ちゃんと幸せになる準備もしてる。
始まった、ついに。20周年が。
ここまで書いただけでピンとくる方は主に某スリーピースバンドのことを私と同じように愛している人ではないだろうか。
某スリーピースバンド。
私がネット上で度々呟くこの呼び方。
特に何かを隠しているわけではないのだが、昔から彼らのことを自分の口から紹介するときはまずこの呼び方をしてしまう。
【UNISON SQUARE GARDEN】。
私が愛してやまないスリーピースロックバンド。
昔、といっても私が彼らのことを「ちゃんと」好きになり始めたのは約10年前。
彼らが売れるきっかけとなった「オリオンをなぞる」はもちろん知っていたものの、2012年12月31日、COUNTDOWN JAPAN で彼らのライブを見て私は度肝を抜かれた。
(このときはDIR EN GREYを目当てにCDJ行ったんだよね。今考えるとCDJにディルって、すごい年だわ。)
朝一のGALAXY STAGE。
気が付いたら、彼らの持ち時間の40分が終わっていた。
「え、もう終わったの?曲間がほとんどわからなかった。いったい何曲やったの?」
最初の私の感想はこれだった。
すごい、かっこいい、楽しい、でも何でもなく、ただただ棒立ちで彼らのライブを見ていた。
今考えると、今ほどではないかもしれないけど(超上からやな)、当時からセットリストも曲の繋ぎも逸品だったのよね。
過去の田淵氏のインタビューでの発言から紐解くと、恐らくこの頃からが彼曰く「セットリストの組み方がわかってきた」頃。
フェスから帰ってきた私は、次の日にはそれまでに発売されていたインディーズ時代を含む5枚のアルバムに手を伸ばしていた。
昨日見た彼らのライブが、彼らの音楽が、気になって気になって仕方がなかった。
どういう経緯でUNISON SQUARE GARDENというバンドが生まれたのか、ライブで聴いた曲たちは何だったのか、他にどんな曲があるのか、誰が曲を作っているのか、これまでどういうバンド人生だったのか。
「ちゃんと」、彼らを知り始めたのは間違いなくこの瞬間からだったと思う。
当時で調べられる出来る限りのことをして、彼らを、彼らの音楽を知っていった。
気が付けば、3月の「CIDER ROAD TOUR 2013」のオリックス劇場公演のチケットを買って、ライブを見に行っていた。
オリックス劇場…大阪市内の本町にある、ビジネス街と遊ぶ街の印象が強い心斎橋との間くらいにある本当にちょうどいいホール。
旧大阪厚生年金会館。
最後にこの名前のときにライブを見に行ったのはAcid Black Cherryの「Q.E.D.tour 2009」だったかな。
私ここ、めっちゃ好き。
当時は近くに住んでいて職場も近かったので、仕事終わりにチャリンコぶーんで見に行ったことはめちゃくちゃ覚えてる。
懐かしい。
めずらしく備え付けの駐輪場がある場所だけどまだあるのかな。
(ちなみにここまでで察しの良い方は気が付いているかと思うが、10代の頃はめちゃくちゃバンギャだった。)
近年のユニゾンの大阪ホール公演といえば大体がフェスティバルホールなので、久しぶりにここでもやってほしいなあ。
(最後が2022年のfun time HOLIDAY 8…?そろそろブッキングいかがでしょう、高橋さん)
(というか高橋さんまだユゾのマネージャーなのかな)
ちなみに私はライブ映像に客の姿や顔は映さなくていいと思っているタイプだけど、この「CIDER ROAD TOUR 2013」が収録されたNHKホール公演の円盤に映っている、下手側最前列で爆踊りしてる小柄なお姉さん、めっちゃ好き。
踊り方が最高にキュート。
いいぞもっとやれ。(このお姉さん、まだユニゾン通ってると嬉しいなあ)
そのワンマンライブで「ちゃんと」、ユニゾンを見て、聴いてから、今現在まで続く彼らへの気持ちがスタートした。
もっと言うと私はこのときにめちゃくちゃ楽しそうに自分達の音楽を、自分達が造り上げたフィールドで好き勝手に、けれどきちんと責任感を持ってやっている田淵智也というミュージシャンに惚れたわけだけど、語り出すと止まらないのでこれは私の心の隅にそっと、あるいは今後勝手に小出しで文字起こしをする気しかしてない。
…ここまで振り返ってみるとめっちゃ単純にハマったなと思う。
なんかもっと自分的には、電流がずどーんと流れるような運命的な出会いをしたバンドだと思っていたけど、その辺に落ちていたものを拾ったらすんげえお宝だった、ってだけだったみたい。
けど、「ちゃんと」自力で拾った宝だ。
田淵の言葉借りるとするならば、「見つけてしまった」、「物好き」。
冒頭に戻る。
そんなバンドが今年ついに結成20周年を迎える。
なぜこんなにもファンが20周年イヤーにこだわっているかというと、以前から常々田淵が発言してる「バンドは20年やってなんぼ」説が染みついているからではないだろうか。
バンドは続いていることが奇跡。
これは、好きなバンドがどんどん解散や活動休止をしたり、好きになったときにはもう解散していた、活動していなかったという状況がその辺にごろごろ転がっているからこそ強く思う。
オタクでいう「推しは推せるときに推せ(ライブは見られるときに見ておけ)。」
新年早々、田淵は「7月24日まで生きる。その先は翌朝起きたら考える。」と発言している。
この短い言葉にすべてが詰まっていると感じた。
彼が、彼らがどうやってこの7月24日を迎えるのか。
「ちゃんと幸せになる準備もしてる。」
7thアルバム「Patrick Vegee」の最後にあたる12曲目、「101回目のプロローグ」の歌詞から抜粋されたこの言葉。
2020年に発表されたアルバムだが、実際はコロナの関係でリリースが遅れておりアルバムの楽曲たちはもっと前に作られていた、と。
歌詞にある「4年ぐらいはあとにするよ」はもしかしたら「5年くらいは」だったのかもしれないと思うとニヤニヤする。(オタク)
私たちも生きるのだ。7月24日まで。
「ちゃんと」彼らが幸せになる、その瞬間を見届けるまでは。
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