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M&A業務に必要なスキルと取得しておきたい資格は?

M&A(企業の合併・買収)は、企業が成長戦略として採用する重要な手法。

戦略・法務・プロジェクトマネジメントなど、幅広いスキルが求められる分野です。



今回は、M&A業務に必要な基本知識・スキルと取得しておきたい資格を解説します。

これからM&A業務に挑戦する方や、さらなるスキルアップを目指す方の参考になれば幸いです。


この記事を書いているのは、USCPA(米国公認会計士)のどこです。

USCPAになりたいと思ったら読む本』や「USCPAどこのブログ」にて、USCPA試験とキャリアを発信しています。




1.M&Aの基礎知識


(1)M&Aとは?


M&Aは、企業同士が合併または買収を通じ、新たな価値の創出や事業拡大を実現するプロセスのこと。

  • 合併:互いの強みを融合し統合する方法

  • 買収:一方が他方を取り込む形態

どちらも、企業の戦略的成長に寄与する手段として広く利用されています。


(2)M&Aの流れ


M&Aプロセスの大まかな流れは以下の通り。

戦略の策定:目的設定とターゲット企業の選定。どの企業と連携することでシナジーが生まれるかを検討する。

デューデリジェンス:対象企業の財務状況・法的リスク・業界動向などの情報収集と評価。リスクと機会を見極めるプロセス。

統合プロセス:買収後の組織統合やシナジー効果の実現を目指す。実務面での調整やチーム間の連携がカギとなる。

各段階で求められるアプローチが異なる点に注意してくださいね。



2. M&Aに必要な主要スキル


M&A業務で成功するために重視すべきスキルは以下のとおりです。


(1)財務・会計スキル


  • 財務諸表の読み解き:貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の基本を理解し、企業の財務状況を正確に把握する能力。

  • 企業評価のテクニック:ディスカウント・キャッシュフロー(DCF)法などの評価手法を駆使し、企業価値を算出する技術。

  • リスク管理:数字の裏に潜むリスクを発見し、適切な対策をする判断力。


(2)法務・コンプライアンス知識


  • 契約書の理解:主要条項の意味やリスクを把握し、トラブルの未然防止につなげる。

  • 法的リスクの認識:関連法令や規制の知識を基に、プロジェクトを安全に進行させるための基盤を整える。


(3)戦略的思考と交渉力


  • 戦略の立案:M&Aによるシナジーや成長戦略を具体的に描き、目標達成に向けた計画を策定する能力。

  • 交渉スキル
    双方の利害調整を図り、合意に導くためのコミュニケーション技術。


(4) プロジェクトマネジメント


  • チームワークの推進:専門家が集まる中でプロジェクト全体を調整し、効率的に進めるリーダーシップ。

  • スケジュール管理:各フェーズの期限を厳守し、計画通りにプロジェクトを遂行する組織力。



3. 実践的なスキル習得のアプローチ


知識を実務に落とし込むための学習法は、計画的なキャリアプランと実践経験の両面から進めるのが効果的です。


(1)自己評価とキャリアプランニング


まず、現在のスキルや経験を客観的に整理し、強みや改善点を明確にすることがキャリア形成の出発点となります。

どの分野を重点的に学ぶかを洗い出すのが大切ですね。


(2)実務経験の積み方


実践的な経験を積む方法として、以下が推奨されます。

  • 社内プロジェクトへの参加:現職でM&A関連のプロジェクトに参画し、理論だけでなく実践を通じたスキルアップを図る。

  • インターンシップ:M&Aに関連する企業で実務体験を行い、現場の流れや業務プロセスを把握する。


(3)研修・セミナー、資格取得の活用


専門機関が提供する研修やセミナーは、体系的な知識習得の場として非常に有効です。

その中でもUSCPA(米国公認会計士)資格取得は、M&Aに必要な財務・会計知識の強化に大きく貢献します。



4.キャリアアップの最終戦略:USCPA取得


M&A分野で求められる確かな財務・会計知識を習得するため、USCPA資格は非常に効果的です。

USCPA資格がおすすめな理由を解説します。


(1)国際的な認知度と信頼性


USCPAは世界中で認知されており、高い評価を受けています。

グローバルな企業との取引や海外案件に関わる際、資格保有者としての信頼性が向上します。


(2)最新の実務知識の習得


試験では、実務に直結する会計、財務知識、リスク管理、内部統制などをカバーします。

会計基準の変動にも対応できる最新のカリキュラムが組まれている。


(3)幅広い分野に対応するスキルセット

財務・会計だけでなく、法務・税務・経営戦略など企業経営に不可欠な知識が網羅できます。

M&Aプロジェクトにおいて、各分野の専門知識を統合し、総合的な判断力が養われます。


(4)キャリアアップと報酬面での優位性


USCPA資格保有者は管理職や専門職として高く評価され、キャリアの選択肢が広がります。

報酬面での優位性が認められ、多くの企業がUSCPA保有者を求めています。


(5)実務経験との連動性


USCPA試験は働きながら学習する人がほとんどですので、実務経験を積みながら学ぶことが可能です。

現場での問題解決力が向上し、即戦力としてのスキルが磨かれます。




どこはM&A業務はしていませんが、M&A業務に携わっているUSCPAの知り合いがいて活躍しているのを知っています。

USCPAであればM&A業務ができるとまでは言いませんが、M&A業務に携わりたい場合に、USCPAの知識と資格があれば大きなプラスになると思っています。


会計士資格や会計知識を身につけるためには、日本の公認会計士資格も考えられますが、USCPAの方が国際的な視点が身につきます。

また、簿記検定なども考えられますが、会計・財務・法務・経営戦略など多岐にわたる分野をカバーするUSCPAの方が、M&Aの複合的なプロジェクトに適応しやすいと思いますよ。

あとは、USCPAとして働いていて思うのが、USCPAは知識も役に立ちますが、「USCPA(米国公認会計士)」と名刺に肩書が書けるのが何よりもいいです。

初対面の人にも、専門家として認めてもらえるのが大きなメリットです。


USCPA資格は、M&Aプロジェクトで求められる総合的なスキルを強化するための信頼の基盤となります。

資格取得を通じ、より高いポジションや報酬アップを狙ってくださいね。



まとめと次のステップ


この記事では、M&Aの基礎知識・必要なスキル・USCPA資格取得によるキャリアアップについて解説しました。

M&A分野は幅広い知識と経験が必要ですが、計画的な学習と実践の積み重ねにより、着実にスキルアップが可能となります。

キャリアアップのためには、USCPA資格取得が大きな武器となります(そもそも、USCPAがおすすめできるので、USCPAとしてこの記事を書いています)。

まずは自己評価を行い、今後の学習計画を策定した上で、以下のステップを検討してください。

  1. 自己評価とキャリアプランの策定
    現在の強み・弱みを把握し、どの分野を重点的に学ぶか決定する。

  2. 実務経験の積み重ね
    インターンシップや社内プロジェクトに参加し、現場の流れと実務ノウハウを習得する。

  3. USCPA資格取得に向けた学習開始
    USCPA試験について理解し、USCPA予備校を活用し学習を進める。


M&Aの業界で活躍するための知識とスキルを確実に身につけ、次なるステップへ進んでください。

USCPAに興味をもっていただけた場合は、どこの著書『USCPAになりたいと思ったら読む本』や「USCPAどこのブログ」の「USCPAの始めかた」も参考にしてください。


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