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米国公認会計士(USCPA)に必要な英語力ってどのくらい?


米国公認会計士(USCPA)試験は、米国の公認会計士試験なので、英語で出題されます。

英語で出題というとハイレベルな英語力が必要だと思いますよね。

ですが、そこまで高い英語力は必要ないので心配はいりません。

どのくらいの英語力が必要か、具体的に解説します。



1.USCPAに必要な英語力の目安


どのくらいの英語力がUSCPA試験に必要なのでしょうか。

公式には、英語力の基準は発表されていません。

ですので、TOEICや英検などの英語のテストで、非公式に「目安」が示されています。


(1)TOEICスコアだと700点から800点


 TOEIC700点から800点がUSCPA試験に必要とされています。

特にTOEIC800点以上の英語力があると望ましいと言われています。

これは大学入試で難関大学の英語が得意な学生の水準となります。


私が知っている中では、学習開始時点でTOEIC300点代しかなくても合格した方がいました。

ただし、会計の実務経験が10年以上ありました。


(2)英検だと1級から2級


英検1級から2級程度の英語力がUSCPA試験に必要とされています。

私はUSCPA受験生だったとき2級しかもっていませんでしたが、それで十分だったと思います。

今は英検準1級もありますが、そこまで必要ではないと思いますし、3級レベルだと厳しいと言い切れます。


注意:TOEICスコアや英検の級は単なる目安


TOEICはビジネス英語のコミュニケーション能力を測定するためのテストです。

また、英検は4技能(読む、書く、聞く、話す)を総合的に評価するためのテストです。

今回、TOEICと英検の2つを挙げましたが、USCPA試験とテストの目的が違いますし、問題文に出てくる英単語も大きく異なります。

よって、あくまでもスコアや級は目安となります。

参考にできるのは「大学受験や高校時代に学んだ程度の基礎的な英語力がUSCPA試験では必要」ということくらいでしょう。



2.USCPAに必要な英語力の種類とレベル


英語力は4技能(リーディング力・ライティング力・スピーキング力・リスニング力)ありますが、すべてが必要なのでしょうか。

またどの程度のスキルが必要なのでしょうか。


(1)必要なのはリーディング力のみ


USCPA試験で必要な英語力は、リーディング力だけです。

2023年12月までは英文ライティングの問題があったので、ライティング力も必要でした。


ですが、2024年1月以降はライティングの問題がなくなっています。

ただし、今後また復活する可能性が高いです(USCPA試験を作成しているAICPAがそう言っているため)。


(2)基本的な文章が読めるレベルが求められる


USCPA試験はあくまでも会計の試験で、英語の試験ではありません。

よって、非常にシンプルな文章で出題されます。

難しい文法も使われていないため、基本的な文章が読めるリーディング力があれば十分です。


USCPAの専門校のアビタスがUSCPA試験レベルの文として挙げているのは、これです。

New York City, which is the largest city in the US, is called the Big Apple.

「アメリカ最大の都市ニューヨークは、ビッグ・アップルと呼ばれています」という文ですね。

ここまできれいに訳せる必要はありません。

「ニューヨーク、それはアメリカ最大の都市なんだけど、ビッグ・アップルと呼ばれているわけね」と意味が取れるなら大丈夫です。

本番ではサッサと意味を理解して問題を解いていくのが大事なので。



3.USCPAに必要な英語対策


USCPAは英語で出題されるので、英語で問題文・添付資料を読み、解答を選択しなければなりません。

ですが、学習は日本語でも可能です。

そして、USCPA試験に合った英語対策をすると合格に近づけます。


(1)日本語教材の利用


日本語で会計コンセプトを学ぶことで、英語力が多少低くても対応可能です

学習は可能ですが、英語力が低いままで合格できるかというとまた別の話になります。

英語で問題集を解きながら、英語力を上げていく必要はあります。

正確に言うと、英語力を上げていくというよりは、英語で問題を解くコツを身につけていくことが必要です。


(2)専門用語の理解


USCPA試験では、会計(FARとBAR)・税務(REGとTCP)・監査(AUDとISC)の3分野が出題されます。

よって、その3分野の専門的な英単語を理解することが重要です。

TOEICは比較的ビジネス寄りの内容なので、英単語も比較的近いですが、英検は比較的アカデミック寄りの内容なので、英単語はあまり近くないです。

たとえ英検1級に合格していたとしてもUSCPA試験の単語を知っているとは限りませんので、改めて専門用語の英語を覚えていく必要があります。


(3)キーワードをキャッチする練習

USCPA試験は難しい英文は出題されないとはいえ、英文のボリュームがあります。

英文を完璧に理解していく必要はないのですが、限られた時間内に大量の英文からキーワードを読み取れる必要はあります。

よって、英文の論点を理解し、キーワードをキャッチする練習が不可欠です。


例:どこの場合


どこはUSCPA受験生だった頃、TOEICは850点でした(英検は2級のみ)。

アビタスの日本語教材を使ったので、学習中に英語で苦労した覚えはありません。

本番でも、英語がわからないせいで問題が解けないということはなかったです。


本番で困らなかったのは、大事なキーワードを読み取る練習をしっかりやっていたからだと思います。

英語力がかなり高くても「USCPA試験の英語が難しい」と言って不合格になる人は、USCPA試験の英文の読み方を間違えているのだと思います。


今はTOEIC950点(英検は準1級)ですし、BIG4での英語での監査経験・米国企業での英語での会計経験があります。

それでも、USCPA試験の英文が完璧に理解できるかというと、そんなことはないです。



USCPA試験は英語の試験ではないので、英文を完全に理解する必要はないですし、すごく高い英語力が必要というわけではないです。

英語力が高くなくても、アビタスの日本語の教材で試験内容を理解し、英語で問題文のキーワードをキャッチする練習をすれば合格できますよ。



まとめ:USCPAに必要な英語力は?


USCPA試験で必要な英語力は、TOEICや英検で示されることがありますが単なる目安です。

大学入試で必要となる英語力が必要と考えておけばシンプルでしょう。

高い英語力よりも、基本的な読解力・専門用語の理解・問題の論点(キーワード)を把握する能力が重要となります。

英語力が不安な場合でも、適切な教材と勉強法によって対応可能です。

自分に合ったUSCPA予備校を選び、自分に合った勉強法を決めてくださいね。


詳しくは以下の記事も参考にしてください。

米国公認会計士(USCPA)は英語に苦手意識があってもチャレンジできるか
が知りたい場合はこちらを参考にしてください。


USCPA受験生用の英語勉強法【英語がネックで問題が解けない場合の対策】
が知りたい場合はこちらを参考にしてください。


【2024年最新】USCPA予備校4校を徹底比較!失敗しない学校選び
で自分に合った学校を選んでください。


どこの著書『USCPAになりたいと思ったら読む本』も参考にしてください!


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