私は悪くない!という事にしたいだけ
幼い時の私への対応(ネグレクト)が原因なのかは母自身わからないようだ。
ただその時の私の事で父に怒鳴られるのはまっぴらゴメンだ!
だからT先生の励ましの言葉は母自身にとってはどうすれば良いかわからない!
わからない!と認めるのは都会育ちの大卒と言うプライドが邪魔して言えない。
だから、強がるだけである。
塾の先生や担任の先生は私が先天性の精神薄弱である事をよくわかっていない!という結論に至り、父もその言葉を鵜吞みにしてますます私に対して厄介な子、
家では不要な子、我が家の恥さらしという位置づけになって言った。
その頃、母から
あなたのお父さんは東北大学の教授だという事と
小学校に入る前外国へ行ったことは絶対に話すな!と釘を刺された。
両親にとって私は我が家の恥!!
大学教授の立派な人の娘として恥ずかしい!!
外国へ行ってこのレベルだと世間体があるんだろうと
自分なりに認識した。
しかし、実際は母親に厳しい視線を向けられたのでは??
お父さんは立派な方なのに娘はなぜあんなんだろう?
外国へ行っていた間、あの母親は何をやっていたんだろうね!
娘が不憫でかわいそうという同情の目の方が大きかったのだろうと
年齢を重ねるとそんな風に思われてならない
それだけ あの母親に対して同情する余地はないが
本人はほとんど気が付いていないようだ。
子供の事より自分が優先の毒母なのであった