USCPA(米国公認会計士)の年収はどのくらい?どんな職種についてる?
USCPA(米国公認会計士)は、どんな職種につき、どのくらいの年収をもらっているのか。
まだまだUSCPAはマイナー資格なので、あまり知られていない。
だが、MS-Japanさんが、USCPAの雇用について興味深い調査を発表。
X(旧Twitter)で発見して速攻でポストした。
「UCSPA登録者・全科目合格者の雇用実態レポート2024」という調査。
ここまでUSCPAに特化した調査は珍しい。
USCPAの職種と年収については、この調査を参考にする。
UCSPA登録者・全科目合格者の雇用実態レポート2024を参考にする
「UCSPA登録者・全科目合格者の雇用実態レポート2024」は名前の通り、USCPA登録者と全科目合格者の雇用実態を調査したもの。
USCPA登録者というのはUSCPA試験に全科目合格後、ライセンス登録をした人。
全科目合格者はUSCPA試験に全科目合格したが、ライセンス登録をしていない人。
つまり、USCPAライセンスあり・なしで分けた調査。
個人的には、USCPA全科目合格と科目合格で分けて調査してほしかった。
転職市場では、USCPAライセンスあり・なしで待遇が変わらないとの認識だから。
たとえば、BIG4監査法人の監査職でも、USCPAライセンスがあってもなくても年収は同じだった。
私はBIG4監査法人では人事部にライセンスを取るよう強くすすめられたから取ったけど、それで年収が上がることはなかった。
名刺に「USCPA」と肩書が入ったので、クライアントからの信用が上がっただけ。
私のBIG4監査法人のUSCPAの同僚たちは、年収に影響がないしライセンス登録手続きが面倒なので、ライセンス無しのままにしていた。
USCPA試験に全科目合格したか、科目合格だけかの違いが大事だと思う。
話がそれたが、調査結果を紹介していく。
USCPAはどんな職種についてる?
USCPAはどんな職種についているのか。
USCPA登録者(ライセンスあり)の場合。
「経理・財務」:38.2%。
「監査法人(監査業務やアドバイザリー)」:16.2%。
一方で、USCPA合格者(ライセンスなし)の場合。
「経理・財務」:34.0%
「金融関連(株式債権、為替の取引など):11.3%。
ライセンスがある場合、会計・監査関連が多くなってくる。
反対に、ライセンスがない場合、会計・監査関連以外が多く、「その他」の割合が29.5%も!!
ライセンスがない場合、会計・監査関連以外が多いのは、ライセンスがなくてもいいからと推測する。
わざと取らないという選択をしているのではないか。
「その他」というのは、たとえば営業職などの若い方が該当する。
そのような方は、会計・監査関連の実務経験がなくライセンスが取れない。
わざと取らないというより「実務経験がないから取れない」というのが実情ではないか。
実務経験さえクリアできれば、USCPAのライセンスは登録も維持もそれほど大変ではないので。
実務経験があるならば、スコアリリース後すぐ、ライセンス取得のためのEthics試験を受ける人も多い。
USCPAの平均年収はどのくらい?
USCPAの年収はどのくらいなのか?
はっきりと結果が出ていたのでポストした。
USCPAの年収平均
USCPAの年収平均は以下のようになる。
ライセンスがある場合:平均年収928万円
ライセンスがない場合:平均年収710万円
この調査結果は、私の実感にも近い。
今まで出会ったUSCPAは、大体が年収1,000万円はいっていた。
仲良くなったUSCPAに「いくらもらってる?」と聞くと、1,000万円はいっていることが多かった(「少ないから転職しようと思う」と言っているパターンが多く、これで満足していたわけではなかった)。
それに、外資系企業の会計監査をしていた関係で、色々なクライアント企業の社員の給与台帳を見る機会が多々あった。
外資系企業の財務・経理の方はUSCPAが多かったのだけど、みなさん平社員でも1,000万円は軽く超えていた。
USCPAの職種別年収平均
USCPAの職種別年収平均を高い順に並べるとこのようになる(ライセンスがある場合)。
コンサルタント:1,211万円
内部監査:1,159万円
金融関連:1,094万円
経営企画:951万円
経理・財務:917万円
監査法人(監査・アドバイザリーなど):905万円
会計事務所(記帳代行・税務関連など):826万円
コンサルタントの1,211万円がトップ。
コンサルタントの年収は高い!
BIG4監査法人で監査をしていた時のUSCPAの同僚も、将来コンサルタントになるための修行として、まずBIG4監査法人で監査をやることにしたと言っていた。
つまり、BIG4監査法人の監査は踏み台で、最終目標は高給取りのコンサルタントとのことだった。
監査法人は修行の場としてはいいけど、給料は高くない。
なので、USCPA合格後、既にある程度の年収をもらっている人が監査法人に転職すると、年収が下がる可能性が大きいので要注意。
USCPAであれば年収1,000万円は目指せる
「UCSPA登録者・全科目合格者の雇用実態レポート2024」から分かるように、USCPAであれば年収1,000万円は十分に目指せる。
日本で働く場合は、独占業務権限がないので、基本的には会社員になる。
会社員としては高給と言える。
USCPAは、社内税理士(開業していない税理士)よりは年収が高い。
だが、成功している開業税理士よりは年収は低い(私が見てきた限りでは)。
つまり、一国一城の主として高い報酬を求めたいのなら、税理士や公認会計士などの士業がいいが、そうでなければUSCPAがいい。
日本で高い収入が得られて、専門性とやりがいをもって会社員として働きたい!
そんな人には、USCPAはかなりおすすめの資格。
USCPAになりたいと思った場合はUSCPAの始めかたを参考にしてください。
どこの著書『USCPAになりたいと思ったら読む本』も参考にしてください。
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