脳のオートマチック機能を使う
これは経験的な話なので、恐縮ですが(でも、どこかでこの手の解説があったかもしれません。心理学系で。)、脳は、いったん、入れた情報を、勝手に熟成して、整理をし始めるんです。
皆さん、資格試験などの膨大な範囲の学習をする場合は、細かく区切って少しずつ深く勉強するよりも、浅く広くを何度も繰り返す方が効率的なのはご存知だと思います。ただ、その方法だと、大事なのは
繰り返すタイミング
になるんですね。よく、忘却曲線云々の話が出てくるんですけど、あれは実は科学的根拠が低い上に、経験上も、あまりアテにならないなと感じます。
それではどうするべきか?というと、これもおそらく、個人差が大きいと思うので、なんとも言えませんが、個人的な経験としては、
脳が情報を熟成する頃合い
を見て、繰り返すことです。実は私達の脳は、最初、意味がよくわかっていない段階でも、情報を認識すると、勝手に、
どこが論点となるのか?不明点を理解するにはどうすればよいのか?
など、まるで、AIが内蔵されているかのように、情報を整理しだすんですね。そして、それがちょうどよい具合に熟成されたころ合いに、もう一度、同じ範囲を繰り返すと、1回目ではよくわからなかった情報の輪郭がハッキリしてくるんです。そして、そうなると、暗記もスムーズにいきやすい傾向があります。なぜなら、納得感を伴うので、脳が抵抗を起こしにくいからのようです。人間は強い感情を伴うと、強く、記憶に刻まれます(だから、嫌な事は覚えてますよね)が、人為的にその方法を使えるのは、概ね、納得感だと思います。
なーるほど、だからか!
となれば、記憶に残りやすいわけです。だからよく、理解して覚えた方がよいと言うわけです。理解して覚えると、応用が効きやすいメリットと、納得感という感情を伴うので、忘れにくくなるからです。
問題は脳が情報を熟成させる期間が個人により、あるいは、受け取った情報の内容や量で変わってくることです。そのため、何度かトライして、自分の熟成スピードを把握することが肝心です。忘却曲線なんか、ほぼ、あてにならないので、経験を優先した方がよいです。
早すぎるタイミングだと、脳の熟成が不十分で、「何度やってもわからない」になりがちです。
遅すぎるタイミングだと、今度は忘れてしまって、せっかく勉強したことをもう一度、勉強しないといけなくなり、時間と労力のロスが大きくなります。
この繰り返しのタイミングは絶妙です。しかし、うまくいけば、実はどんな勉強法よりも効果が高いと、個人的には思っています。
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